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格差があるのはなんで?-1

格差社会という言葉をよく耳にするが、その格差は一体どうやって出来るものなのだろうか?
個々人の問題、または一国の問題として捉えがちだが、国家と市場(経済)の枠組から世界(社会)を見たとき、先進国(とその背後で糸引く国際金融資本家)途上国との間には、延々と続く格差構造が存在してる。
「途上国で貧困や飢餓が無くならないのはなんで?」
この問いかけの答えに、格差を生みだす根本原因があると考え、この問題を扱ってみたいと思う。
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先進国と途上国の線引きが明確にあるわけではないが、一般的には「経済発展を成し遂げた国」を、発展途上国と比べた場合に「先進国」と当てはめている。
要は、金持ちになった国が、自分たちよりも金持ちではない国に対して、勝手に「貧しい国」と位置づけたようなものだ。
途上国と呼ばれる国であっても、自給自足の生活が成り立っていれば、必ずしも経済的発展を必要とするものではないのかもしれない。
しかし、経済的発展という名の下に、先進国が作り上げた市場経済の中に取り込まれることで、自給自足の生活も崩され、途上国と呼ばれる国の人々に貧困意識が植え付けてられている。
ODA(政府開発援助)IMF(国際通貨基金)という言葉を耳にした人は多いと思う。
これらの活動を通して、先進国は途上国に対し援助を行なっている。
貧困を救い、経済的発展の手助けを目的としているこれらの機関や活動が、実は途上国の地域社会や自然や農業を破壊していて、そのせいで途上国の人々はますます貧困になっていっているという事実は余り知られていない。
途上国への援助に関して、一般に言われていて誤解されている事を、端的にまとめているのが「るいネット」(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=175327 [1])に投稿されているので、その一部を紹介したい。

「貧困と飢餓に関する4つのウソ(誤解)」
ウソ①
 先進国は途上国へ開発援助にかかるお金を寄付している。
 (実は、途上国の政府に借金をさせている。しっかり金利を取る)
ウソ②
 開発援助によって途上国は豊かになり格差は縮まった。
 (途上国は借金まみれになり、ますます格差は拡大している。
  庶民はより貧困になっていっている。
  資金は環流して自国やグローバル企業の懐に入っている)
ウソ③
 ’60年代に大ムーブメントになった「緑の革命」によって、途上国の食糧事情は改善された。
 (一時的には増産に結びついたが、少数の例外を除き大失敗。ほとんどの途上国の一般民衆は飢餓に見舞われた。この事実は、ほとんどの学校・大学で教えられていない)
ウソ④
 世銀・IMFは途上国を救うために融資を行っている機関である。
 (実際は、途上国政府を借金漬けにしてコントロールし、途上国の自然や資源、労働力をグローバル企業に供するために存在している。世銀総裁には国際金融機関の要人が就任。原資は先進国から貢がせる血税である。)

上記のことからもわかるように、援助という名のもとに、先進国は途上国を借金漬けにし、途上国で生産されたものを(ただ同然で)搾取し、貧困状況を益々拡大させている。
つまり、貧困状況、先進国との格差構造は、人工的に作り出されているに等しい状況だといえる。
格差が生み出される構造とは、金を貸し付けることで儲けを生み出そうとするものたちによって、人工的に貧困を作り出す構造のことなのである。
次回は、「緑の革命」を事例に、この具体的な構造について触れてみたいと思う。

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