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『脱原発・脱市場 不屈の日本再生!』−1 〜原発事故が起きたらどうする?〜

 『危ないのはわかってたけど、原発の仕組みや問題点はほとんど知らなかった〜』
 『自分の身に降りかかる危機じゃないと、真剣に考えないだな〜、って思った』
    『 放射能が見えるメガネって、ないのかな〜?
 『マスコミの情報はアテにならない!とにかく事実が知りたい!』
    『・・・震災は本当に悲しいけど、社会に目を向けるきっかけになりそう
・・・これらは、この度の原発事故について仲間と議論した時の代表的な感覚でした。きっと同様の感覚でいる人は多いのではないでしょうか?

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東日本大震災から既に3週間が過ぎ、私たちは多くのものを失いました。
しかしその一方で、助けあいの精神で秩序を維持し続けた日本人の共同性の気高さは世界から称賛され、また、みなが社会に生きる当事者として、迫力ある事実追求の気運が高まり、日本再生に向けた活路を見いだせつつあるように思います。
さて、新シリーズ『脱原発・脱市場 不屈の日本再生!』では、利益最優先の市場原理の枠組みで推進されてきた原発問題の本質をまずは探り、その後、これからの日本の可能性やその実現基盤をピックアップし、上記のような実感と繋げながら、みなさんと一緒に考えていきたいと思います!


この度の大震災によって、原発の安全神話は完全に崩壊しました。
そして原発推進の根拠だったCO2温暖化説を含めて、市場拡大の牽引役だった科学技術信仰への疑問はより深まっていくでしょう。
また、相次ぐ原子力利権の告発からは、私益獲得競争に明けくれた権力者たちの姿と、市場原理の中で弱体化した自治体が、苦渋の金策として原発誘致してきた情景が浮き彫りになってきています。
市場の枠組みの中で、必要悪として黙認されてきた原発は、環境に大打撃を与え、昔から継承され続けた市民生活の基盤も奪い去りました。さらに今なお、政治家、官僚、マスコミなど、特権を持つ無能な統合階級のミスリードも続いています。
つまり、市場は環境を守れないばかりか、社会(人々)を導くことも統合する事もできないという事が、今回の大震災、そして原発事故によって、明らかになったのではないでしょうか。


本シリーズでは、原発関連をはじめ、数多くの「事実」や現実に役立つ認識が蓄積されているるいネット [3]”の秀作記事の紹介を軸にして、テーマに引きつけた探求、提起を行っていく予定です。
初回の今日は、本テーマの入り口として、市場原理で推進されてきた原発事故が、人の命を直撃するさまを改めて見つめていただき、今後の可能性を考えるきっかけにしていただければ、と思います

るいネット『みえない雲の向こうに視るべきもの④〜原発の事故が起きたらどうする?』 [4]より http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=247131

原発の事故が起きたら、逃げることができるか?

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地震は私たちが望むと望まないとのに拘わらず、突然に起こります。日本は世界一の地震国で、今、怖れなければならないのは東海地震です。東海地震の規模はマグニチュード8から8.5と推定されていて、そのエネルギーは広島原爆920発から5200発分に相当します。
その東海地震の想定震源域の中心で、今、浜岡原発が動いています。国や電力会社は原子力発電所は絶対安全だと言い続けて来ましたが、事故は何度もおきてきました。その都度、彼らはいつも「予想を超えた事態であった」と言ってきました。広島原爆数千発が直下で炸裂してなお安全だといえる構造物があるはずがありませんし、そこに危険物があるかぎり、事故が起こるかもしれないことは覚悟しておかなければいけません。
では、事故が起きた時、あなたは逃げられるでしょうか? 原子力発電所で事故が起きてしまえば、為す術はないと私は思います。それでも、急性死はあまりにも悲惨ですから、できることなら避けるべきでしょう。

※大事故を契機に振り返れば、子供だましのような安全神話がまかり通っていたのは、何故でしょうか? 
・・・シリーズ前半で、原子力推進の背景にある動きや潮流を明らかにします。

