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8月11日なんでや劇場その1、ドル・米債暴落は起こるか

8月11日のなんでや劇場会議のお題は、世界経済は、どうなる?(ドル・米債は、暴落するのか?) 
 
大きな展開は、以下です。
1.近代市場社会は、ロスチャイルドやロックフェラーなどの金貸しが支配してきたと考えてきた。しかしイタリアでの5億ドル・10億ドルの高額紙幣発覚の事件を契機に、「闇の勢力」の存在が明らかになってきた。 
 
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  闇の勢力代表=英国王室。オバマ夫婦は、宮殿にエリザベス女王、フィリップ殿下を訪問。 
 
2.この「闇の勢力」は、ドル暴落の引き金を引くのか?
ドルの最大保有国である中国はどうするつもりなのか?最終的には「売り方」と「買い支え方」の闘いとなる。果たしてドルは暴落するのか? 
 
3.ドルが暴落すると各国は暴動、殺し合いに行き着くのか?対応策をどうするのか?
ドルの暴落を引き金に各国での殺し合いが始まれば、それは秩序の崩壊を意味する。果たして諸国は、秩序は守れるのか崩壊してしまうのか?
日本人は縄文体質だから秩序は維持できると考えている人が多いが、そもそも縄文体質は維持されているのだろうか?そこまで踏み込んで突破口を探る。 
 
劇場その1では、ドル暴落と米国の秩序崩壊までを扱います。 
 
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1.金貸しの背後にいる「闇の勢力」はドル暴落を仕掛ける 
 
劇場ノート1「金貸しの奥の院はドル・米債暴落の引き金を引くのか?」  [1]から引用。

欧州には大きく「ベネチア発の商人系」そして「十字軍遠征発の騎士団=殺し屋系」の2つの勢力「金主」たちがおり、資産をスイスに秘匿しつつ、大航海時代を通じて、中南米、アジアの富まで略奪した後、その資産を金融資本家(ロスチャイルド、ロックフェラーなど)に運用させ、投機市場及び商品市場からの上がりを手にしてきた。

その資産は金貸したちより3桁大きいといわれているが少なくとも1桁は違うだろう。

しかし、先進国が豊かさを実現した結果、商品市場は縮小、それによって暴走を始めた投機市場が崩壊するや、「金主」たちは猛然と「金貸し規制」を主張し、ドル基軸通貨体制の崩壊から多極化への流れを模索しているものと思われる。

商品市場の行き詰まりから、目先の資金運用のために暴走を繰り返した金貸したちに見切りを付けた「金主」たちは「このままでは共倒れだ」という強い危機感をいだいていると思われる。
自分たちが出資したアメリカの銀行及びその親玉のFRBがこのままでは破産するかもしれず、しかも反金貸しの機運が高まる結果「中央銀行制度という詐欺」がばれてしまえば、特権階級を失うのは、ロスチャイルドやロックフェラーのみではないからだ。

金貸しの拠点は銀行である。FRBは幾つかの銀行が集まって作った。「金主」たちは、各銀行の有力な大株主であり、その力を行使して金貸しを牛耳る事は簡単である。 
 
FRBは、2008年9月のリーマンショック後、主要銀行倒産・金融崩壊を防ぐために、資金供与を急拡大させ、資産/負債・資本総額を、1兆ドル(100兆円)から2.3兆ドル(230兆円)に膨張させた。(12月段階)
この急拡大は、ドル暴落、世界金融危機を孕んでいるので、危機感を持った欧州の「金主」たちが、FRBコントロールに入った。
G20の開催時期である4月以降は、FRBの資産/負債・資本に2兆ドル(200兆円)の枠をはめらたと見て取ることができる。 
 
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そして米国債の買い支えは、3000億ドル(30兆円)という枠をはめた。その3000億ドルすらFRBは買わないと宣言した。
「これ以上ドルを印刷するのは許さん」とタガをはめた。ここまでの動きはハッキリと見て取れる。

ロスチャイルドを見限った欧州貴族たちは新興のヘッジファンド勢を使って、ドル・米国債暴落、そしてFRB・アメリカ大手銀行の主導権を、ロスチャイルド、ロックフェラーから奪還したいと考えているのではないだろうか?

