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世界は多極化する? 〜ドル安を回避するためのドル買い支えはどの程度か?その2(中国の外貨準備高について)

Posted By shushu On 2008年10月20日 @ 8:00 PM In 07.新・世界秩序とは? | 2 Comments

「中国はどう動く??【貿易実態からの予測】」 [1]において、中国の意外な貿易実態が明らかにされています。
ここでは、貿易と密接に関連する外貨準備高の視点から、中国の今後の動き方について考えてみたいと思います。
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中国は近年、外貨準備高を大幅に増加させており、2006年2月に日本を抜いて世界一の規模になっています。
2008年9月末時点では、前年同期比32.9%増の1兆9056億ドルで、日本の9959億ドル(2008年9月末時点)の2倍近くにまで増加しています。
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          中国の外貨準備高の推移(2008年のみ9月末時点、それ以外は12月末時点)
中国の外貨準備高が増える理由は、基本的には貿易黒字の拡大ですが、最近、どうもそれだけでは説明がつかなくなってきているようです。

  しかし、最近では中国の貿易黒字と外貨準備高との間の連動性が、以前ほど強くありません。今年1−6月期の中国の貿易黒字は990億ドルですが、外貨準備高は同じ時期(今年1−6月期)に2806億ドルも増えています。海外企業による直接投資額を考慮しても、外貨準備高の増加額のうち、1300億ドル(約13.8兆円)あまりは、貿易黒字や直接投資で説明できません。
  市場関係者の間では、外貨準備高のうち出所が説明できない資金の多くは、「熱銭(ホットマネー)」と呼ばれる投機資金ではないかと指摘されています。投機筋が、人民元レートが今後も上昇すると見込み、中国への投資を拡大させているという見方です。

 (リンク) [2]
外貨準備高の増加額の約1/3は貿易黒字ですが、それ以外は海外企業による直接投資や投機資金となっています。これだけ中国に対する投資が多いということは中国経済に対する上昇期待があるということです。
「中国はどう動く??【貿易実態からの予測】」 [1]において、中国の輸出相手国の割合が示されています。

アジア 46.6%  北米 20.7%  欧州 23.6%

前年比伸び率は

アジア 24.6%  北米 15.7%  欧州 33.7%

北米に対する依存度は小さく、それも下がってきています。
さらに、外貨準備高は上昇していますが、その内訳を見ると貿易黒字は増加分の1/3でしかなく、
多くの投資資金が中国に流入してきていることが推測されます。
これらのことを背景に、中国はどのような動きをしてくるでしょうか?
米国との貿易は切ろうと思えば切れそうです。
貿易輸出大国としては自国通貨“元”が高くなるのは避けたい。
とすれば、貯まったドルはそのままにしておいて、
米国に対しての軍事費削減要求など“国際政治の武器”として使うのではないでしょうか?
(shushu)


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[1] 「中国はどう動く??【貿易実態からの予測】」: http://www.kanekashi.com/blog/2008/10/000687.html

[2] (リンク): http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=0717&f=column_0717_004.shtml

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