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「市場の原理(価格格差の秘密)」−9 価格格差が縮小したのはなんで?

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みなさん、こんにちは 😮
これまで、このシリーズでは「価格格差の秘密」を明らかにしてきました。
価格格差を語るに不可欠なキーワードとは「幻想化」です。絹織物、ダイアモンド、レア物、・・・それらの価格には実際の労働力とはかけ離れた「幻想価値」が含まれてることが分かってきました。それは私権時代における序列上位である証であり、女を獲得する為の手段であり、はたまた支配者の富を掠め取る手立てでもありました。
一方で、農産物に代表されるような所謂生活必需品は幻想化することができず、価格は一定。例えば野菜だったら100円〜200円というレベルでの価格ですが、ダイヤモンドは10万〜数百万と桁が違います。どれだけ幻想価値を高められるか?というところに全てがあるのです。
価格格差の秘密こそ幻想共認であり。幻想共認が成立する基盤はまさに私権時代→序列闘争にありました。日常品と幻想品との価格格差が市場を拡大させていったのです。
さて、そんな幻想価値が生み出した「価格格差」ですがいよいよ縮小に入った!というお話です 😛
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(以下引用はるいネット投稿「価格格差の縮小で、序列闘争の旨味がなくなった」からのものです)
前稿のデータは、農業から工業へ、工業からサービス業へ、より儲けの大きい(幻想共認可能な)産業へと、農村から都市へと人々が移動し、その結果、市場が拡大してきたことを示唆している。市場価格と農業生産物価格との価格格差による収奪蓄積こそ、市場の拡大原資であったと言える。
>古代市場も、女の性的商品価値を一層高めてくれそうな宝石や絹や毛皮を主要な交易品として、拡大していった。(なお、近世→近代も、呉服や毛織物やレースが起点になる。)それに対して日常の主食品(米や麦やイモなど)に対しては、その様な幻想的な可能性など描き様がない。この幻想共認(幻想への可能性収束)によって作り出された、市場商品の価格と一般農産物の価格との価格格差こそ、市場拡大のテコとも原動力ともなった市場の秘密の仕組みである。そこでは当然、農耕の労働価格は、幻想商品の労働価格にくらべて、異常に低くなる。この価格格差(価格差別ともいえる)の秘密こそ、途上国が一貫して貧困状態に置かれ続けてきた真の理由であることは、いうまでもない。(30709「私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である」) 

イントロでも記しましたが市場商品と一般農産物との価格格差こそ市場拡大の原動力となったようです。しかし、最近はどうでしょう??? 幻想価値の極みとも言える「ブランド品」ですが、どうも市場規模が極端に縮小しているらしいのです!!!
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「高級ブランド」の凋落くっきり 12年で市場規模が約半分
http://www.j-cast.com/2009/06/04042524.html?p=1
02年以降は年々、数百億円規模で縮小
矢野経済研究所によると、08年の海外高級ブランドの国内市場規模は1兆643億2600万円(小売金額ベース)で、前年比89.8%の大幅なマイナスを記録した。最盛期の1996年をピークに、12年間で約8000億円も縮小して、規模はおよそ半分近く(56.1%)になった。
調査によると、ピークだった1996年の1兆8971億円を境に、97年は1兆6612億円、98年は1兆5674億円、99年は1兆3477億円、2000年は1兆2137億円と減り続けている。01年は持ち直して1兆3312億円だったが、02年以降は年々、数百億円規模で縮小している。

上記のデータによると、、、何とこの12年でブランド市場規模はおよそ半分程度にまで落ち込んでいるのです!!!(筆者もおどろき!)
でも売れないのに何でブランド品は安くならないのでしょうか_???
それはそのほとんどが幻想価値でできているから一度崩したら二度とよみがえることはできないからです。。。 8)
(参考投稿 :http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=6249)
確かに最近ブランド品って売れている感じはしていませんでしたが、ここまで低迷しているとは・・・それには何か秘密がありそうです!

そして、ほとんどの人が市場の住民となり、価格格差→拡大原資がなくなった。それは、序列闘争(私権闘争)の旨味がなくなったことを意味する。序列闘争に勝っても負けても、大した価格格差は得られない。相対優位を求める序列活力(自我エネルギー)が衰弱し、その目的である消費や女もどうでもよくなる。消費欲も性欲も衰弱し、市場の縮小が明らかになる。

私権が衰弱し、序列闘争をする意味がなくなるといよいよ相対優位のうまみもなくなってくる。そんな事例もいくつか・・・・
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(るいネット「旨味がなくなって、序列闘争から逃避する動き」より )
http://www.kyoudoutai.net/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=87804
・実際、学生に聞いた話では、公務員なら面接でなく試験で通る(受験勉強の延長で突破できる)、就職後に出世競争がない、クビにならない、などの理由で公務員を目指す仲間が多いという

(参考:なりたい職業)
http://benesse.jp/berd/center/open/kou/view21/2006/04/04data_jituzo_01.html
という具合に最近では公務員や「士」のつく資格思考の安定職業など、はたまた「正社員」ということももいるとか。。。。つまりこどもたちも序列上位というものにさほどうまみ(可能性)を感じられない状態になったということです。

庄子さんのデータよれば、1991年以降、第二次産業・第三次産業の一人当り生産高は減少に転じている(第一次産業は横ばい。これ以上収奪しようがないからか)。見かけ上は大きな減少ではないが、国家の借金が毎年GDPの10%も投入されていることを考え合わせれば、実質マイナス10%以上もの減少である。ちょうど同じ頃、1990年代から、セックスレスなど性エネルギーの衰弱現象が顕著になってきた。これらの現象は、価格格差の縮小によって、序列闘争の旨味がなくなったからだと考えれば、論理整合するのではないだろうか。

序列闘争の象徴ともいうべき私権(女・地位・金)。
その中での特筆すべきは「性の活力」が急激に衰弱している点!!!
性欲の衰弱を表すのもとしてセックスの回数のデータが有りました。
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昭和28年(1953年)1.5回/週だったのが、現代(2006年)は1.0回/週以上の方が10%なので解かりやすく単純に掛け合わせると、
1953年:1.5回/週
2006年:0.1回/週
(出典:http://bbs.jinruisi.net/blog/2009/07/000623.html)

およそ50年で15分の1ですか・・・・。
性の活力がいよいよ衰弱してることがデータでハッキリとわかりましたね・・・。
つまり・・・
市場の拡大(=拡大再生産)とは必需品等の実体経済と幻想価格との差額をその拡大原資としていた事。
みんなが市場の住人になると、幻想価格を創出する事で得たお金を幻想商品に消費していた。
市場の競争とはこの幻想の魅力を競い合っていたに過ぎない。
ところが、この幻想の中心にあった「性活力」が衰弱すると幻想競争が成立しなくなり、市場が縮小過程に入ったと言う事でしょうか?
つまり・・・
「貧困消滅→みんなが市場の住民→価格格差の原資がなくなった→序列闘争のうまみがなくなった」ということ。
今、実体経済へ移行していますが、その必然構造が解明できたのではないでしょうか。
それでは次回は「価格格差の秘密」シリーズ最終回です。
みなさん楽しみにしていてください 😀

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