「貧困消滅⇒市場縮小」の深層にある「私権の衰弱」と「序列原理の崩壊」に着目した今回の『市場縮小の深層シリーズ』 今回はその第5回目、るいネットより『男達は「力の基盤」を失った』を紹介します。
(画像 [1])
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引用は『男たちは 「力の基盤」 を失った』(リンク [2])から
私権時代、男にとってのセックスとは、性の充足を得ることそのものよりも、むしろ『性闘争勝利の証』『独占支配の証』を得るための行為であった。そのためには当然『力の基盤』が必要となる。それが『私権の力』であった。そして、それを獲得するために、他人を蹴落としてでものし上がっていく、私権闘争を繰り返してきた。
つまり「私権獲得の目的は私権そのものではなく、最終目的は消費と遊興(平たく言えば遊び暮らすこと)であり、それこそが私権確保の目的である。リンク [3]
(自由な性権力(画像)) [4]
※つい最近まで、私権闘争の目的は「良い大学→良い会社→良い暮らしと良い女(嫁)」の獲得だった訳です。
そして、一方では女をモノにしたいという独占欲、もう一方では、獲得した以上は守っていかなければならないという庇護意識(規範意識)を充たしてきた。
しかし’70以降、性権力の肥大化によって、もはや衰弱した私権の力では、女をどうにも思い通りにはできなくなってしまった。つまりは、『男が力の基盤を失った』ということを意味する。
「現代の様に貧困が消滅し私権の確保が容易になると、占有力(男原理)よりも性権力(女原理)の方が強くなり、占有権力と男原理は去勢されて終う。リンク [5]
※この占有力が私権時代の「力の基盤」だったわけです
その結果、庇護意識(規範意識)の薄い「無責任な男」だけが、相変わらず女の尻を追いかけまわす。
性的存在理由→性的自我に収束した女にとっては、己の期待に応えてくれる男が一番いい男(≒首雄)となる。かくして無責任な男=プレイボーイほどもてるということになる。或いは風俗やそれが無理ならバーチャルな世界へ向かう
『自分からみんなへ』の転換。頭では分かっていても、なかなか変われないのがこの性の部分だと思う
☆では、男達が失った「力の基盤」をとり戻し、再度女達から期待され頼りにされる存在となるにはどううしたら良いのか
仮設住宅の工事前に黙祷をささげる職人リンク [6]
☆当然それは、私権時代のように金や地位や威厳などを改めて獲得することでは無い。
それは私利や自我といった自己中的な地平からもっとも遠いところにある
その基盤獲得の萌芽が、今回の大地震のように圧倒的な自然圧力に襲われた被災地での男達の行動に垣間見られる
例えば、
○「ともに上を向いてがんばろう」震災から立ち上がる塩竈の青年たち リンク [7]
「塩竈青年会議所理事長の鈴木貴資(あつし)さんを中心とした地元青年団は、交通整理、炊き出し、瓦礫の撤去などのボランティア活動に奔走している。未だ多くの被災地ではボランティアの受け入れ態勢が整っていない。そのため、多くの被災地では、鈴木さんのように現地の人間が救援活動に励んでいる。」
○八戸から再生の船出 海の男「復興への灯」ともす リンク [8]
『漁船が壊れた仲間、岩手県や宮城県の同業者たちは、もっと深刻。船主たちは「いつまでも休漁していられない」「八戸が頑張るしかない」と、自分たちを鼓舞して出漁を決断した。』
○頑張る銭湯経営者 釜石 リンク [9]
銭湯の経営者たちが、被災者らの疲れを癒やそうと廃業の延期や経営再開に躍起になっている。入湯料は、無料だ。
○被災地に寝袋とタバコを届ける リンク [10]
「消防団や特に地元の漁師さんは喫煙率が高そうだったし、ふぅーと吸ってホット一息できる時間、心のケアーも大事なのではと感じた」
○震災 外圧が高まったとき、男の真価が試される リンク [11]
(・陸前高田市長 リンク ・大熊町長 避難所回り説明リンク ・福島県知事 東電社長の面会断るリンク )
☆ここに見られる男達の行動は、突然現出した圧倒的な自然圧力を前にして、まず自分のことではなく、目の前で苦しんでいる人のために何が出来るかを考え全力を尽くす、あるいは自分が頑張ることで仲間に希望を抱かせるというものです。
一つ一つの行動は、今はあくまで点ですが、未曾有のいわば本能を直撃するような危機を契機に、男達が市場原理を超えた新たな「力の基盤」を獲得することができるなら悲惨な現実の向こうに新たな希望が見えることになる。