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世界を操る支配者たち(1)〜ロスチャイルド家



世界を操る支配者たち 〜プロローグ〜 [1]
歴史を左右するような大きな事件や出来事は、偶然に起きるのではなく、支配的な力を持った勢力が意図的に起こしたものが多く存在します。その支配的な力を持つ勢力とは、どんな人物達なのか?をまとめていきます☆

『世界を操る支配者たち』シリーズ第一弾は、世界的な資本家として有名な「ロスチャイルド家」に焦点をあててみたいと思います☆

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●ロスチャイルドの傘下企業
 
ロスチャイルドと言っても、ピンとこない人がいるかもしれませんが、実は意外と身近な存在なんです!
ロスチャイルドの傘下企業を調べてみると、銀行はもちろんコカコーラやリプトン、ヴィトンなど馴染みのある企業が沢山ありました!

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では、ここまでの経済力をどうやって身につけたのでしょう?その経緯を見ていきたいと思います。
 
 
●ロスチャイルドの出自
 
ロスチャイルド家の初代は、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド氏です。フランクフルト出身のアシュケナージ系ユダヤ人。ラビ(=ユダヤ教の指導者)を志しますが、両親が亡くなり学費が払えなくなってしまったため、1764年、オッペンハイム銀行で両替商を営みます。18Cのユダヤ人は、姓もなく、土地所有も許されず、賤民扱いされていて、キリスト教倫理に背く職業の『金貸し』が主な仕事でした。そこで、古銭集めという共通の趣味から、ドイツの名門貴族ヘッセン家のウィルヘルム9世と出会い、一緒にビジネスを始めるようになります。

ヘッセン・カッセル領主ウィルヘルム九世(のちの選帝侯ウィルヘルム一世)は、米国の独立戦争を鎮圧するための傭兵を英国政府に借し出しており、そのレンタル料で個人としては当時ヨーロッパ最大の資産家になっていた。
マイヤー・アムシェルはオッペンハイム銀行に勤めていた頃、ヘッセン・カッセル伯爵に近い貴族エストルフ将軍と知り合い、ウィルヘルム九世の代理人となって、そのレンタル料を投資したり貸付けたりして運用した。

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ロスチャイルド家初代マイヤー・アムシェル氏

一方、マイヤーはヨーロッパ全土の郵便事業を独占していたトゥルン・タクシス伯一族との関係を深めていった。
タクシス伯一族はヘッセン・カッセル伯爵の内偵として、のちにロスチャイルド家の内偵として活躍。
重要文書を不法に開封し、中身を読んで伯爵に耳打ちしたり、命令に従って伯爵やマイヤーには有利に、その負債者には不利に働くよう、手紙を急送したり遅配したりして、その役目を果たした。
マイヤーは、タクシス伯一族から得られる貴重な内偵情報のお陰で、競争相手の金貸したちをまんまと出し抜いていった。
1794年、フランス将軍オッシェに街が占拠されると、ウィルヘルムはすべての財産の管理をマイヤーに託し逃亡。
このウィルヘルムの財産がロスチャイルド家の世界制覇に向けた“種銭”となった。
日本人が知らない 恐るべき真実 [3]」より引用

マイヤー・アムシェルは、ウィルヘルムの財産を元手にして、ヨーロッパに支店網を築き、彼の5人の息子がフランクフルト・ロンドン・パリ・ウィーン・ナポリの各支店を担当、相互に助け合いながら現在のロスチャイルドの基盤を築きました。
また、ロスチャイルドが英国金融界での地位を確固たるものにしたのが、ワーテルローの戦いです。

ナポレオン・ボナパルトの最後の戦いとなった1815年の「ワーテルローの戦い」。ヨーロッパを支配しようと侵略戦争を続けた皇帝ナポレオン率いるフランス軍と、イギリス・オランダ連合軍およびプロイセン軍(ホーエンツォレルン家が支配する王国の軍隊)が対峙した天下分け目のこの戦争の戦況を入手しながら、ロンドン・ロスチャイルド商会のネイサンは「その時期」を狙っていました。

