サブプライムローン問題で巨額損失をこうむった米シティグループ。その損失額は2兆円ともいわれています。そんな中、金融界では今、日本の金融機関がシティの支援に乗り出すのではないかとの噂が出ているそうです。最近来日したロックフェラー財閥のデビッド・ロックフェラー氏(92)の目的はその根回しであったとか。(リンク) [1]
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日本がシティバンクを買収する…。そんな上手いこと話が行くのでしょうか。潜在意識に警報音がピーピー鳴ってます。
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「ロックフェラー・買収」 このキーワードにも何がデジャヴュが…
三菱地所はケツの毛まで抜かれちゃいましたが…。il||li _|‾|● il||li ・
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問題になっているサブプライムローンはまだ完全に解決されたわけではありません。日本側の候補としては「ゆうちょ銀行」が上げられているようですが、買収して蓋を開けたら損失額が10倍なんてことも考えられます。公的資金を注入した途端に「ゆうちょ銀行」からきれいな体になった「シティバンク」だけを再買収されたりしたら目も当てられません。
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そんな話題となっている米国最大の銀行「シティバンク」とはどんな会社なのでしょう。まずシティグループのHPから引用します。
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●従業員数 グループ合計 約327,000人
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●資本金 グループ合計
867億米ドル(2002年12月)
980億米ドル(2003年12月)
1,092億米ドル(2004年12月)
1,188億米ドル(2005年12月)
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●総資産 グループ合計
12,640億米ドル(2003年12月)
14,841億米ドル(2004年12月)
14,940億米ドル(2005年12月)
18,840億米ドル(2006年12月)
(リンク) [2]
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総資産額は世界第5位ですが、時価総額ランキングでみると世界第1位、そうした意味では世界最大の金融グループといってもいいでしょう。
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その歴史は1812年、シティバンク・オブ・ニューヨークが200万ドルの資本金を元にニューヨーク州から免許を受けたことから始まります。1895年までには米国で最大の銀行となり、1913年に連邦準備制度が発足すると、ニューヨーク連邦準備銀行の創設に関わったりもします。その後、シティバンクの持ち株会社「シティコープ」を設立し、生命保険・証券を扱っていた「トラベラーズ・グループ」と合併して出来たのが現在の「シティグループ」です。 (リンク) [3]
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1998年に行われた「シティコープ」と「トラベラーズ・グループ」の合併は非合法なものでした。というのも、当時の法律では銀行と保険会社が一体化することは禁じられていたからです。
ところが彼らは「2年間の猶予期間に保険部門を売却することを条件に銀・保合併を認めることができる」という条項を盾に無理やり合併した後、1年後の1998年に法律の方を変えてしまったのです(う゛〜む、見事なジャイアンぶり)。
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そういえば、日本においても銀行が保険商品を取り扱うのは違法でしたが、「年次改革要望書」に従って取扱いが可能になりました。日本の法律なぞ彼らにしてみれば簡単なことです。
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そんな「ジャイアン」シティバンクを、国という「ドラえもん」から切り離された「のび太」ゆうちょ銀行が手を出して果たして無事に済むのでしょうか。