サブプライムローン発の米国の金融不安は、FRB(連邦準備銀行)の緊急出動により、一旦は小康状態を保っていますね。
あなたは、このまま事態は収まると思いますか?
『収まりっこない!』と感じるでしょ!
この小康状態は、危険な銀行に、ザブザブと資金供給しているだけで、不良化した住宅ローンはそのものは放置されてままなんです。
住宅ローンの破綻が、どの程度の規模で起こっているか。
今回は、そのデータを紹介してみましょう。
住宅の差し押さえ件数(軒数)を、毎月調査・発表しているのが、RealtyTrac Inc.です。
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月別の差し押さえ件数の推移です。図の棒がそれです。(折れ線は無視しましょう 😀 )
2005年から2006年の前半位までは、7万件〜12万件の水準ですね。
それが、2006年後半から急増し出し、2008年8月に20万件の水準となり、その水準が現在も続いています。
2008年1月〜4月の差し押さえ件数を少し詳しく見ると、以下の通りです。
1月 : 233,001件 前年比57%増 住宅535軒に1軒
2月 : 223,651件 前年比60%増 住宅557軒に1軒
3月 : 233,089件 前年比57%増、住宅542軒に1軒
4月 : 243,353件 前年比65%増、住宅519軒に1軒
この月間23万件という数字は、500軒に1軒の比率です。
2年間だと21軒に1軒という、とんでもない数字になります。
この数字は、全米平均です。
州別に、住宅何軒に1軒かを見てみます。(2008年4月です)
FORECLOSURE ACTIVITY INCREASES 4 PERCENT IN APRIL [2]
第1位ネバダ州 146軒に1軒
第2位カリフォルニア州 204軒に1軒
第3位アリゾナ州、224軒に1軒
第4位フロリダ州 242軒に1軒
この状況が、2年続くと、ネバダ州は、6軒に1軒が差し押さえ物件となります。
カリフォルニアとアリゾナは9軒に1軒、フロリダは10軒に1軒
ある地区一体が全滅ということが想像されますね。
上記は、住宅ブームに沸いていた州ですが、その他の州も程度は違い、大きな痛手を負っています。
米国の地方、地方が既に崩壊過程に入っているといっても過言ではありませーん。