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物的需要の限界は1970年頃!

ここに、主要耐久消費財の世帯普及率の推移のグラフがある(クリックで拡大します)。
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このグラフの意味するところは何だろうか?
1950年代後半から、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の3種類の家電を三種の神器と言い、1956年の経済白書で「もはや戦後ではない」と言われ、神武景気を代表とする本格的に日本経済が立ち直っていった時期である。
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これら3種の神器は憧れの高価な商品であり、豊かさの象徴だったが、1970年頃にはこれらの家電はほぼ全ての家庭に行き渡っている事がグラフから分かる。
※グラフには白黒テレビの普及率が記載されていないが、白黒テレビは他の2つの家電より早く普及している。
そして、ここからが本題だが、同時期に医療と福祉の保障制度、公害立法による産業規制が確立し、住宅戸数は全国では世帯数を上回り(全県で世帯数を超えたのは1975年)、国民総生産が世界第2位につけている。
福祉元年と呼ばれる1973年には年金に物価スライド制が導入されているが、これは金をばら撒かなければ、物がこれ以上売れない、市場がもはや拡大できなくなってきた事を意味している。
赤字国債の累積が始まるのも丁度この頃から、つまり・・・1970年頃には、戦後の貧困を完全に克服し、同時に物的需要が頭打ちになった事を意味するのである。
byどんぐり

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