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温暖化で北極海に争いが起こっている!?

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「地球温暖化」が原因で今、北極海でひょんな争いが起きている
北極の氷が溶けるとの予測で、カナダとデンマークの間で、極北の無人島をめぐる領有権争いが勃発したのである。
なぜか、それは主要には新しい航路となる可能性があるからだ。
デンマーク領グリーランドとカナダのエルズミア島を隔てる幅40キロほどの海峡の中ほどに位置するハンス島。
この海峡が、北米と欧州、アジアなどを結ぶ「北極航路」の要衝になる可能性が出てきたのだ!!!


北極海を挟んで米大陸とユーラシア大陸は対岸にあり、航路が開かれるメリットは計り知れない。
北極海への入り口にあるハンス島は地政学的に極めて重要性を位置を占めることになる。
さらに、同島海域の石油などの資源探査、あるいは漁業問題なども絡み、同島をめぐる領有権争いが今後、激しくなる可能性も指摘されている。
カナダはこれまで、自国領の40%を占めながらほとんど人口がなく気候の厳しい凍結した北方地帯をほとんど無視してきたが、今や地球温暖化の影響により、北極海の厳しい気候は緩んできている。
北極海の平均気温はすでに2度も上がっており、2100年までの間に、6〜8度も上昇する可能性もある。海の氷は解け、北極海への進入はかつてよりはるかに容易になっている。
北極海は、世界の未調査の石油・ガス田のうち約25%が存在する最後のフロンティアのひとつだ、というのは西カナダのブリティッシュ・コロンビア大学で地球政治・国際法の研究主幹を務めるマイケル・バイヤーズ氏だ。
ここで、厄介なことがあるのだ
それは、ロシアとアメリカの圧力が寄りかかっていること。
北極海を半分に分けるロモノソフ海嶺は、1948年に旧ソ連の科学者ミハイル・ロモノソフが発見した。そのためロシアは、同海嶺はシベリアの延長上にあり、したがって北極海の大部分の領有権はロシアにあると主張してきているのだ。
ロシアの領有権主張はカナダ・デンマーク両国にとっての「問題」である。
両国は現在、北極海の海底地図を作成し石油・天然ガス資源が豊富とみられる同地域に対する両国の領有権主張の根拠とするために、共同探査に乗り出した。
それによって、自分たちの領土だという主張を理由つけるためた。
さらに、問題は・・・そう、アメリカだ。
特にに、「北西航路」の領有権をめぐる長年にわたる紛争の問題がある。
アメリカは同航路をひとつの国際航路とみなすべきだと1950年代から主張してきた。
それには訳がある。
同航路を通過すれば、欧州から極東へは、現在のパナマ運河通過のルートに比べ4,000km短縮されることになる。もし海峡がカナダのものになれば通行費が発生する。
海峡の専有権によって流通費の削減は計り知れない。
このように、今、北極海は航路と石油燃料・ガスを廻ってカナダ・デンマーク・ロシア・アメリカの4国による掠奪合戦状態となっている。
温暖化で世界全体の環境問題が悪化する中、国と国の権利争いは尽きない。
今後も激化する可能性が高い。

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