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日本金融史4 〜明治政府と商人を結びつけたのは、結婚による縁結びだった!〜

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前回の記事〜三井財閥がどのように誕生したか〜 [2]では、三井を例に、財閥が明治維新前後にどうやって拡大したのか、を取り上げました
今回は、明治期に、政界と財界(政治と経済)がどうやって結びついたのか、そこに焦点を当ててみます:-)
 
まずこの図がなんだか分かりますか
薩摩出身で初代大蔵大臣と総理大臣を歴任した松方正義『血縁関係』を示したものなんです!
三菱・三井などの大財閥を始め、当時の名立たる富豪の名が並んでいます
どうしてこんな血縁関係が生まれたんでしょうか
そのカラクリを探ってみたい方は、ポチっとお願いします
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明治新政府は、商人経験がなく財政の知識がない下級武士集団の集まりだったそうです!そのため幕末の外国奉行と勘定奉行が切り拓いた徳川幕府の外国貿易をそっくり引き継ぎました
    
港に栄える産業を自分たちで支配することを考え、まず産業資本家を味方に取り込むために、巨大な閨閥を編み始めました。
その最も手っ取り早い手段が、結婚による縁結び、つまり政略結婚だったんです
   
松方正義はその典型です。
   
   
明治天皇に、「子供が何人いるのか」と尋ねられて自分でも子供の数が分からず・・・「調べてから後日お伝えします」と答えたほどだとか
三井、三菱家を始め当時の豪商一族の10人以上と結婚しています・・・
   
同様に、三菱財閥二代目総帥岩崎弥之助、慶應義塾創始者の福沢諭吉らも閨閥を形成していますが、それらがまた婚姻関係で結び付いてます・・・
本当に巨大な閨閥になりますよね
   
現代に続く日本の財閥は、このように政治の中枢と血縁で結びつき、その権力を利用して急成長していったんですね〜 8)
参考資料『持丸長者 幕末・維新篇』(広瀬隆著) 
 冒頭画像もこちらの本からお借りしました。

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