2.果たしてドル・米国債暴落の引き金は引かれるのだろうか 
 
劇場ノート2「ドル・米債暴落の引き金は‘中央銀行による国債引受’批判ではないか?」 [3]から引用。

勿論、ドル・米国債暴落には最大の抵抗勢力として、今や国際金融資本の手に落ちたというべき中国がいる。いまや米中は経済的には一体化している。アメリカへの輸出産業を経済のモーターとしている中国は、アメリカ依存を当面、止められず、万一、欧州勢がドル・米国債暴落の引き金を引いたとしても、買い支えに回るだろう。
売り方と買い方どちらが勝つのか?
しかし、既にアメリカは消費のモーターを失っているから、ドル・米国債暴落は必然、あとはタイミングの問題だろう。

ネット界では、ドル暴落・11月危機説がいわれている。
ドル売り攻勢をかける欧州勢とドル防衛を行う英米・中国の攻防を危機察知の観点からみてみると。

政府・マスコミによる「景気はよくなる」「ドルは安全」という大本営が曲者。これは新たなバブルづくりではないか? 
 
現在、世界経済のブロック化阻止という名目で、世界各国は財政出動を積極的に行っており、政府・マスコミは「景気はよくなる」「ドル・米債安全」という大本営発表を繰り返している。
このアメリカは大丈夫プロパガンダによって「米国債バブル」が演出される可能性は高い。しかし、その結果、アメリカを始めとして、各国は赤字国債の増発を行っているが、資金不足の中では、本来、近代経済学では「禁じ手」とされる。「中央銀行による国際引受」という裏技を使うしかなくなりつつある。本来、「中央銀行制度」及び「財政と金融の分離」という近代経済学の原則自体が怪しいものなのだが、市場の住人たちは今だにこの原則を疑う事ができない。 
 
従って、実態のない、「米国債バブル」「中国バブル」が行くところまでいった段階で、「このアメリカ・中国経済は国債の中央銀行引受によって作られた偽物経済ではないか」というメッセージが発せられ、この「近大経済学の正論」を引き金として、ドル・米国債の大暴落の幕が切って落とされるのではないだろうか?
そして「米国債バブル」「中国バブル」が同時的に破滅すれば、中国による米国債・ドル買いも続かない。欧州の闇の勢力はその潮時を見極める為、中国の秘密結社と関係強化を図っているのではないだろうか?

3.覇権国家アメリカの崩壊、その時、アメリカの秩序は維持できるのか 
 
ノート3「アメリカ崩壊、その時、アメリカ人は殺しあうのか?」 [4]から引用。

米国債の暴落は、ドルの暴落を招き、原油・食料の高騰を招く。さらには基軸通貨ドルの暴落により、一部では貿易停止に至るだろう。<補足(以下同):倒産企業はいくらでも増えていく。金を貸している銀行が回収できず持たなくなる。> 
 
現在、カリフォルニア州では失業率10%というが、ドル暴落、物価高騰、輸出入停止となれば、経済活動は一気に失速、失業率は一気に20%→30%→40%と上昇していくだろう。 
 
こうした事態で、大事なのは治安=秩序が維持できるかとどうかである。失業者は、住宅街を不法占拠し、商店街に強盗に入ることになるだろう。事態が悪化すれば、食糧確保のために、農場を襲ったり、輸送車両を強奪するものも出てくる可能性がある。

劇場レポートからは離れるが、食糧統制についての判断は以下である。 
 
米国は、世界最大の食糧生産国。
しかし、あり余る食糧生産は、市場原理に委ねられており、秩序維持のために、食糧統制・食糧分配に一気に転換するはずはない。 
また、エネルギー多消費型の米国農業は、ドル崩壊・輸入停止の影響を受け、数年で生産力を大幅に低下させる。
豊かな農業国家・米国が、食料逼迫・食べ物流通の寸断、都市の貧困層の飢餓状況に陥る危険度が高いのである。

アメリカ人によるアメリカ人殺し=南北戦争の再来 
 
正当防衛の銃を認めるアメリカでは、暴徒と市民が殺しあう事態も引き起こされるのは間違いない。 
 
事態がエスカレートすれば、「自由と自己責任の国アメリカ」を守る為に、「軍隊」は「暴徒殲滅」に動く可能性が高い。<アメリカ軍は人口の1%以下である。商店、住宅、農村、食料の輸送列車と守るところが多すぎる。>
財源のない<給料が遅配する>地方の警察・軍部には、自らが略奪集団と化するものも出てくるだろう。
アメリカ人によるアメリカ人殺し=南北戦争の再来である。
勿論、人が人を殺めるという本能に反した事態は正当化観念無しには長くは続かない。しかし、ベトナム戦争のように数年は、「自由と自己責任の国アメリカの正義を守る為の戦い」は続行される可能性が高い。

その後は、軍閥による割拠状態で、何とか秩序維持に向かうかどうかである。
ロシアの学者が分析した、分裂国家・米国もありうるのである。 
 
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  出典:園田義明めも米国内の地政学的リスク [6] 
 

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