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地銀に着目・・・カーライルの戦略

一見、地味な戦略。
しかし、日本産業の根底を揺るがす、恐るべき手法なのかもしれません。


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カーライルは昨年、日本を対象とした2156億円のファンドを設定。今後、自動車部品、生活用品、医療関連分野などで事業価値の高い中堅企業や大企業の子会社を中心に買収を進める。日本では、地方に高度な技術を持つ企業が多く「海外進出も支援できる」(カーライル)と判断。地域企業と関係が深い地銀のネットワークに着目したという。
買収資金についても、これまでの大手金融機関からの融資に加え、地銀への参加を呼びかける方針。地方経済の落ち込みに伴って、地銀が貸出先確保に苦心する中、融資機会が広がるメリットをアピールする方針だ。

6月20日産経新聞より引用
経営に苦心する地銀の弱みに付け込んで、融資機会拡大という飴をぶら下げ、
彼らの情報ネットワークを活用(悪用?)し、
地方企業に対してM&Aを仕掛けてゆく。
地方企業は単なる下請けに留まらず、大企業の存在基盤となっている企業も多い(トヨタ城下町などはその一例)ので、大企業の首根っこを押さえることも可能。
ちなみに少し旧いですが、
純利益1兆円のトヨタ “城下町”の中小企業 7割が赤字 [2]
という状況もあるようで、おいしい話に飛びついてくる中小企業は案外多いのではないでしょうか?
そうなると、日本の産業構造が足元から崩壊しかねないのではないでしょうか?
        将を射んとすればまず馬を射よ
とも言えるこの戦略、外資にとっては地味だけど有効・確実な、
日本企業にとっては、極めて危険な戦略ではないか、と思います。

[3] [4] [5]