急性死から身を守るには

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原子力発電所で事故が起きた場合、放射能は風に乗って流れてきます。被害を防ぐために何よりも肝心なことは、流れてきた放射能に巻き込まれないことです。
しかし、放射能をみることはできません。
とても難しいことですが、冷静に風向きを見て、原子力発電所の風下から直角方向に逃げることが一番大切です。そして可能であれば、できるだけ原子力発電所から離れることも大切です。
でも、仮に少しぐらい離れたところでも、雨にでも襲われれば濃密な汚染を受けてしまいます。放射性物質を身体に付着させることは大きな危険となりますので、雨合羽や頭巾、帽子、それに着替えは必須です。
また運悪く放射能に巻き込まれてしまった場合には、それを呼吸で取り込まないようにすることが大切です。マスク、あるいは濡れタオルもそれなりに効果があるでしょう。
ただ一番心配なのは、私達が事故の発生を知ることができるかどうかということです。国や電力会社は事故を過小評価し、できればなかったことにしようとします。一刻を争うような事態になっても、おそらくは情報がでてこないでしょう。
おまけに風速4m/秒とすれば、放射能は一時間に14㎞流れます。普通の人は走っても到底逃げられません。車はおそらく交通網が麻痺して動かないでしょう。
原子力発電所事故による急性死から逃れる方策を、重要度の高いと私が思うものから以下に書きます。
1.原子力発電所を廃絶する。
2.廃絶させられなければ、情報を公開させる。
   (たとえば、原子炉の制御室にTVカメラを設置し、映像を常時外部で
    見られるようにすることができれば、有効でしょう。)
3.公開させられなければ、自ら情報を得るルートを作る。
   (簡易型放射線測定器で自ら放射線量を測定することも意味がありますが、
    いつもいつもそのデータを得続けることはまずできないでしょう。
    それよりは、原子力発電所サイトを監視する、あるいは職員(特に幹部)
    の家族の動きを視ておくことの方が役に立つでしょう。)
4.事故が起きたことを知ったら、風向きを見て直角方向に逃げる。
  そして可能なら原子力発電所から離れる。
5.放射能を身体に付着させたり、吸い込んだりしない。
6.全て手遅れの場合には、一緒にいたい人とともに過ごす。

※原子力廃絶の為には、何が必要なのでしょうか?
原子力の代替エネルギーが必要。と思いがちですが、現在でも少しの工夫で原発は不要になるそうです。
本質的には、社会のみなが主体的にこの問題を考え「原発は実は不必要」という事実を知り、さらに「必要か否か?」という基底にある判断を共有さえできれば、簡単に解決できるのです。
全員が社会の当事者として考える基盤は出来つつあります!
・・・可能性のあるエネルギー政策についても、シリーズ後半に提起していこうと思います。

長期間にわたる悲劇はどうなる?

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急性死を免れて運良く生き延びたとしても、放射能雲に巻き込まれた地域は長期間にわたって放射能汚染が残り、その地は放棄されなければなりません。
長い歴史を刻んできた土地を放棄する人たちの未来はどのようのものになるのでしょうか? それを考えると私は途方に暮れてしまいます。
放射能の雲はみることはできません。でも、私たちがその向こうにあるものを視なければ、悲劇はいずれやってくるでしょう。

※放射能汚染とどうつきあっていくか? 大きな課題が日本人に突きつけられました。
しかし、原爆で焦土と化した広島や長崎が、戦後復興で立ち直ったように何らかの解決策はあるはずです。これからみなさんと、市場拡大路線とは違う方向性で「再生」の可能性を模索していきたいと思っています。
・・・いかがでしたか?
本シリーズは全10数回のシリーズもので、終盤には皆さんに共感していただける可能性を提示したいと考えています。
 ・シリーズ前半ではまず、実感に響く原発の問題性を。
 ・次に、原発推進の根拠となった「CO2温暖化説」が生まれた背景構造を。
 ・中盤は循環社会の江戸に学び、自然の摂理に則した社会の実現可能性を探ります。
 ・そして、脱市場の思考方法や手法を「自然農法」から学び
 ・後半は、エネルギー政策の可能性を提示します。
そして、最終的には、市場の枠組みを超えた社会のあり方に、是非迫っていきたい!と考えています。
最後に応援よろしくお願いします。あなたのワンクリックが、不屈の日本・再生 に繋がります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました

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