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「BRICSは金貸しに操られているのか?」 ~1:ブラジル ワールドカップ・オリンピックの背後

リオ五輪会場

この間の世界経済での中心話題は、基軸通貨国・米国のデフォルト。
その後の、米国・FRBの量的金融緩和の縮小でした。
このブログでも、デフォルトの基本構造や米国デフォルトについては更に追求中です。

一方で、この量的金融緩和の縮小の影響をもろに受けている国がBRICS諸国です。
米国量的金融緩和縮小で、BRICS諸国へのヘッジファンド等の投資資金が一気に冷え込み、各国は不安定な状況に陥っています。

そこで、この間のBRICSの状況を押さえながら、金貸しとの関係を追求していきたいと思います。
まず今回は、今後ワールドカップとオリンピックが開催されるブラジルについて見ていきましょう。

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■BRICSをゴールマン・サックスが名付け、投資対象にした。

ジム・オニール(GS)

ゴールドマン・サックスのジム・オニール氏は2001年に4大新興市場国を「BRICs [1]」と命名し、
その後の10年以上にわたる投資ブームの扉を開きました。

その中で、ブラジルにも欧米企業が進出し、投資・企業買収を行っています。

 ●ブラジルと外国資本の企業買収

ブラジル投資

ブラジルの外資参入の歴史

現在ブラジルでは、大手企業のほとんどが外資に乗っ取られています。
自国企業は中小企業ばかり・・・

そして、

リオ五輪決定の瞬間

では、オリンピックとは、その開催国にどのような影響を与えるのでしょうか?
今までの各オリンピック後の状況を調べてみました。

■オリンピックで国家破綻に追い込まれた国々
以下、るいネット「オリンピック開催国と財政危機の関係」 [3]

1976年のカナダで開催されたオリンピックは、カナダの財政赤字を膨らませ1990年代に入り本格的な財政再建に成功した。

1980年のボイコット問題で揺れたソ連でのオリンピック開催後、11年経過した1991年にソ連そのものが崩壊した。
(中略)

1988年に韓国でオリンピックが開催された。その韓国で通貨危機が発生したのは1997年である。

1992年にはスペインでオリンピックが開催された。今回のオリンピック招致の東京のライバルはスペインのマドリードである。1992年のオリンピック後のスペイン経済は景気が悪化した。

1996年のアトランタオリンピックの翌1997年にアジアで通貨危機が発生し、それがロシアにも及び、LTCMが1998年9月に破綻に追い込まれた。

2000年のオーストラリアでのオリンピック以降、オーストラリア経済成長率は鈍化。

2004年のギリシャでのオリンピックがギリシャの財政を悪化させ、2010年の欧州の信用不安を招くことになる。

2008年の中国で開催されたオリンピックだが、その後の景気悪化が懸念されたものの、それほど大きな落ち込みとはならなかった。

2012年のロンドンオリンピックは、欧州の信用不安が吹き荒れるなかでの開催となったが、オリンピック閉会後、次第に欧州の信用不安は後退することとなる。

オリンピックを開催した国は、開催後の施設の維持管理費用等で莫大な負担を強いられ、国家財政が傾く状況が最近顕著に見られます。
開催時には、多くの観客からの収入により外資を初めとする各企業は一時的に儲かりますが、その後の負担は国民の税金に強いられます。そして国家財政は傾く。
では、オリンピックで一番儲けているのは誰でしょう?

以下、るいネット「オリンピック開催国決定の裏側」 [4]より。

オリンピック委員には、多数の欧州の貴族が名を連ねています。「健全さ」や「平和」などをアピールしているスポーツの祭典ですが、その裏では様々な利権がうごめいているようです。
国際オリンピック委員会委員一覧(Wikipedia)リンク [5]

そもそもオリンピックとは、民間組織であるIOCの巨大なライセンスビジネスで、そのIOCには欧州の王室・貴族が深くかかわっています。

IOCは巨額の放映権料と公式スポンサーの協賛金を「全額」受け取り、そのうちの半額を開催地に還元するのですが、大会の運営費用はすべて開催地の負担となります。

開催地が直接集める現地スポンサーの協賛金も、かなりのライセンス料(たぶん半分)をIOCに支払います。
つまり開催地が自由にできる収入は少なく、支出(運営費)はすべて負担するのです。
2012年のロンドン大会の運営費は93億ポンド(当時の為替で1兆1600億円、以下同じ)といわれており大赤字だったようです。また観光客もかえって減ってしまったそうです。

オリンピック開催で、最も儲けているのは、開催地では無くIOC。
IOCの構成メンバーの中心は、欧州の王室・貴族。そこを繋いでいるのは、金貸しとその関係企業と思われます。

■ブラジルの現状
では、この間のブラジルの経済状況を押さえてみましょう。

以下、るいネット「QE縮小はドル防衛の時間稼ぎか?」 [6]より

バーナンキ

新興国通貨について
米国のQE縮小現在新興国通貨が暴落しています。米国のQE縮小により、新興国では外貨準備を確保するためにドル買いを行うので自国通貨価格が下落に転じます。

今回の新興国通貨の下落で一番得をするのはやはり米国ということになります。このような金融不安を繰り返す度に、世界基軸通貨である米ドルが買い戻され米ドルの価値が担保されるという仕組みなわけです。

今回の仕掛けは、米国ヘッジファンドであると予想しています。このような売り崩しを定期的に行い、世界からお金を巻き上げて米国金融市場の立て直しを図っているとしか思えません。そしてそれが可能なのも米ドルが基軸通貨だからだといえます。
リンク [7]より引用>

ブラジルは、米国・量的緩和政策縮小の影響により、自国通貨が極端に下落しています。最近ブラジル連邦政府は、米国・ドルによる投資に見切りをつけて、ドル以外の外債発行(ユーロ建て・円建て)を予定しています。参考:ブラジル日本商工会議所

ブラジルの実態は、外債が無くては生きていけない。自国の力では国家を維持できない状況に追い込まれている。

■ブラジルと金貸しとの関係
以下、ブラジルとロスチャイルド [8]より。

「ロスチャイルドとブラジルとの関係は1820年代にまで遡る。
ブラジルがポルトガルから独立する際にこれを金融面でサポートしたのはロスチャイルドだから」といった答えが返ってきました。(注:アメリカ合衆国独立と同じことをブラジルにやっていたんですナ。)

結局、世界中の犯罪者が犯罪を行ってしこしこためた金をブラジルの銀行に移し、それをブラジルの銀行家がまるで自分の金のようにして、ブラジル政府に貸し付ける。

そうやって、今度は南米を支配して行くというわけです。

FIFAワールドカップや国際オリンピック事業は、そのための餌になっているということである。

まあ、それでも、地元ブラジルが発展し、リッチになればそれでいいというのが、この地球の欧州ロスチャイルド流の資本主義というもののようです。

ブラジル独立当時から、ロスチャイルドはブラジルを育ててきた。

■まとめ

金貸しは、BRICS諸国を自分達の完全支配下に置くことが目的か。
多極化とは、金貸しが完全支配する国々による次期経済体制では。
その準備が着々と進んでいる・・・

次回は、ソチ五輪・ウクライナ問題で話題のロシアについて見ていきます。お楽しみに・・・

 画像はこちらからお借りしました。
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リンク [9]

 

 

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