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ゴールドの真相に迫る(番外編)〜金のトリビア♪〜

半年に渡ってお送りした、「ゴールドの真相に迫る」シリーズも終わりを迎えましたが、番外編として、調査した中でお送りできなかった金にまつわるトリビアを紹介したいと思います☆
 

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トリビアは、以下の4つをお送りします♪
.なんと!!!金の自動販売機が登場☆
.インドの金需要と男女別人口の関係!?
.『金閣寺』と『金のしゃちほこ』、金がいっぱい詰まっているのはどっち?
.古代は、奴隷でも金を大量に持っていた!!
 
1個でも気になるものがあった人は、ぽちっとお願いします♪


■なんと!!!金の自動販売機が登場☆
 
本シリーズ全体を通して分かるように、金の需要が高まっている中で、なんと金の自動販売機が日本に登場したそうなんです!
 

 中東などで話題になった「金の自動販売機」がついに日本にも登場し、話題になっている。金相場が高値水準で推移するなか、日本でも根付くのだろうか。自販機設置初日となる18日、何人かが訪れ、購入していったという。
 

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金の自動販売機

 
 金の自販機を設置、販売するのはパソコン関連部品販売会社の「スペースインターナショナル」(東京)。フラッシュメモリなどを販売している会社で、自販機1号機は18日、東京都中央区八丁堀の同社本社のエントランスに設置された。
 
 購入できるのは、金地金、金貨、銀貨。金地金は1グラムと5グラムの2種類があり、それぞれ6800円、2万790円(価格はいずれも17日時点)。金貨は1・55グラム、3・1グラム、7・7グラムなど8種類あり、価格は7900〜3万9000円。
 
 金の相場は日々変動するため、販売価格は市場価格を参考にほぼ毎日変更。自販機への商品補充や価格変更の作業は同社従業員が行うという。
 
 各商品には同社発行の保証書が付き、購入した商品は同社で買い取りも行う。
 
リンク [1]より引用

気になるのは防犯面ですが、社長曰く「かなり頑丈な造りなので大丈夫。カギがたくさん付いています」と説明されているそうです☆さらに、なぜパソコン関連部品会社が金の自動販売機?と思うと思うのですが、「金貨や銀貨を収集していた父の影響でもともと金に興味があり、私自身が純金の購入を続けてきました。当社でも昨年から金貨などの通信販売を始め、より気軽に金を買ってもらおうと自販機での販売を始めました。物販という点では、金もフラッシュメモリも同じだと考えています。」と社長はおっしゃっています。
 
この金の自販機、実は、海外ではアラブ首長国連邦(UAE)や米国でもフロリダ州などですでに登場しているらしいのですが、日本では定着するのでしょうか?
 
 
■インドの金需要と男女別人口の関係!?
 
本シリーズ13回目の記事 [2]でも紹介した、世界一の金需要国インド。世界の3分の1を占める年間856トンもの金需要の大半は、婚礼時の花嫁の持参金に当たる宝飾品だが、そのインドにはこんな諺がある。
 
「インドでは、娘が3人いれば家がつぶれる」
 
婚礼時に花嫁に持参金を宝飾品で持たせるインドの風習(ダウリー制度)は、ヒンズー教で女は土地資産の相続権を持たないことに由来する。1回の婚礼で使うゴールドを含む持参金総額の相場は近年高額化し、大卒初任給が1万円未満のインドで25万円〜500万円以上にもなり、実際、2人の娘を嫁に出して破産する家もあるらしい。
 
このため、女の胎児の中絶が増加(毎年500万人)し、また乳児が病気になっても医者に診せず死亡、果ては持参金目的の花嫁殺人(6〜7千人/年)などが増加している。結果、インドの人口は女子が6700万人も男子より少なく、成人男女比率も約6:4で男が多いという。インドでは、ゴールドの持参金の風習が男女別人口を決めているのだ。
 

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ダウリー制度に抗議するインドの女性

 
参考
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20070116/117028/ [3]
http://homepage2.nifty.com/zatsugaku/zatugaku/000723.html [4]
 
 
■『金閣寺』と『金のしゃちほこ』、金がいっぱい詰まっているのはどっち?
 
