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ランキング症候群

自分で選べず上位に走る 
使う側からすればランキングは賢い消費の水先案内人。はずれを引きたくない人は、他人の評価を見て自分の行動を決める。・・・・大量生産・大量消費の現代文明。どこに自分の欲しいものがあるのか。ヒトはさまようが、迷った時にちょっとキーボードをたたけば順位が分かる。本来は参考指標にすぎないランキングに身をゆだね、「決めてもらう」人も増えている。
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大勢迎合−寄らば大樹の気持ちはいつの時代にもあった。ネット文明はそれに拍車をかける。ネット上では同じ意見の人ばかり集まり極端に走る現象を、シカゴ大教授のキャス・サンスティーンは「サイバー・カスケード(仮想の滝)」と呼んだ。ネットは多様な見方をはぐくむが、時に少数意見を圧殺する両刃の剣だ。多数派になびく自分は思考停止に陥っていないか。自問自答が欠かせない。
以上は4/16付け日経新聞「文明とネット」から抜粋。
ネット社会の「主従逆転」が映す新しい現実の現れとして取り上げられた問題であり、ランキング思考は大勢迎合で思考停止に陥っているのではないかと否定的な取り上げ方がされています。
本当に否定的な面だけなのでしょうか?
なんでやカード工房さん—

では
このランキング症候群こそ、「欲しいものがない」極地のような状況を反映していると捉えられています。確かに、本当に欲しいものがなくなった故に、大変大きな関心を持って周りの様子を伺っているように感じます。
欲しいものの替わりに「皆が評価しているもの」、「関心が高いもの」はいったい「なに?」と模索しているために色々なことやモノに対するランキングに関心が高まり、自分もそれに同調してゆく。これが「ランキング症候群」の正体ではないかと思います。
今までの消費市場は、とにかく高いもの(お金)が価値のあるものと考えられてきました。しかし、このランキング症候群が示唆するものは「お金」から「人々が評価するもの」への価値転換ではないかと思います。

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