すったもんだの末、日興コーディアルの上場維持が発表され、シティバンクによるTOBが進められようとしている。
現在のシティバンクのTOB価格は1700円で、上場廃止が噂されていたころの1350円からは値上げされている。しかし、それに対して、日興の株主である米ファンドは、1700円のTOB価格が低すぎるとして、売却を拒否している。
そんな中、次のようなニュースが発表された。
不正会計問題で金融庁から５億円の課徴金支払い命令を受けた「日興コーディアルグループ」（東京都）が東京国税局の税務調査を受け、２００５年３月期までの３年間に、約２３０億円の申告漏れを指摘されていたことが２３日、分かった。
解散した英国領ケイマン諸島の子会社から譲渡された株を過小に評価していたという。多額の繰越欠損金を抱えていたため、追徴税は発生しなかった。
日興は１９９９年、米金融大手シティグループと合同で日本国内に「日興シティグループ証券」を設立。両グループはこの際、約半分ずつ出資して設立した英国領ケイマン諸島の子会社に同証券の株を保有させ、間接的に同証券を支配する形を取った。
０３年末、両グループは子会社を解散。日興は子会社が保有していた５１％の同証券株を譲り受け、直接保有することになった。
この間、同証券株は値を上げていたが、日興は抱えることになった含み益を利益として処理していなかった。
神戸新聞 [1]
このニュースが発表されたのが、23日金曜日の夜。今日、明日は、株式市場は休みで、月曜日から取引が再開される。もし、このニュースの影響で株価が下がれば、米ファンドも文句が言えなくなり、シティバンクの思うつぼとなる。
果たして、どうなるか。そして、このニュースを流したのは誰？？月曜以降の流れにも注目です。