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ナーシとプーチン大統領後継者

プーチン大統領後継者 イワノフ氏濃厚 ロシア各紙が報道(07/24 08:42)
 【モスクワ23日藤盛一朗】来年春に大統領職を退くロシアのプーチン大統領の後継問題は、いずれもプーチン氏側近のイワノフ第一副首相が大統領、メドベージェフ第一副首相が首相に就任するとのシナリオをクレムリン(大統領府)が描いているとの見方が強まっている。
 イワノフ、メドベージェフ両氏が二十一日、初めてそろって政府系の政治組織「ナーシ」の集会に出席したのを受けて、二十三日のロシア各紙は「『後継者』作戦は終わった」(ニェザビーシマヤ)、「『ナーシ』(私たち)の前の二重唱」(ベードモスチ)などの見出しで、後継候補が両氏に絞り込まれたとの分析記事を掲載した。
 ベードモスチ紙は二十一日のパフォーマンスについて、「二人の間に緊張した関係はなく、一人が大統領、もう一人が首相として、ともに活動する可能性を示した」との識者の見方を紹介。ニェザビーシマヤ紙も「両氏はライバルではなく、まったく逆(の同盟関係)」と記した。ガゼータ紙は「ナーシ」の約百人の活動家との対話で、イワノフ氏が国際問題、メドベージェフ氏が内政を語った役割分担に注目。憲法規定で外交を担当する大統領にはイワノフ氏、内政に専念する首相職にはメドベージェフ氏が就くとの見方を示している。
 一方で、「後継指名はプーチン大統領の胸三寸」(外交筋)との状況は変わっていない。イワノフ氏は同日、大統領による後継指名まで「残り時間はわずか」と語ったが、十二月の下院選、来年三月の大統領選と続く政治日程をにらみつつ、プーチン大統領がどのタイミングを見計らって後継指名を行うのか、不透明な要素も残っている。07/24 北海道新聞
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つづく
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「ナーシ」のサマーキャンプ
「ナーシ」(Наши/英語でOurs)は、2005年に結成されたプーチン大統領支持の青少年団体。大統領顧問であるスルコフ氏が組織したとされる。団員は現在約10万人で、孤児院や老人ホームで奉仕したり、青少年に酒・タバコを売る店にピケを張るなど「愛国的活動」を行っている。最近の目立った活動では、07年4月、エストニア政府が、首都タリンにあったソ連兵の銅像を「ソ連による占領の象徴」として移設したことに対して、在モスクワのエストニア大使館を包囲して抗議デモを行ったことがあげられる。「ナーシ」の活動の資金源は明らかにされていないが、クレムリンが援助していると言われる(当局は否定)。
ロシア国家とプーチン大統領の偉大さを称え、大統領を批判する者・政権に敵対する者をファシスト呼ばわりするこの団体は、しばしば「大統領の親衛隊」とメディアに出ているが、組織的にはソ連時代のコムソモール(共産主義推進のための青年組織)に近いもののようだ。
7月11日から23日まで、その「ナーシ」のサマーキャンプがモスクワ近郊セリガー湖畔で開かれ、青年1万人が参加した。学習会やカラシニコフを使った教練が行われたが、教練は、戦闘のためというより軍隊での新兵いじめ(ロシアでは深刻な問題になっている)に対抗するためのプログラムとのこと。
7月22日には、プーチン大統領の後継者候補とされるイワノフ、メドベージェフ両第一副首相がそろってこのキャンプを訪問し、青年達と対話を行った。その際、イワノフ氏が国際問題、メドベージェフ氏が内政を語ったということで、前者が大統領(憲法で外交を担当すると規定)に、後者が首相(内政を担当)に就任するとロシア国内で観測されているそうだ。
政治団体「もう一つのロシア」の活動などで、大統領を批判しているカシヤノフ元首相(左)と元チェス世界チャンピオンのカスパロフ氏(中央)の娼婦姿のポスターが、キャンプサイト内の「赤線地帯」と名づけられた場所に掲示された。
(Sergey Ponomarev氏撮影/AP)
(2007年7月19日ロイター、18日AP、24日北海道新聞ほか より)
                                  
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ロシアが気になるよりー [1]

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