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2016年世界情勢はこうなる!21~ドルの通貨発行権を中国が握り、中国とアメリカの力関係は逆転した!~

BRICS [1] 人民元 [2]

FRB(連邦準備理事会)がドルの発行権を握り、濡れ手に泡の巨万の冨を得ていることや、ドルの発行を健全に行なおうとしてきた大統領は暗殺されてきたこと、また、ドル紙幣は「借金札」であることは、ネット界では周知の事実であろう。

 

この記事で面白いのが、ドルには以下の3種類があるということ。そして、その3種類のドルの内、本家「ワシントンD.C.ドル」は既に不良債権と化し、紙くず同然になっているとのこと。

そして、ドルの一部を金兌換紙幣として価値化した「BRICSドル」と「人民元ドル」が本家のドルを支えていること。

確かに、この10年来の金の高騰の背景には、BRICS特に中国の金の買い付けがあったとのことは、この事実を裏付けるものであろう。

 

ポイントは、金の総量は限られているので、ドルの「一部のみ」に金の裏づけを持たせ、それが本家のドルの価値を維持してきたとのこと。

 

特に、「人民元ドル」はドルとの固定相場制や元切り上げなどの政策により、ドルを下支えしてきた。これは、ドル暴落による世界経済の崩壊、そしてそれが自国に飛び火することを防ぐ意味合いがある。

逆に言えば、中国政府がドルに見切りを付ければ、ドルは本当の紙くずになってしまうということになる。このことは、アメリカの「闇の支配者」は中国の下僕に成り果てたこと、つまり中国とアメリカの力関係が逆転したことを意味している。

 

軍事的にはアメリカはロシアの軍門に下り、経済的には中国の下僕となったということで、いよいよアメリカの力は益々衰弱していくことになる。

 

本日、アメリカ大統領はトランプ氏に決まった。

世界の警察を謳う強いアメリカを象徴する「大統領」という面影は見る影もない。「闇の支配者」はアメリカに見切りをつけたかのようだ。これはナチス・アメリカ解散を意味するのではないか。

 

以下、崩壊するアメリカ 巻き込まれる日本~2016年、新世界体制の樹立~(ベンジャミン・フルフォード著) [3]

からの紹介です。

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■ジム・ロジャースが見限った日本

 

(前略)

ジム・ロジャースの投資家としての成功は、「アメリカ崩壊」を前提に動いた結果だ。アメリカのアナリストや金融機関、格付け会社が垂れ流す「アメリカ経済校長」「アメリカ復活」は、全てポジショントーク。アメリカについていけば損をする。

 

それが「日本だ」と、ロジャースは言っているのだ。アメリカ崩壊、正確には「闇の支配者」の体制が崩壊するとなれば、世界情勢はどう変わっていくのか?

それを理解するには、まず、その支配体制が何なのかを知る必要がある。

―――ドルの発行権。

「闇の支配者」が「支配者」であるゆえんは、ドルの発行権にあったのである。

■ドル札はアメリカ政府の借金証書

 

ドルは「お金」ではない。

そう説明すると、みんな、びっくりする。だが、厳然たる事実である。ドル紙幣を見れば分かる。ドルには「note」とか枯れている。ノートとは証書のこと。この場合派の証書は、要するに借金の証文、ドルとは「借金札」なのである。

その意味で「日本銀行券」と書いてある日本の円は、まだ「お札」と言っていい(正確には半分だけだが。この意味はあとで説明する。)

 

どうしてドルは借金札なのか、それはドルの発行システムにある。

実はアメリカ政府は、ドルを勝手に刷ることが出来ない。では、足りない予算を補ったり、マネーサプライ(通貨供給量)を上げたりするには、どうしているか。政府は必要な発行額にあわせてアメリカ国債を発行する。そして米連銀が、その国債を全て引き受ける。その借金札として「ドル」が発行されるのだ。「note」とか書かれているのはそのためだ。

 

アメリカが中央銀行を持たず、その代役をするFRB(連邦準備理事会)という特殊な機関を持つ制度になっているのもそのためで、その米連銀のオーナー一族が「闇の支配者」となる。「闇の支配者」とは、ドル発行権を握った勢力を意味しているのだ。

 

さて、アメリカ国債は、おおよそ、短期で1%、中期2%、長期3%の水準にある。1億円分のドルを発行すれば1年で100万円から300万円、金利で目減りする。1年で、これだけの額が目減りするのだ。長期になればなるほど複利計算で雪だるま式に増える。1億円金利3%ならば24年で借金(金利)の方が大きくなってしまうのだ。つまり、1億円分のドルは20年で下手すると無価値になる。

 

これが1兆円ならばどうだ。金利を受け取る米連銀は、文字通り、濡れ手に粟のボロ儲け。もうお分かりだろう、これが「ドル発行ビジネス」のカラクリなのである。

 

ドル発行権を握る米連銀=「闇の支配者」にすれば、借金札、ドルは出来るだけ刷ってもらいたい。しかし、政府にすれば発行すればするほど借金でくびがまわらなくなる。出来ればプライマリー・バランスを取って歳入と歳出を合せようとする。

