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カレッジリンク型シニア住宅は広がるのか?

2008年、神戸市灘区で日本初の“カレッジリンク型シニア住宅”283戸が開設される。
“カレッジリンク型シニア住宅”とは、大学と結びついた老人ホームのことで、居住者はキャンパス内もしくは隣接した住宅に住み、学生と一緒に講義が受けられる他、住宅棟の集会所でも開かれる講義を受講できる。
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アメリカで10年前に登場し、現在計画中のも含めると60施設あるらしい。


今回の事業は、関西大学文学部(教育担当)と財団法人社会開発研究センター(全体のコンサルとプログラム開発担当)、株式会社アンクラージュ(シニア住宅の経営担当)の3社による共同運営方式。
もちろん事業者にはそれぞれ思惑がある。 8)
大学についていえば、対象となる18歳人口は、
平成4年に205万人→平成30年には117万人
にまで減少してしまう。つまり少子化により新たな市場開拓が迫られている。
一方建設市場も、平成2年から始まった厚生労働省ゴールドプランの補助金によって整備された介護入所施設の定員は、平成17年度81万人となり、全体としては充足傾向にある。次のターゲットとして、団塊の世代の健康老人を取り込もうとした動きである。
アメリカでは医師や弁護士が入居者の中心になっているようだが、日本で成功するのだろうか?
「閉鎖的な従来の福祉施設のイメージを打破し、頭を使うことで老化防止につながる。」なんてのがウリ文句のようだが、思惑どおりに行くような気がしない。
相変わらず、定年退職後の人を“消費者”としてしかとらえていない所に違和感があるのだ。
確かに知的刺激から「もっと知りたい。」と欠乏は生まれ活力は出るだろう。しかしその先はない。
既に社会で活躍してきた人は“人の役に立つこと”が最も活力の出ることというのを知っている。知っててなお“消費者”として踊らされる道を選ぶのだろうか?
約800万人と言われる団塊の世代よ、今後の社会の大きな舵を握っていることを意識して次のステージを選んでほしい!
頑張るぞ という団塊の世代と、
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