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『厚生年金をバランスシートで斬る』を斬る

厚生年金をバランスシートで斬る一橋大学教授 高山憲之 『エコノミスト』2004 年 7 月 6 日号 [1]

>厚生労働省は年金制度改革後における厚生年金のバランスシート(貸借対照表)を 2004 年4 月下旬になってようやく公表した。巨額の債務を抱えた年金問題の本質は、バランスシートを見なければわからない。過去のツケを若者や将来世代に負担させる厚労省の改革は、明らかに間違っている。<

年金改正法案は2004年2月に国会に提出され、衆議院を5月に通過、6月に参議院可決成立しました。改正案の骨子となっているのが、『保険料の引き上げ』『給付の引き下げ』であり、その根拠となっているのが厚生年金のバランスシートということになります。つまり年金改正法案がこの債務超過を単に将来に先送りにしているだけということを問題指摘しているようです。


しかし年金制度が破綻しているといわれている所以は、保険料を払っていない人達に年金を給付しているからであり、過去拠出対応部分の債務超過額500兆円に対する財源がもともと無いからです。
もう少し詳細に見ると、このバランスシートにもカラクリがあって、
 ①2005年〜2100年にかけての保険料拠出である (私はこの世にいないでしょう🙄 )
 ②その間の賃金上昇率を2.1%としている (そんなに景気よくなるの? )
 ③物価上昇率1.0%としている (そんなわけないでしょ?😡 )
 ④人口増加率(少子高齢化)をどのように見ているのか? 
 ⑤フリーターやニートの増加をどのように見ているのか? 
ザッと思いつくだけでもこのバランスシートの信憑性は??? 🙁 なのである。
しかし最大の問題点は、既得権益、制度ありきでしか論じていないことではないのだろうか?
るいネットの言葉を借りれば、このような議論は『体制を転換させずに現体制を維持させている補完物に過ぎない』のである。

by Mt.
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