- 金貸しは、国家を相手に金を貸す - http://www.kanekashi.com/blog -

■アメリカ金融史6 南北戦争が起きたのは、何で?

[1]
前回記事はこちら 『アメリカ金融史5 アメリカ独立の背景』 [2]
「南北戦争」と聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?
黒人奴隷を解放するための戦争、というイメージが一般的ですよね。ところが、実態は、そんなキレイ事では無かったのです
   
では実態は、どうだったんでしょう?
   
その前に、ポチッとお願いします
いつもありがとうございます


     
「南北戦争」(1861〜1865年)の背景をまとめると、次のようになります。
『日本を守るのに右も左もない』 [3]さんの記事「『アメリカの共和党と民主党』2・・・南北戦争が起きたのはなんで?」 [4]を参考にまとめました。

南北戦争前夜アメリカ北部と南部では、2つの対立があった。
①ヨーロッパに比べ工業化が遅れていた為保護貿易にした北部と、綿花(農業)をイギリスなどヨーロッパに輸出するために自由貿易にした南部との市場をめぐる私益対立
②工業化を進めていく上で、移民だけではまかなえず、国内低賃金労働者(黒人)を確保したい北部と、農業を進める上で奴隷を確保した南部の、労働力の獲得をめぐる対立
南北戦争は、この2つの対立を軸に起きました。結果、科学技術力と資本力で勝る北部が勝利したのです。

   
ところで、戦争と言えば、必ずと言っていいほど、背後に金融資本家の存在があります。合衆国南北の対立をあおり、戦争へ向かわせた勢力はいなかったのでしょうか?
   
次のような記事を見つけました。
『反ロスチャイルド同盟』−「ロスチャイルド関連の世界史1800〜1900」 [5]より引用します。
   

ドイツの鉄血宰相ビスマルクが、1876年に「南北戦争は欧州の金融権力によって誘発された」と話しています。
   
「アメリカを二つの連邦に分割することは、ヨーロッパの大金融権力によって、南北戦争のずっと以前に決定された。そうした銀行家はアメリカを恐れていた。アメリカ国民が結束したままであれば、当然ながら一国として経済的、金融的に独立独歩することになるだろうし、そうなれば、彼ら銀行家の世界支配が覆される、と。ロスチャイルド一族のこうした声に影響され、彼ら銀行家はアメリカを、自信に満ちて自給自足体制を貫く活力ある共和国を二つの弱小国家にして負債を負わせれば、大儲けができると考えたのだ。〔中略〕
 
リンカーンは、ある時、ヨーロッパの悪意に満ちた金融家ロスチャイルド家から一族の計画の実行者となることを望まれていると察知した。北部と南部は彼らによって分断される寸前だった。〔中略〕
 
リンカーンは彼らの企みを看破し、ほどなく、本当の敵は南部ではなく、ヨーロッパの金融家だと考えるようになった。〔中略〕
そこで彼は公債制度を確立させ、国家に仲介組織なしで直接人々から借りることで、国際銀行家連中を排除しようと決意した。〔中略〕
 
アメリカは支配できない。彼らはすぐにそう思い知ったが、リンカーンの死で問題は解決されることになる。」

 
この記事によれば、アメリカの南北対立は、ヨーロッパの大金融権力ロスチャイルド家が、巨大になったアメリカを分割支配することを目論んで行なわれたということになります。
 
南北が戦争を起こせば、戦費を調達する資本家には、さらなる利益がもたらされるはず・・・。ところが、北部の指導者リンカーンは、政府紙幣を発行することで、金融資本家の介入を阻んだ(だから暗殺された)、というわけです。
  
では南北戦争後のアメリカは、どうなったか?
『You are screwed あなたはだまされている』−「FRBという富の搾取システム(2)」 [6]より引用します。
 

国家負債のための利子付き債権の発行の立案を拒んだリンカーン大統領が暗殺され、後を継いだアンドリュー・ジョンソンは、即座に同法案に署名している。これにより「利子付き債権」を引き受けたのはロスチャイルドを中心としたユダヤ金融資本で、米国を乗っ取る足がかりを持ったことになる。

 
こうしてアメリカは、再びヨーロッパ金融資本の支配を受けることになります。そして次は、対外戦争へと乗り出していったのです
   
   
   
他の参考記事
 『報道されないアメリカ』−「アメリカと金融資本家」 [7]
   
※冒頭の地図は、『エウレカ!!受験世界史』 [8]さんからお借りしました。

[9] [10] [11]