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ワーテルローでナポレオンが勝てば、イギリスの国債は暴落して紙くずとなります。反対にウェリントン将軍が勝てばイギリス国債は暴騰します。つまり「どちらが勝ったか」という情報をいち早く入手できる者が有利なのです。
ロスチャイルド家は「ワーテルローの戦い」の勝敗を見届ける者を手配していたので、イギリス軍の使者よりも早くイギリスのネイサンのもとに「イギリス軍勝利」の連絡が届きました。伝書鳩を使ったのか、伝達用の馬と船を配置しておいたからできたのか不明ですが、当時のロスチャイルド家はドーバー海峡に自家用の快速船を何隻も運航させていたという記録が残っています。また、ドーバーとロンドンの間にロスチャイルド家専用の早馬を常備していたともいわれています。そんな情報網によってネイサンはイギリスでただ一人、「イギリス軍勝利」の事実を知っていました。
ネイサンは、ただちにロンドン金融街シティの証券取引所に向かい、イギリス国債を売って出ました。ネイサンが売りに出たのを見て、「イギリス軍敗北」という情報が流れ、相場は大暴落しました。「大英帝国破滅の日が近い」と周囲はパニックに陥ったようです。そんな混乱の最中、紙くず同然となった国債をひそかに買い集めているグループがいました。ネイサンの使用人です。そして「その時期」を見計らってネイサンも国債の買いに転じました。
翌日、ウェリントン将軍の使いが「イギリス軍勝利」のニュースをイギリスに届けた時に、イギリス国債が破格の値上がりを示したことは言うまでもないでしょう。底値で買い、高値で売ったことで、当時の金で「100万ポンドの利益」を上げたという伝説が残っています。市場の小さな時代のことですから、この利益はまさに天文学的数字といえるでしょう。こうして金融王ロスチャイルド財閥が誕生し、このファミリーがヨーロッパ全土を支配するようになっていくのです。
ネイサンの逆売り [4]」より引用

 
独自の情報網を駆使して、巨額の利益を得たのです(当時の財産300万ドルをさらに2500倍の75億ドルに一気に増やしたそうです)。
 
●現在のロスチャイルドの勢力図
 
ロスチャイルドが営む主な金融グループは3つあります。
 

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ロスチャイルド家系図

 
一つ目はThe Rothschild Group:ダヴィッド・レネ・ロスチャイルドです。
The Rothschild Groupはフランスのパリに本拠を置くParis Orleansを金融持ち株会社とし、その傘下にイギリスの投資銀行N・M・ロスチャイルド&サンズやフランスの投資銀行Rothschild & Cie Banqueやスイスを中心に活動するプライベートバンクRothschild Bank AGなどをもちます。ヨーロッパを中心に45カ国にオフィスを持ち、事業はM&Aのアドバイスを中心とした投資銀行業務と富裕層の資産運用を行うプライベート・バンキングが中心です。特にM&Aでは取り扱い件数がヨーロッパで一番多い。The Rothschild Groupの金融持ち株会社であるParis Orleansはパリ証券取引所に上場しており、2011年においてその総資産は86.2億ユーロです。
 
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ダヴィッド/イヴリン

 
二つ目はEdmond de Rothschild Group:ベンジャミン・ロスチャイルドです。
Edmond de Rothschild Groupはスイスに本拠を置く金融グループであり、傘下に、スイスを中心に世界中で富裕層の資産運用(プライベート・バンキング)を行うBanque privee Edmond de Rothschildや、フランスを中心に世界中でワイナリーを営むCompagnie Vinicole Baron Edmond de Rothschildなどがあります。傘下のBanque privee Edmond de Rothschildはスイス証券取引所に上場しており、2010年においてその総資産は123億スイスフランです。
 
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ベンジャミン

 
三つ目はRIT Capital Patners:ジェイコブ・ロスチャイルドです。
RIT Capital Patnersは1980年に設立された、イギリスのロンドンのスペンサーハウスに本拠を置くInvestment Trustであり、アメリカやイギリスを中心として世界中の会社に投資を行っています。RIT Capital Patnersはロンドン証券取引所に上場しており、2011年において総資産は23.8億ポンドです。
 
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ジェイコブ/ナサニエル

参照:米欧デフォルト・ロスチャイルド崩壊ニュース [6]
 
 
ロスチャイルド家は、世界中の中央銀行オーナーとして君臨し、通貨発行権を握ることにより、世界を実質支配しています。(参照:★金貸し支配の構造(中)〜中央銀行制度は金貸し支配の究極手段〜) [7]
 
世界中で、ロスチャイルドが支配していない中央銀行は、911同時多発テロ以前では、アフガニスタン、イラク、スーダン、リビア、キューバ、北朝鮮、イランの7カ国であったが、2003年までに、アフガンとイラクが、2011年にはスーダンとリビアが支配されました。よって現在支配していない中央銀行は世界中でも3つのみ(キューバ、北朝鮮、イラン)になります。
 
初代のマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが残した言葉「私に一国の通貨の発行権と管理権を与えよ。そうすれば、誰が法律を作ろうと、そんなことはどうでも良い。」(1790年発言)は有名で、中央銀行制度をうまく利用することで、今もなお世界支配を進めています。
 
次回は、ロスチャイルドと並ぶ勢力を持つと言われているロックフェラーについて見ていきたいと思います。

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