- 金貸しは、国家を相手に金を貸す - http://www.kanekashi.com/blog -

目先の経済指標にはダマされないぞ!

>総務省が29日発表した8月の全国消費者物価指数(2005年=100)は値動きの激しい生鮮食品を除くベースで100.3となり、前年同月に比べて0.3%上昇した。3カ月連続のプラスで、7月よりもさらに0.1ポイント拡大した。原油価格の高止まりを背景に石油製品がなお上昇。デフレ脱却に向けた物価の緩やかな上昇基調が続いている。
リンク:http://www.nikkei.co.jp/keiki/shouhi/ [1]
消費者物価指数が3ヶ月連続プラスの上昇基調ということだが、なんだか違和感がある。


ニュース本文にもあるように、その大きな要因は
原油価格の高止まり→石油製品価格の上昇
にある。
そして、もう少し中身を見てみると、
『総務省統計局の報告書』(PDF)
リンク:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf [2]
(表1の一番下の欄.食料及びエネルギーを除く総合の前年同月比)
食料及びエネルギーを除く総合の前年同月比は思いっきり下落基調であることがわかる。
本当に市場が活性化しデフレ脱却に向かっているなら、国内市場において
①消費・購買意欲の上昇→②需要拡大→③価格上昇→④物価指数上昇
という構造で、外的要因であるエネルギーを除いた物価指数も上昇基調となるはず。
しかし、現実は上昇どころか下落基調で
①消費・購買意欲の冷え込み→②需要縮小→③価格下落→④物価指数下落
となっている。
つまり、国内市場は冷え切っているわけだ。
ニュースのトピックでは「景気拡大期が戦後最長のいざなぎ景気に迫る勢い」と、あたかも景気が上向きのように報道されているが、それが全然実感とフィットしないのは、マスコミが都合のいいように経済指標を取り上げているだけだからだ。ということが良く分かる。
「目先の数字よりも中身が大事!」と思う方はクリックお願いします。
by ナカニシ

[3] [4] [5]