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金本位制への回帰?

サブプライムに端を発する経済破局が懸念されている今日この頃ですが、どうやら金本位制に戻そうという動きがあるようです。
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ではまず、経済の歴史のおさらいからはいりましょう
ニクソンショック
1971年、当時のアメリカ大統領:ニクソンが、ドルと金との交換停止宣言を行いました。これをニクソン・ショックと言います。
ニクソン・ショックは、世界経済に様々な影響を及ぼしたといわれていますが、最も本質的だと感じる見解がるいネットに載ってました。以下、引用します。

ニクソンショック以降、固定相場制から変動相場制へと為替相場は移行した。これにより、お金そのものが商品とみなされ、お金自体を売り買いする時代へと突入した。


カネをカネで買う時代、すなわち実態のない、バブル経済の基礎がこのとき作られた、といえそうです。
バブル化⇒破裂
筋書きどおり、世界経済はバブル化の様相を呈してきます。
1980年代後半〜1990年代初頭の日本バブルもそうですが、現在、世界を震撼させているサブプライム問題はさらにスケールのでかいバブルです。
この巨大なバブルが、今まさに破裂寸前(破裂している?)の状況が現在僕たちが置かれている状況です。
これからどうなるのか?
混乱した金融秩序をもとに戻そう、という動き、すなわち金本位制への回帰、という説を「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」 [1]さんから紹介します。

今回の著書は、数年前に出されたフェルディナント・リップスというスイス人バンカーの著書を土台に周辺資料を集め、さらに彼自身の歴史観を織り交ぜて、第1次世界大戦から現在に到るまでの「金の戦争」が行われたという説を提示している。
リップスの本が出版されるのと相前後して金の先物、現物価格は上昇している。これはドル覇権の揺らぎに対する保険でもあるが、鬼塚氏の史観では、ロスチャイルド家が金の戦争に勝ったということを示す。
鬼塚氏はロスチャイルド家のバンカーであったリップスの発言を通して、そう見抜いたようだ。実際、金採掘業者で中央銀行からの金のリースを使って利益を上げていた、カナダのバリック・ゴールド社は金鉱山会社を次々と買収し、現在は最大の産金会社になっている。その会社の国際諮問委員会には、現在のロンドン・ロスチャイルド男爵家当主の息子である、ナサニエル・ロスチャイルドが参加している。
さらに鬼塚氏が紹介する、ロンドン・エコノミストの記事にある世界通貨「フェニックス」は1988年に登場したものである。鬼塚氏に付け加えるながらば、その十年後である今年の年初のFT紙には、米外交問題評議会の研究員、ベン・スティールが、地金を裏付けにした電子貨幣「デジタル・ゴールド」がドル基軸に取って代わるという可能性を提示している。
ドルのような金の裏付けのない「不換紙幣」(fiat money)は国際金融市場の不安定をもたらし、裏付けになる覇権国の衰退によって、その購買力を失う。現在の秩序は1940年代のブレトンウッズ体制と1971年以後のドル紙幣体制であり、現在のサブプライム問題の影響で米銀行が中東の支援をあおがなければならなくなったことが示すように、金の裏付けのないドル基軸体制にきしみが来ている。
次の50年の世界秩序をつくる人々は、今からそれに備えるべく、スイス・チューリッヒの金庫Vaultに金を移している。したがって、今は待ちの時期である。


この論は、まだ仮説の域を出ないことが、本文の最後に申し添えられていますが、混乱した金融秩序を立て直す(簡単に言い換えると「リセット」するということですが)には有効な手段ではなかろうか、と僕としては納得しています。
「次の50年の世界秩序をつくる人々」は、いったん世界の経済秩序を構築しなおしたあと、再び金本位制=固定相場制から変動相場制に切り替えて、マネー経済市場の再拡大を狙っている、と考えれば辻褄があいそうな気がするからです。(その場合は「プーチン・ショック」とか命名されるのかも)
ただし、このヴィジョンは、あくまで金融支配層にとっての秩序回復。
一般市民である僕たちは、リセット⇒大混乱の社会で翻弄・蹂躙・搾取されるだけであり、これを阻止する方策を今から考えておく必要がある、ということを心に留めておきたいと思います

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