- 金貸しは、国家を相手に金を貸す - http://www.kanekashi.com/blog -

エタノール車先進国って!

%E7%84%A1%E9%A1%8C.bmp
「CO2削減!」 というスローガンで今世界中がエコ一色!?。
色んな方法がとられていますが、そんな中で今世界が注目するエネルギーがそう!「エタノール」。
もうご存知かと思います。そのエタノール車が世界で最も普及している国は・・・・そうです「ブラジル」なのです。
でもそこで「なんで?」がありますね。どうしてブラジルがエタノール先進国になったの?
そのお題に応えるまえに・・・ポチポチっと


%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%BE%E7%84%A1%E9%A1%8C.bmp [1]

最初の契機は石油ショック
「サンパウロの空港に降り立つと、ほのかに甘い匂いがした」。こんな言葉を、1980年代にブラジル駐在経験のある諸先輩から聞くことがある。ブラジル政府は、73年に発生した第一次石油危機に起因する原油価格高騰、当時の高い石油輸入依存率対策として、自動車燃料のガソリンからサトウキビ・エタノールへの代替を促進する『国家アルコール計画(プロアルコール)』を75年から実施していた。ポルトガル人がサトウキビの栽培を始めた16世紀前半より、ブラジルには原料となるサトウキビは豊富に存在した。さらに30年代以降の輸入代替工業化政策の中で、国家主導で工業技術を向上させていたブラジルでは、80年に100%含水エタノールで走行する自動車が開発、販売されるに至った。85年にはブラジルのエタノール生産量は順調に1,000万キロリットルに達し、国内を走行する自動車の96%がエタノールを燃料とするようになる。モータリゼーション社会サンパウロが、サトウキビの甘い香とともに記憶に残っても不思議ではない。
しかし、その後の石油価格安定、サトウキビの不作、多額の政府補助を要するプロアルコールの根拠法廃止(91年)などにより、燃料ニーズの変化に対応できなかった当時のエタノール自動車は姿を消していく。多くの場合、砂糖とエタノールが同一のUsina(プラント)で製造されていたため、国際価格が上昇した砂糖の生産に切り替えられたという背景もあった。また、気温の低い日にエンジンがかかりにくい、車内もエタノール臭がして快適さに欠けるなどの欠点があり、消費者に手放しで歓迎された製品ではなかったようだ。

というわけで、発端が石油危機だったわけです。ちょうど自国で生産しているサトウキビがエネルギーになるということで国家的に踏み出したわけですね。「国家アルコール計画」なんてスゴイ名前。みんなでお酒をのむ計画ではありません。とはいえブラジルでは、車も人間も同時にアルコール飲むらしいですが(笑)。危ないですね!
ではでは、エタノール車ってどんなの?ってお題に行ってみましょう。

1990年代初頭、自動車燃料としてのエタノールが、ブラジルで再び脚光を浴びる。ロバート・ボッシュなど進出自動車部品メーカーが、エタノールが混合されたガソリンとアルコールをどの様な比率で混合しても走行可能な自動車、『フレックス車』用のエンジン開発に着手する。当初は、各完成車メーカーは市場受容性を見極められず採用を見送っていたが、2003年3月にVWがフレックス車第1号を販売した。以降、欧米各社が同車を開発し、ブラジル自動車製造業者協会(Anfavea)によると、05年8月にはフレックス車の販売台数は国内の月間新車販売の61.7%(9万334台)を占めるに至った。同シェアは03年が3%、04年が33%で、05年は1〜8月で46%に達しており(各卸売りベース)、通年でも5割を超えるとみられる。ブラジルは06年中に石油の自給国になるとされており、エタノールの国内消費増はその要因の一つといえよう。なお、Anfaveaは05年9月、同年の自動車生産見通しを234万台から245万台に引き上げた。これは前年比11%増となる数字で、実現すれば過去最高記録を更新することとなる。
現在は、VWに加えフィアット、GM、フォード、ルノー、プジョーの計6社がブラジルでフレックス車を生産、販売しており、日系企業ではトヨタとホンダが06年中に生産開始と報じられている。VWは、06年までに生産における同車のシェアを100%にするとしており、フォードは、エタノールを25%混合したブラジルの通常のカソリン(E-25)、エタノール、天然ガス、そして100%ガソリンの4種の燃料に対応可能な『Tetra-Fuel(テトラ・フューエル)』車を06年より販売する予定であるが、これは燃料事情の異なる外国への輸出用として出荷できる点が注目されている。
ブラジルならではの価格競争力
フレックス車は、見事にブラジル市場に受け入れられたといえよう。その主な要因として、①燃料コスト、②少ない車自体の価格差、③車種の増加を挙げることができる。
イラク戦争、米国のハリケーン災害などによるガソリン価格高騰により、地域差はあるもののエタノールとの差が大きくなっている。サンパウロ市内の通常のガソリンスタンドで、1リットルあたりエタノールは1.2〜1.3レアル、E-25ガソリンは2.3〜2.4レアルと二倍近い開きがある(05年10月3日時点、1ドル=2.23レアル)。こうした状況では、ガソリンに燃費で若干劣るものの、フレックス車を100%エタノールにして走行させる消費者も現れる。  ブラジルのエタノールは、サトウキビ栽培・精製の技術改良、安い労働コスト、広大な土地を活かしたスケール・メリットなどにより、政府による補助金なしでも十分な競争力を有している。車自体の価格差については、VWのGol.10の場合、フレックス車は2万4,415レアル、ガソリン(E-25)専用車は2万3,980レアルと価格差はわずかである

ガソリンとエタノールとの価格差はこれからも開く一方なんでしょうか。
そんななか、フレックス車は自動車メーカー揃って開発に熱が加わり臭いの問題やエタノールによる腐食作用対策、低気温時の始動の問題などほぼクリアしてきているといいます。大分車自体の性能が挙がってきているのは事実。とは価格がですね。しかし、、、問題が。
サトウキビ畑をつくるのにオレンジ畑が縮小された結果、オレンジの価格が急上昇。その他、サトウキビのおかげで肉の価格なども被害を受けている様子。ようは、飼料の価格高騰の結果肉の値段に波及してくるとのこと。
エタノールを使用するために、食料品の値段が上がる。
おかしな構造になっているようです。

[2] [3] [4]