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米国債が売れないと金利が上がるってどういうこと??

先日新聞を見ていたらこんな記事を読みました 🙄

米長期金利、一時4%台に上昇 8カ月ぶり水準
 【ニューヨーク=山下茂行】10日のニューヨーク債券市場では米10年物国債が反落し、長期金利の指標となる同国債利回りは前日比0.09%高い(価格は安い)3.94%で取引を終了した。同利回りは一部の取引で一時4%の大台に乗せ、昨年10月以来、約8カ月ぶりの高水準を付けた。ロシアが米国債の売却方針を示したことや、10年債の入札が不調だったことなどを受け、需給不安からの売りが膨らんだ。
 ロシア中央銀行のウリュカエフ副総裁が同日、外貨準備として保有している米国債の一部を国際通貨基金(IMF)債に入れ替える可能性があると発言したと報じられ、海外勢によるドル資産離れが一段と加速しかねないとの警戒感が台頭。10年債入札で落札利回りが3.99%と入札前の市場取引での利回りを上回ったことも嫌気された。(11:37)


6/11 日経新聞より 
需給不安からの不安が膨らみ、米国債が売れなくなると、金利が上がる・・・
これってどういうことなんだろう
ふと疑問に想ったので、国債と金利の関係について調べて見ました
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ありがとうございます
1.各種の市場と国債の関係
[1] 
 
2.国債発行手順と国債金利
①国債発行手順
[2] 
 
米国財務省が発行した米国債をプライマリーディーラー(16社)へ向けて入札します。
プライマリーディーラーが落札した米国債は債権市場(国債市場)へ流され、投資家の手元へ・・・。
※ちなみに米国国債は「帳簿記載方式」=帳簿への記載で所有者を証明し、本券の発行を省略する。 [3]
②国債発行→償還までの流れ 〜例:10年債〜
※利払は年2回(2・8月)
[4] 
 
以上簡単ですが、市場と国債の関係、国債の発行手順と国債金利が決まる仕組みを、イメージをメインにお伝えしました。気付き とともに下にまとめます
(1)市場で国債が下落(=実質金利が上昇)すると、新たな国債発行時の金利設定が苦しくなる
人気がない、つまり買い手が少ないと、
国債価格は安くなり、金利(運用利回り)は高くなる傾向にあります。
市場流通し、そこで中古品が安くやり取りされているのに、それより高い値段では誰も買わないですよね。すると市場の水準にあわせないといけなくなり、新規国債発行時の金利設定が苦しくなります
(逆に償還時期に受け取る額面が決まっているため、高値で取引されるということは、元値に対して得られる金額は下がる(=利率が下降する)ことになります。詳しくは コチラ [5]
始めの疑問『米国債が売れないと金利が上がるってどういうこと の答えはコレですね
長期国債は、逆に、「米国政府が本当に金を返せるのか(国債償還できるのか)」という、政府への信認の度合いが、価格・金利を決めます。米国政府への信認、ドルへの信認を図る指標として、短期と中長期の米国債の金利(価格)の動向をみてみます。 [6]
国債が売れないってことは、みんなアメリカはもう先が短いって思ってるってこと
(2)市場で国債が下落(=実質金利が上昇)すると、他の市場金利が上昇する :  
実質金利が上昇してお得になった国債へカネが移動し、買い手が集まり、
再び価格が上昇、実質金利下落へ戻り、圧力になります
 
圧力に戻らないのが暴落ですね・・・
最後に米10年国債の利回りの推移グラフです
[7]
(参照→リンク [8])
一体今後どうなるんでしょうか??臨界点を越えてドルが暴落してしまうのはいつ!?
by mikan

[9] [10] [11]