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年金制度の破綻への流れ

るいネット [1]の投稿『年金制度の流れと、現在の年金バランスシート』 [2](冨田さん)より
日本の年金の歴史が見えてきます。
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厚生年金モデル年金月額 保険料率
42年   労働者年金発足
44年   厚生年金保険へ改称
     (完全積立方式、女性も適用対象に)
61年   国民年金発足                      3519円 3.5%
65年   厚生年金給付額水準増                 1万円 5.5%
      厚生年金基金発足
      (公的年金を補完する企業年金制度)
69年   厚生年金給付額水準増                1万9997円 6.2%
73年   物価スライド導入                    5万2242円7.6%
76年   オイルショックに対応し、給付額水準増           9万 392円9.1%
80年代  給付水準にひずみが顕在化             13万6050円
     (40年保険料を支払うと、給付額は現役 世代の平均月収の80%)
     (妻が国民年金に加入していると、夫婦合わせると現役の109%)
85年   基礎年金制度導入                  17万6200円12.4%
     (専業主婦は保険料負担なしでも基礎年金受給)        
91年   学生の国民年金強制加入             19万7400円14.3%
94年   厚生年金定額部分支給開始年齢引上げ決定  23万 983円16.5%
99年    同報酬比例部分支給開始年齢引上げ決定    23万8125円17.35%
(参考「年金を問う」日本経済新聞社編)
 

以下要約
日本では、第二次大戦中に年金制度が発足。当初、完全積立方式の為、現在のような年金赤字はない。
’73田中角栄が行った「年金給付額の拡大」提案時、年金の保険料を収めてない人にも一律5万円支払う事とした為に、以降膨大な赤字が累積するようになる。
現状、毎年「年金負担率」が引上げられているが、厚生年金では企業が負担する1/2が膨大故に、厚生年金から脱退する企業が増え、個人加入の国民年金も払わない人も急増中。
’00年度時点での国民年金・厚生年金のバランスシートを試算では、国民年金の債務超過額は39兆円、厚生年金の債務超過額は450兆円。
年金バランスシート [3]

過去〜’00年度末までの保険料拠出によって将来、受給することが約束されている給付額を負債とすると、国民年金は85兆円の負債、厚生年金は720兆の負債を抱えている。それに対する資産(積立金+国庫負担)は国民年金46兆円、厚生年金270兆円しかない。
(各負債−資産額)が債務超過額になり、国民年金39兆円、厚生年金450兆円、合わせて489兆円の赤字を抱えている。
現状の国の借金800兆の他に、隠れ借金として将来、年金支払い時に489兆の赤字が生まれてくる。いざ年金を払わなくてはならなくなった時点で、若者から徴収するという手もあるが、少子高齢化した社会では明らかに払えない。国庫負担せざる負えない事は明らかだ。国の借金を雪達磨式に増やしていく年金制度、破綻しているとしかいえない。
by isie
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