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地方分権の行方−「増田プラン」は?

Posted By orisay2 On 2007年12月19日 @ 12:02 PM In 03.国の借金どうなる? | 1 Comment

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今日は、先月、発表された地方再生の要である総合戦略「増田プラン」(増田総務大臣発)に注目してみた。
2008年度の税制改正に向けた政府税調答申を前に、国と地方の税源取り合いをめぐる国と地方の綱引きが活発化。
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●11月13日財務相の諮問機関である財政制度等審議会は、焦点となっている地方税収の格差是正について法人事業税と法人住民税の法人2税を「共同財源」とし、地方間で財政移転させるしくみを提案。富裕自治体と貧困自治体の間で財政の水平調整させるというものだ。
●一方、総務相の諮問機関である地方財政審議会も16日、「自治体間の財政格差是正に関する意見」を公表し、地方が安定した行政サービスを提供するために安定した財源を必要としていることから、かつて外形標準課税が導入された例を引いたうえで、法人2税と消費税を税源交換する「増田プラン」への支持を明確にした。(リンク [2]
増田プランの骨子は、大きく二項目あり、その内容は以下。
○第一は、08年度に「地方の元気再生事業」を創設する方針。地域住民などから公募した振興策から、都道府県ごとに年に1〜2事業を選び、国が集中的に支援。また、地方を
(1)地方都市
(2)農山漁村
(3)人口が少ないうえ高齢者割合が高く、基礎的条件の厳しい集落
に3分類し、支援策を省庁横断で進める。
再生事業はプランをまとめた増田総務相の発案。国が基準を定めるのは避け、地域住民や企業、NPOなどから提案を募り、外部の有識者らが選定。国が専門家の派遣や資金面で事業の立ち上げを後押しする。予算は1事業につき5000万円程度で、総額は3年間で100億円程度。
○第二は、地方交付税に設ける「特別枠」。都市と地方の税収格差を是正し、東京都や愛知県などが減収になる分を特別枠に回す。そのうえで通常の交付税とは異なる基準を設けて過疎地域に重点的に配るというものだ。具体的には、法人2税収の税制格差と地方消費税にメスを入れるもの。
地方自治体間の税収格差問題から、まず(税率)5%の消費税のうち1%分の地方消費税の割合を、例えば1%上げて(国税と地方税の割合を)3対2にし、税収の偏在度合いが小さい地方消費税を2%」に引き上げる。地域間の偏在度合いが2倍程度と小さく、安定的な税収であるからだ。
一方、地方税では、特に法人2税(法人事業税、法人住民税)の税収格差が大きく、最高の東京都と最低の長崎県で約6倍以上の開きがある。そこで、法人2税を国が徴収し、自治体の人口や面積などを基準に配分するというものだ。国が徴収する理由は、法人2税収は景気によって変動が激しく、福祉など身近な行政サービスを行う自治体にとって景気悪化で落ち込むことを懸念したからだ。(リンク [3])
●しかしながら、12月1日に増田プランが、落ち着いた先は、第一の「地方の元気再生事業」。一方の地域間の税収格差是正策は、プランから姿を消した。また、11月末には、法人2税のうち、東京都の3000億円のほか、大阪府、愛知県を含む計5000億円弱の都道府県税を、税収の豊かな自治体から不足する自治体に移転する方向で最終調整に入った。これにより、20年度税制改正の焦点である地方間の税収格差是正が実現する見通しとなった。(リンク [4]
●地方分権化に向けては、各地方公共団体の各長は、ほとんどが、賛成の意向は示しているが、事、財源の確保にあたっては、財務省、総務省の意見が対立するのは明確であった。結局、消費税の地方分拡大には手をつけさせたくないという財務省の思惑が実現した形になった。プランに盛り込まれなかった理由は、税率引き上げや社会保障の目的税化が取りざたされる消費税に手をつけるのは、簡単ではないとの判断からのようだ。しかしながら、これも、政府自民党の政治的思惑により、消費税問題を持ち出すと、政権にダメージがあると判断したのが真相のようだ。
●財務省主導の案のもとに改革案が策定されており、まとめると
1,法人2税を豊かな県から、不足する県に移行
2,地方の元気再生事業を創設。総額は3年間で100億円程度
3,消費税には、現段階では手をつけない。

結局、1によって、若干の地方の格差は是正される可能性はあるが、国総体としては補助金事業よろしく3年で100億円を乱発して、お金を地方に回します。ということになり、これで、地方活性化の布石を打つことになるのか?
政府は、振興策の公募によって、集中的に支援するとしているが、そもそも、地方分権化とは、自治体や住民が主体的に取り組んでこそ意味がある。結局、政府(中央官庁)の敷いた枠組みの中で、地方が自立できるのか?
竹下政権でのふるさと創世事業と何ら代わらないのではないか?
地方分権という総論には賛成だが、お金が絡むと利害を主張し、全くまとまる気配が見られないのは何故か?
どうも今回の報告でも、実現の可能性が見えてこない。
  


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[3] リンク: http://escala.jp/news/news_detail.php?record_id=2466

[4] リンク: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071128-00000909-san-pol

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