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地方分権改革・・・・北海道栗山町

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地方分権化の議論が、政府、地方自治体の間で活性化していますが、どうも、一般市民には、地方分権改革・道州制に関して、いまだに、実感が沸かないというのが、本音であるというアンケート結果も出ています。
4月の中旬に第4回全国自治体議会改革推進シンポジウムが行われ、改革派知事であり、辛口で地方自治を説く片山善博慶応義塾大学教授(前鳥取県知事)が後援を行いました。その中で、現在の日本の自治体の有り様に切り込み、以下のような、提言をしています。

その前にポちっとお願いします。
   ↓


日本の地方自治の特徴はどれもこれも同じで、上から見た地方自治論である。国があって、部分部分をわけて、それがうまく機能する方法論である。つまり、国から見た地方自治のあり方で論じる。その結果、首長から見た自治体論となり、住民は、遥か彼方になる。今までの議会は自治体の重要事項に関する決定を行う際、議会運営をスムーズに決めるために、根回しをし、談合をして、シャンシャンで終わらしているのではないか?自治は、本来、住民の意思、すなわち代表として選ばれた議会によってコントロールされるべきである。国のコントロールによる姿は、決して地方分権ではなく、これは、中央集権である。その意味から、地方分権の中心は議会である。
そこで、今回はこの、提言に対して、2006年5月に議会基本条例を制定した北海道の栗山町を紹介したいと思います。
栗山町は北海道夕張郡、空知支庁管内南部にある町人口約14,000人の町である。
その栗山町議会が平成18年5月に「栗山町議会基本条例」を発表し、一躍全国から注目される存在になりました。
基本方針は、地方自治法が定める概括的な規定の遵守とともに、
①積極的な情報の創造と公開
②政策活動への多様な町民参加の推進
③議員間の自由な討議の展開
④町長等の行政機関との持続的な緊張の保持
⑤議員の自己研さんと資質の向上
⑥公正性と透明性の確保
⑦議会活動を支える体制の整備等

について、この条例に定める議会としての独自の議会運営のルールを遵守し、実践することにより、町民に信頼され、存在感のある、豊かな議会を築きたいということで、住民と密着した議会運営を目指したことです。(リンク [2]
現在、内閣府の地方分権改革推進委員会、総務省の増田大臣や自治体では、大阪府の橋本知事、宮崎県の東国原知事といった、政府や地方自治体のトップが、主導となりながら地方分権を推進している報道が多いようですが、本来の地方分権の姿を論じるならば、議会が、中心となって、市民に密着する姿こそ真の姿ではないか?
ほとんどの住民が、地方分権、道州制に対して、ほとんど実感がないのも、上述したように、旧態依然とした地方議会の有り様が大きな原因のひとつではないかという捉え方です。
今回の事例は、そういう意味では、地方分権推進を是とするならば、可能性のひとつとして評価される事例ではないかと思います。

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