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世界経済を揺さぶるロックフェラーお家騒動

>ライス米国務長官は26日、安倍晋三首相の外交政策について「日本と中国の関係改善を望んでいる。それに疑いはない」と述べ、新政権発足に伴う日中関係の好転への強い期待を表明した。http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060927AT2M2700827092006.html
アメリカに言われるまでもなく、改善すべき問題ではあるのだが、かたや北朝鮮との火種にしつつ、他方で宥和を求めるこの、アメリカの対アジア2枚舌外交をどう読むか?


アメリカのアジア外交におけるブレについて副島隆彦が近著「戦争経済に突入する日本」で興味深い発言をしている。アメリカの闇の支配者であるロックフェラー一族内の世代闘争であるという見方だ。
>現在の世界皇帝デビッドロックフェラーが急激に力をなくし、彼の甥っ子ではあるがロックフェラー家の正統の嫡男であるジョン・ダビッドソンロックフェラー4世(通称ジェイ)に権力を明渡す状況が次第に生まれてくる。この跡目相続を巡る争いが、現在の世界経済を大きく動かしている一番の原因とみなければならない。
>アメリカの財務長官にゴールドマンサックスの現役の会長であるヘンリー・ハンク・ポールソンが7月3日に就任した。ポールソンはこれまでに中国との往復を70回もしている中国通である。中国の前の最高実力者、江沢民の息子の江綿恒は中国網絡通信という通信会社の社長であるが、この会社にはゴールドマンサックスが直接投資している。中国でも日本と同じようにデビッド・ロックフェラーのシティバンクが撤退しつつあり、ジェイ・ロックフェラーのゴールドマンサックスの力が大きくなっている。
(デビィッドは91歳と高齢で、ジェイへの転換は迫ってきてはいるが)まだまだ権力の移転は起きていない。その証拠にヘンリー・ポールソンが新財務長官に就任した2日後の7月4日に北朝鮮のテポドン2号ミサイルの発射事件がおきた。これは北朝鮮の中にいるスパイである政府高官がデビッド・ロックフェラー及びその子飼いであるブッシュの意向を受けてミサイル発射という暴挙にでたのである。今、アメリカ議会では「ポールソンはあまりに中国よりであるから、アメリカの外交政策を危機に陥れる可能性がある」という非難が起きている。と同時に、7月4日は小沢一郎が中国の胡錦涛と会談し、両国の平和と友好を確認したが、これがブッシュ・小泉の連携によってきれいに封じ込められらた。
北朝鮮の騒ぎの裏にブッシュありは、なんとなく想像の範囲ではあったが、それがロックフェラー一族内の権力闘争だとは想像できなかった。しかし、ロックフェラーすなわちユダヤ資本とは何か、について以下の説明を読むと、合点がいく。
>そもそもユダヤ商人なる概念が人類史に登場するのは、ローマ帝国の初め頃である。それを英語で一言でいうと「キャンプ・フォローワーズ」という。キャンプとは軍隊のことであるが、そこには必ず「軍隊について移動する人々」が存在する。兵隊達が掠奪してきた戦利品を買い取る商売人、それを故買というが、それこそがまさしく「ユダヤ商人」の起源である。
つまりもともとが軍隊の寄生存在として成立した商売人である以上、軍隊には逆らえない構造にあるのだが、そうしたユダヤ人の限界を知り抜きネオコン・軍産複合体と一体化した帝王デビッドが、現職の民主党議員でもあり、共和党の軍拡路線に対しては反対の立場をとる(そういう意味では青二才な)ジェイに対して、御灸を据えているのかもしれない。
しかし、大局的に見れば、欧州から米国へ覇権が移動したように、米国から中国へ覇権は移動するしかないだろう。勿論、先進国において資本主義は既に成熟から老成へというべき転換期に入っており、その過程において、ユダヤ資本もこれまでと同じような生き残りは不可能であろう。ユダヤ人が本当に賢明ならば、この老成へと向う市場経済にどう向き合うか、というより本質的な視点からこのお家騒動をも洞察することになるだろう。ジェイ・ロックフェラーという人がどのような判断をするのか、注意しておく必要がある。
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