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なんでや劇場レポート1 〜世界経済はどうなる?

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本ブログ記事でも予告 [2]していた『なんでや劇場 〜金貸し→特権階級の暴走どうする?』が、4/29(祝)大阪・東京の会場にて開かれました。
この内容を3回にわたって、お届けします:D
  
第1回は、(『金貸し→特権階級の暴走どうする?』を考える上で前提となる)「世界経済はどうなる?」について。
  
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●世界経済はどうなる?
  
まずは、冒頭の図解をご覧下さい。
※矢印は、「→」が因果関係、「⇒」が収束関係を表し、「→←」は対立関係を示しています(矢印の詳しい見方は、こちら [3])。
  
金貸しと(その支配下にある)特権階級の暴走により、未曾有の世界不況が起きています(「金貸し→特権階級の暴走」「世界経済はどうなる?」)。
 
世界不況を受けて、社会的には「倒産→失業→暴動」の連鎖(上段)が、市場では世界金融システムの混乱(下段)が生じ、それらは互いに影響しあっています。注目すべきは、双方とも「金貸し→特権階級(の暴走)」と対立関係にある、という点です!
 
   『アメリカ、欧州で反金融の階級闘争が勃発か』 [4]
   『08年ワシントンG20金融サミットは、共認闘争の開始を意味する!』 [5]
  
もう1つの注目点は、金貸し支配からの脱却、ドル覇権の終焉・新基軸通貨への転換の鍵を、日本が握っているという点! 今、日本が従米路線から転換するだけで、世界全体が大きく変わる状況にあることからも、それは明らかです。
 
   『「ブレトンウッズ2」情報(田中宇)−3』 [6]
   『ドル崩壊後の、多極派の命綱は日本』 [7]
   『市場主義の次なる地平4 急先鋒となる日本』 [8]
 
 
●金貸し支配が綻びはじめたのは、なんで?
   
08年暮れから、金貸し支配が綻びはじめています。原油や穀物が暴落したり、株式も暴落し続けるなど、すべて上手く行ってない。米政府によるビッグ3の救済案に議会が一度「NO!」を突きつけたことも、象徴的な事例です。
 
これまで数百年間も続いてきた『金貸し支配』が、08年暮れから急に綻び始めたのは、一体なぜでしょうか?
  
   「金貸し支配の歴史」 [9]
  
世界を牛耳ってきたロスチャイルドとロックフェラー、その背後にも、キャスティングボードを握る多くの金貸しが存在します。今までは、自分の有利な方についていれば安泰であったはずの彼らが、大衆の声(世論)を無視できなくなっているのです。
  
なぜか? それは今回の世界経済危機を通じて、金貸し支配の源泉である『カネの力』が弱まってしまったからです。その原因は、直接的には金融バブルの崩壊で、彼らの資金が半減したからですが、その背後では、すでに1970年頃、先進国で貧困が消滅し、以来、私権(カネ)の力は衰弱しつつあったのです。
  
それで、金貸し同士の“生き残り闘争”になり、相互の連携が弱まった。その結果、一枚岩が崩れた→金貸し支配が綻び始めた、というわけです。
  
したがって、いま世界の力学は、ロスチャイルドvsロックフェラーといった2大勢力の闘いから、各国・各勢力(軍・官・産)の争いへと、大きく転換しているのです。
  
  
●大衆共認はどこへ向かおうとしているのか?
  
世界的な危機を受けて、大衆レベルで(本能的な)『集団収束』が起きています。集団収束は『民族収束』に結びつき、その延長上で各国は『保護貿易』を強めています。
  
これは一見すると、第二次世界大戦が起きたときの状況にそっくりです しかし実際には、「民族収束」の中身に大きな違いがあります。
  
第二次世界大戦のときは、『私権収束的な民族収束』であったのに対し、いま起きているのは『共認収束的な民族収束』です。第二次世界大戦では、「自分たちがどれだけ利益⇒領土を得られるか」を目的として戦争が起きました。今は、民族が結束してこの危機を乗り切ろうとする動きです。ですから、他民族と争うことが本意ではなく(したがって排他的ではなく)、連携をとろうとします(逆に、自分勝手な国家に対しては白い目が向けられます)。
  
だからこれは、一国で覇権を握ろうとする動きとはまったく逆の、『多極化』を目指す動きなのです。そこでは、地域性や土着性が尊重されます。
  
そのような世界的な大潮流の中で、アメリカと中国だけが、相変わらず私権獲得を第一として、世界支配を目論んでいます。だからこそ、米・中が一体化しつつあるのです。
  
   『アメリカ+中国→G2』 [10]
  
対して、日本やヨーロッパは共認収束度の高い国家群です。これに、南米や南アジア、インドが(おそらくロシアも)、味方します。
  
日欧を中心とする共認収束派と、米中=私権収束派の、どちらが多数派を形成できるかが、世界の行く末を決します

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