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『CO2の排出権取引が個人も可能に』これで温暖化は防げる?

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 31日までウィーンで開かれていた京都議定書締約国の作業部会において、先進国全体で2020年に排出量を1990年比で25〜40%削減することを指針として盛り込んだ合意文書が採択されました。(リンク [1]


 果たしてC02が本当に温暖化の原因であるかどうかは別として、日本は2012年までの排出基準(6%減)さえ達成できる見通しが無い。安易に目先の数値目標ばっかり決定しちゃってどうするんだろうか…orz


 政府は削減できない分については排出権を買い取るつもりらしい。それで数値は達成出来ればホスト国の面子は保てるのかも知れないがそれでいいのか???


 そんな中、ちょっと気になる記事があった。

【排出量取引、個人も可能に 環境省の自主参加制度】
 環境省は、同省が2005年度から実施している自主的な温室効果ガスの排出量取引について、個人やコンビニエンスストア、量販店など小規模店舗も参加できるようルールを拡充する方針を1日、固めた。従来、参加企業間でしか売買を認めていなかったが、航空機に乗ったり、車を運転といった日常生活で出る二酸化炭素を相殺(オフセット)したいという個人や組織が、企業を通じて間接的に排出枠を購入できるような仕組み作りを進める。

http://news.www.infoseek.co.jp/society/story/01kyodo2007090101000040/


 これだけでは、何のことだか良く判らないのだが(判る方がいたら教えて下さい)、航空機に乗ったり、車を運転したりといった日常生活で出る二酸化炭素を相殺する…というのは、これからは粗大ゴミの処理券同様に車に乗るときには、CO2排出券を買わないといけないのか?(A券B券みたいにデブの方が高かったり)だったら車に乗らずに自転車で行ったらその削減分を売ったりも出来るのか?(う゛〜む それだとデブの方が削減量が多そうだ…)


 どちらにしろ、今まで全く考えてもいなかったところに市場が出来上がることは間違いない。これまでは企業間だけに限られていた排出権取引が個人のレベルまで拡大すれば、市場規模は一気に拡大する。排出権取引が身近になれば、排出権そのものだけでなくそれを債権化した商品も増えていくだろう。(大和SMBCは個人向け排出権商品を今年中に発売することを発表。リンク [2]


 それにしてもこの排出権取引、どうにも胡散臭い。何しろ価格の相場からして恣意的なのだ。取引価格は、今のところ1トン当たり6000円程度が目安となるだろうと言われている。この価格がどこから出てきたかというと、EUの違反企業への罰金が1トン当たり40ユーロ(約6400円)なので、それより少し安い金額が目安になるだろうとされているからだ。これって罰金を吊上げればいくらでも高く出来るし、その逆も可能。なんかるいネットでお馴染みの色んな勢力が手薬煉引いてそうだ。


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大丈夫か日本?外資からこんなかんじに見られてないか?


 もっと重要なのはこの先、革新的技術が発明されてCO2排出量が大幅に削減されたとしても、罰金を高くすれば排出権取引市場は決して縮小しないってことだ。もはや温暖化のことなど全く関係なくなってしまっている。

[3] [4] [5]