日本で、金と言えば・・・
 
『金閣寺』? はたまた、『金のしゃちほこ』?
折角なので、どっちが一杯、金が詰まっているのかを調べてみました。
 
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『金閣寺』
日本を代表する由緒正しきお寺?金閣寺。
実はお寺ではなく、室町幕府が絶頂期の将軍、足利義満の別荘。自身の別荘に、全身金箔を施す事によって、権力の象徴として見られていました。正式名称は「金閣(舎利殿)」。京都市北区にある「相国寺境外塔頭 北山(ほくざん)鹿苑寺」の敷地内にある金色の建物の事を言います。これが、あまりに目に映る建物の為、一人歩きして何時しか「金閣寺」と呼ばれるようになりました。
 
そんな金閣寺は昭和25年に学僧の放火により炎上してしまいます。なので、現在の建物は昭和30年に約3000万円をかけて、再建された物。しかし、不幸にも金箔の剥落が激しくなった事を考慮して、再度、昭和60年に約7億4000万円をかけて金箔の張替が行われました。金箔の厚さは従来の約5倍の0.45-0.55ミクロン、1枚の大きさ10,8センチ四方、総枚数20万枚、重さにして約20キログラムの純金を使用しました。1g/3700円として計算すると、7400万円が貼り付けられていることになります!
 
では、『金のしゃちほこ』は?
 
『金のしゃちほこ』
名古屋の天守閣に光り輝く『金のしゃちほこ』。創建時には慶弔大判1940枚分と、実に220㎏もの純金が用いられたそうですが、これも第2次世界大戦で焼失しました。純度は48%と高く、東海道や美濃街道からも見えたそうで、これも、尾張徳川家の権威の象徴だったと言われています。
 
では、現在お見えするシャチホコですが、こちらは昭和37年に創建、ブロンズの原型に厚さ0.15mmの18金の金板がウロコとして貼り付けられ、北側の雄で44.69kg、南側の雌で43.39kg(純金量換算で66㎏)の金を使用しているそうです。これを、純金量を1g/3700円として計算すると、なんと、2億4,420万円が貼り付けられていることになります!
 
意外と『金のシャチホコ』の方が高いんですね。
 
 
■古代は、奴隷でも金を大量に持っていた!!
 
シリーズ5「ゴールドの歴史(1)」でもご紹介した通り、約6000年前から金を手に入れた人類。なんと、宗教や身分序列の基盤が成立するまでは、「金は貴重なものだ」という意識はなく、奴隷も大量に金を持っていたそうです!!
ユダヤ教預言者であるモーセが、イスラエルの民に十戒を伝えたときに、その様子が描かれています。
 
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モーセ

ユダヤ人はたとえ身分は奴隷でも多くの金を身につけていたのである。だが、エジプトでの捕われの身から脱するために、金を賄賂として使うという考えは浮かばなかったようだ。そのころ、金は貨幣や富として認識されていなかったため、袖の下として受け取るものがいなかったのだろう。溶かして金の仔牛にするまでは、ユダヤ人は金を耳や腕や首に飾っていたのである。
参考:「ゴールド 〜金と人間の文明史」(ピーターバーンスタイン)

豊かさが実現し、人々の価値が「物」から「心」へと転換してきて、所有意識や身分序列意識が薄れつつある現在、「ゴールドは貴重なものである」という意識もなくなっていくのかもしれませんね。
 

 
シリーズを通して、金を取り巻く歴史、言い換えると、世界を支配するために金を獲得し奪われ続け、翻弄され続けてきた人々の歴史を明らかにしてきました。
 
今後も、ゴールドや、それを取り巻く市場経済や支配勢力の動き、そして社会の動きを引き続き今ブログで追求していきますので、愛読よろしくお願いします♪

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