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「平均月収71万円」 〜富山にはなぜか富がある〜

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富山市 森雅志市長
 
 
「日本一豊かな家計」はどこか、という記事が日経新聞にのっていた。
それは、東京でも大阪でもはく「富山市」なのだそうだ。 

「平均月収」    71万円=日本一
「消費支出」    40万円=全国2位
「こづかい月額」 4万5千円=日本一
「平均預貯金残高」569万円(富山県)=全国7位

  
日本の真ん中に位置する富山市だが、家計は全国平均値から突出した統計が並んでいる。
その秘訣はいったいどこにあるのだろうか?
 
 
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女性の常勤雇用率は全国1位の66%。全世帯の6割近くが共働きだ。日本では家計に占める世帯主収入の割合が82%だが、富山県では62%。配偶者や他の世帯主の収入が大きい「多財布」家計だ。
富山の女性はなぜ働くのか? 早速出会った女性タクシー運転手に聞いてみた。
「働くのが当たり前。家にいると『体が弱いのか』と思われそう」(堀田和子、37)。「子供はしゅうとめが見てくれるし、働けば旅行など楽しみも増える」(高橋小百合、44)
「うちは三世代同居の典型的な富山家庭」と話す67歳の針山節子。「起床は朝5時半。家族6人分の朝食をつくり、夕食の下ごしらえをする。二人の孫の保育所への送迎は”じじばば”の役目。顔見知りのじじばば仲間も大勢いる」
(中略)
富山では針山家のような三世代同居が世帯の2割。富山出身の社会学者、上野千鶴子(58)は「皮肉にも日本型家族制度という昔ながらの伝統が、結果として女性の社会進出を支えている」とみる。
日本経済新聞 2007年5月4日朝刊より


上野せんせ〜、「日本型家族制度」って、昔から女性の役割がしっかりあった訳で、家事が軽減されるにしたがって、女性が役割を求めて社会に進出したのは、「皮肉」でも何でもなくて「必然」なんですよ〜
 
  閑話休題

 
富山県では、そういった歴史的な伝統だけでなく、自治体も「総働き」を推進制度を設けている。

富山市は昨年「運転免許を返上すれば2万円給付」という制度を始めた。対象は65歳以上。市が高齢者と若者の住まいの交換を仲介する。高齢者は車が必要な郊外の一軒家を出て中心市街地に引っ越し、空いた家は子育て世帯に貸す。所得に応じ月1万円の補助も出す。
時間とお金、住まいを地域でくくり出す。1年で507人が免許を返上し、市街地の人口は40年ぶりに増えた。自身も三世代家庭に育った市長の森雅志(54)は「子供以外はみな働くというのが富山の価値観。それを時代に合わせ、守るために行政が後押しする」。


また、ベンチャー企業も負けていない。

「看護師の惣万佳代子(55)は退職金1千万円をつぎ込み、仲間と14年前にデイケアハウスを立ち上げた。下はゼロ歳、上は98歳。障害者も共に過ごす。「一つ屋根の下に多世代、色々な個性の人が暮らすのが日本の文化」。この疑似大家族は富山型の特区として各地に広がっている。


嘉田滋賀県知事の「もったいない」に続き、「子供以外はみな働く」「一つ屋根の下に多世代、色々な個性の人が暮らす」も古くから日本人に根ざしている美徳だ。
「美しき日本」を作っていくのは国家ではなく、こうした自治体や民間による実践の積み重ねだ。
こういう人たちを見ていると、元気が出るなぁ〜  がんばろう 😀
 
 
by 倭民

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