これまでの投稿で、世界の主要商品の価格を形成している米ドルの供給量が急増し、ドル安が進行している事と、そのドル安を食い止める為にドルペック制を採っている国々が自国通貨を増発し、ドルを買い支える事が世界的なインフレ状況を招いていることが扱われてきました。
この悪循環から抜け出す方策として思考されているのが、世界経済の多極化。
世界経済の多極化は、どんな形で、どんな風に進んで行くのか?
その取っ掛かりとして、思いつくままではありますが、多極化する目的をいくつか上げてみたいと思います。
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様々な立場の者たちが、それぞれの思惑で思考していると思われる多極化構想。
その目的としては以下の3つ。
①基軸通貨体制の崩壊によるドル暴落や世界不況を回避し、世界経済を軟着陸させる。
基軸通貨は、その国家の持つ国力以上の価値が与えられるため、必然的に輸入>輸出の構造を招き、国内産業の空洞化を招く。
その意味で、基軸通貨体制はいずれ崩壊する構造にあるため、軟着陸先を模索する必要がある。
②世界貿易不均衡を是正するために、ドルペック制から離脱させる。
ドルペック制を止めさせて、独立した通貨政策を持ち、柔軟な為替制度を取れるようにすれば、貿易不均衡を是正する事ができ、世界的なインフレを抑制する事も出来る。
③国際金融家同士の覇権争い
これまでの米単独覇権体制を崩し、新たに覇権を手に入れようとする反米派と親米派の争い。その裏で糸を引き、動乱の中で金儲けをもくろむ国際金融家。
多極化を目指そうとする方向は同じでも、そこで目論んでいることは、まるで正反対の内容もありそうです。
その辺をうまく整理できれば、世界の多極化への道筋が見えてくるかもしれません。
他にもまだあるかもしれませんが、この3つを取っ掛かりにして考えていければと思っています。