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「国家債務危機」〜ジャック・アタリ氏から21世紀を読み取る

Posted By goqu On 2011年2月11日 @ 6:18 PM In 03.国の借金どうなる? | 15 Comments

フランスに「ヨーロッパの知性」「知の巨人」と呼ばれるジャック・アタリという人がいます。
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1943年アルジェリア生まれ。パリ政治学院卒業の経済学国家博士。経済学者でありながら政治学者歴史家であり哲学者。ガンジーの伝記も書けば戯曲も書く。著書は45冊を数え、オーケストラの指揮までやってのける。それが「ヨーロッパの知性」「知の巨人」と呼ばれる由縁です。

38歳の若さで、仏ミッテラン政権の大統領特別補佐官を務め(1981年〜91年)、EU統一の青写真を描き、その後欧州開発復興銀行の初代総裁(91年〜93年)となった。今でもサルコジ大統領のアドバイザーの重責を担っている。
2011年1月10日に菅首相がアタリ著「国家債務危機」を購入したことで、マスコミにも報道されました。

あのサブプライムローンによる世界金融危機を予言したとも言われています。
このシリーズでは、ジャック・アタリの著作を通じて、21世紀の経済の動きを読み解いてみたいと思います。

取り上げるのは「国家債務危機」ですが、その前に、アタリ氏には自らの大局観をキーワードで表現し、一言で時代を切り取ってしまう異才があるらしく、それを紹介してみたいと思います。
例えば、クリエーター階級、超民主主義、ノマド・オブジェなど。

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クリエーター階級とは、中心都市に集まる才能あふれる人々のことです。

クリエーター階級が集まる都市は繁栄するが、為政者が彼らを追放すると、中心都市といえども没落する。歴史的に見ても、クリエーター階級が集まった都市において、学問・音楽・芸術・技術革新が開花し、立派な都市空間が生まれたと、アタリ氏は言っています。クリエーター階級とは「超ノマド」でもあり、中心都市の栄枯盛衰に最も敏感な人々である。

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「ノマド」とは、もともと北アフリカの砂漠や中央アジアの草原で、羊や牛を追って生活している遊牧民のこと。広義では、宗教者や芸能民など時の治世の枠外で(治外法権)生きられた人々のことである。最近では世界で通用するエリートサラリーマン、芸術家、学舎、スポーツマンを「超ノマド」、生きるために移動を強いられる人々を「下層ノマド」、そしてさらに新しくインターネットや携帯電話などで交信するバーチャルな人々を「バーチャルノマド」と分類されているらしい。
「超ノマド」とは、本質的にはるいネットでいう「社会に出た人=社会の当事者」なのかもしれない。
そして「ノマド・オブジェ」とは、グローバル世界を渡り歩くための、言わば遊牧民グッズのことで、例えば、ウォークマン、携帯電話、ノートパソコン、PDAなどがこれにあたる。これを生み出すところが時代の最先端となっていくと、アタリ氏は語っている。るいネット的にいうと、道具はもちろんのこと、社会構造認識も「ノマド・オブジェ」にあたるのでしょうね。

ジャック・アタリ氏は、日本はこれまで充分なクリエーター階級を育成、あるいは外国から呼び込むことも、迎え入れることもしなかったと指摘し、ナビゲーター、技術者、研究者、起業家、商人、産業人の育成を怠ると同時に、科学者、金融関係者、企業クリエーターを招聘することもなかったと指摘している。彼は「アイデア、投資、外国人材を幅広く受け入れることなく中心都市になることはありえない」と断言しています。
そして世界は、市場民主主義のグローバル化、アメリカ帝国の衰退、国家の弱体化と超帝国の誕生、そして超民主主義へ進むと、彼は預言しています。
超民主主義は利他主義で、これまで個人の利益・幸福を追求したことに対する反省をこめて、人々が他人のために働くことによって自分の利益を得て行くという心の発展・開放を目指すだろうという見通しを語っています。

「利他主義」とは、るいネットでいう「共認充足第一」ということかもしれない。

というようにジャック・アタリ氏の社会の捉え方は、もしかしたらるいネットと共通点があるかもしれない、という期待を持って、次回からアタリ氏の「国家債務危機」について勉強していきたいと思います。


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