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食糧自給と飢餓問題

総務省が発行している世界の統計の中の第4章農林水産業の中に、主要農産物の生産量がある。
リンク [1]

この中で、穀物の生産量の数字からは、多くの南の国の食糧生産能力が非常に高いことが分かる。
例えば、米の生産量をみて見る。
インドネシア5200万トン、バングラデシュ3800万トン、ベトナム3450万トン、タイ2700万トン、ミャンマー2460万トン、フィリピン1400万トン。
因みに、日本は970万トンである。
日本の食糧に占めるお米の比率は大幅に下がっているが、この日本の米生産量と比較してみると、
南の米生産地帯は、膨大な人口を養えるだけの農業生産力を持っている。
バングラデシュの人口は日本と同じ1億2千万人。インドネシアは2億人。
米の生産量からみると、バングラデシュやインドネシアは、十分な食糧自給率(穀物自給率)を確保している。
同様に、熱帯や亜熱帯に位置するアフリカ、中南米の諸国は、作物は異なるが、国土の生産力は、十分その国民を食わせる生産力を持っている。
しかし、先進国からの「飢餓、栄養不足の国」として、多くの開発途上国がリスト化される。
そして、「緑の革命」と称して、多収量の品種をバングラデシュに投入している。
どこか、おかしい。


南の国の食糧問題について、二つのサイトを紹介します。
一つは、Food First
食糧第一:食糧と開発のための政策研究所 日本語サイト
リンク [2]
このサイトに世界飢餓にまつわる12の神話がある。
リンク [3]

神話その1
膨張した世界人口を養うだけの食糧が足りない。だから食糧増産が必要だ。
>事実
>インドでは、2億人の国民がお腹をすかせていたとき、6.25億ドル分の小麦・小麦粉と13億ドル分の米が輸出されていた(1995年)。
>典型的な飢餓地域のバングラデシュでは、国民全員に2,000カロリーを供給して充分な量の米が生産されている。野菜・果物・豆類など他の食品を加えると、全国民を余裕を持って養うことができる量の食糧が生産されている。また肥沃な沖積土と水資源に恵まれたバングラデシュでは米だけで2倍も3倍も収穫量を増やす可能性があると推測されている。
>(しかし)、 世界で一番「餓えた」国にも国民全員が満腹になるだけの食糧がある。それでも飢餓が続き、餓えた国々から食糧や他の農産物が輸出されている。
>飢餓は現実に存在する。

じっくり読んでみてください。

もう一つは、八億人の飢餓
リンク [4]
神奈川大学附属高校3年生が、ThinkQuest@Japan、2001年度に参加した作品。
なかなかの力作です。
例えば、「日本の食糧事情」の内容がこんなになっています。
リンク [5]

By Leon

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