- 金貸しは、国家を相手に金を貸す - http://www.kanekashi.com/blog -

企業買収:企業側勝利の背景

三角合併」解禁を契機に外資ハゲタカの猛威が、日本を襲ったのは周知の事実。
u12876617.jpg
日本の上場会社の株を大量に保有するに至り、既に大幅な「増配」の要求がドンドン増加し外資と国内企業との攻防戦が、繰り広げられた。
しかし、そうした外資策略も株主には響かず、企業側の勝利を納める結果となった。
外資ファンドが買収防衛策の導入阻止や増配を求めて行った株主への提案は、総会で相次ぎ否決されたのです。
この企業側の勝利の背景には、何が働いていたのでしょうか?
続きは、クリックしてからお願いします。


200706290013a1.jpg

3月期決算企業の株主総会集中日となった28日、全国で1459社が一斉に総会を開いた。今年は、投資ファンドなどの株主が会社側に対抗し議案を提出する「株主提案」が過去最高となるなど、総会の採決で雌雄を決するガチンコの“対決型総会”が急増。会社側との間で前哨戦ともいえる激しい「プロキシーファイト(委任状争奪戦)」も繰り広げられた。
 対決型の象徴ともいえるTBSの総会では株主の楽天に会社側が圧勝。米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドが江崎グリコ、フクダ電子など4社に突き付けた増配要求はすべて否決されたほか、スティールが筆頭株主の日清食品と天龍製鋸では防衛策が承認された。スティールはすでに総会を終えたブルドックソースなどを含め“全敗”となっている。
 小野薬品工業でも米投資ファンドのブランデス・インベストメント・パートナーズの増配要求が否決され、ドトールコーヒーでは米投資ファンドのハービンジャー・キャピタル・パートナーズが反対していた日本レストランシステムとの経営統合が承認された。
 対決型が広がるなか、会社とファンドが影響力を増す個人株主の取り込みに躍起となったが、創業家が過半数の株を握っていたテン・アローズなどを除けば、ことごとく会社側が勝利しており、日本の株主の“保守的”な一面も浮き彫りになった。

株主の反応は、
1.歴史ある企業に土足で踏み込むことを絶対許してはいけない
2.経営計画などを示さない外資の狙いが分からない
3.株価をつり上げて、売り抜ける目的に違いない
と外資に対する不信感です。
目先の利益・利得を執拗に追求するだけの外資は、企業の成果や経営をどうする?と言った株主の期待が殆ど考慮されていない事が露呈したのだと思われる。
一見、“保守的”に写る株主の反応とは、実は「目先の利益よりも信認を重んじる日本人の価値意識」そのものではないでしょうか?

[1] [2] [3]