健全な金融機関の自己資本比率は10%。つまり最低が歳入の10倍、最大でGDP(国内総生産)の10倍を基準にして、自国通貨を発行する。これを守れば国債発行による金利の目減りはなくなって実体経済ともリンクしていくので、通貨の価値は維持できる。わざわざ「note」にする必要もなくなる。過去、多くのアメリカ大統領は、それを目指して努力してきた。そして、その都度、暗殺されることになる。

 

適正なドル発行などされてしまえば、「ドル発行ビジネス」のうまみはなくなるからである。そこで米連銀=「闇の支配者」は、アメリカ政府が莫大なドル、必要以上のドルを発行せざると得ない状況へと追い込んできた。

 

勘のいい読者は、気付いているだろう。それが「基軸通貨」なのだ。世界中の貿易決裁にドルしか使いえない状態になれば、アメリカ政府はいやがおうにもドルを大量に発行しなくてはならなくなる。ドルの基軸通貨化こそが、現在のアメリカを追い込んだともいえるのだ。

 

■ドル発行ビジネスが諸悪の元凶

 

ドルが基軸通貨となる過程を振り返れば、「闇の支配者」の謀略の構図が見えてくる。

(1)第1次世界大戦でアメリカは戦勝国となり、世界一の金を保有する。

(2)その金でドルを世界唯一の金兌換通貨にする。これでドルは基軸通貨となる。

(3)第二次世界大戦でブレトン・ウッズ体制(1944年)確立、自由貿易による世界貿易拡大と、国際取引がドル決済と決まる。

(4)1972年ニクソンショックで金兌換廃止。

(5)ドルをアメリカ勢力が独占支配したエネルギー資源の決済通貨にする、つまり「ドル石油引換券」体制が始まる。

(6)1970年代から1990年にかけた、ドル発行残高(アメリカ国債残高)が急上昇してドルの価値が維持できなくなる。そこでアメリカは経済大国化した日本の「円」と無制限スワップを結び、円の経済力でドルの価値を維持する。日本バブル化。世界中に溢れたドルを円高で吸収する。その過程で日本では日航ジャンボ機墜落事故が発生、反対した竹下登に脅しをかけたともいわれている。

(7)1990年代以降、日本はバブル崩壊で経済低迷。円に川ってドルを支えるためにヨーロッパの通貨を統合、ユーロを作り、ドルと無制限スワップ開始、ユーロ高騰。東ヨーロッパ投資で、やはり世界にあふれたドルを回収していく。

 

もうお分かりだろう。

ドル発行を促すためにドルを最強の基軸通貨にして、どんどん、刷らせる。実際、2015年現在、アメリカ国債発行残高は1600兆円に及ぶ。この内3%(複利計算なので実際はもっと多いが)50兆円が、「闇の支配者」の利益となった。その50兆円はレバレッジ(てこ)を掛けて100倍に膨らませているので、実際は5000兆円が「闇の支配者」に注ぎ込まれている。これでアメリカ経済がよくなる、好景気になると思っている人がいるとすれば、相当なオプティミスト(楽観主義者)だろう。アメリカは、自己破産寸前の多重債務者と変わらない。そういう人にお金を貸せるだろうか、貸すとしても自己破産で債務を整理したあと、再建するときであろう。

 

その意味でアメリカは、「闇の支配者」のドル発行ビジネスによって、無理やり超大国にされ、ギャングにされてきたという側面もあるのだ。

 

■3種類の「ドル」が誕生した―――「ワシントンD.C.ドル」「BRICSドル」「人民元ドル」

 

さて、2000年代以降、円とユーロでは、もはや「ドル」の価値を支えきれなくなってしまう。あまりにもドルを刷りすぎたからだ。ここまで来れば、1ドルは100分の1の「1ペニー」の価値しかなくなり、いつ崩壊しても不思議ではなくなってしまう。とはいえ、ドルが大暴落すれば世界経済も巻き込まれる。いわゆる「too big to fail 大きすぎて潰せない」状態だった。そこで当面はドルを国際決済通貨として使うしかなかったのだ。

 

では、どうやって信用を失った「ドル」に価値を与えるか。

それが金(ゴールド)の高騰となっていく。

 

2000年前後、1グラム1000円だった金の価格は、2006年で倍の2000円になるや、2013年には、なんと5000円台を突破する。この図が何者かが金を買いあさっていた証拠であろう。

 

その「何者か」こそ、BRICSやアンチ・アメリカ、アンチ・ドル勢力なのだ。

当面、国際通貨としてのドルを維持すべくドルの「金兌換」を事実上、復活させようと考えたのである。

 

そのシステムは、まず大量の金を保有する。この勢力が例えば100兆円分のドルを保有していたとしよう。そのドルのナンバーを指定し、そのナンバーのドルは「金と交換」する。金と交換できるドルの発行数は金保有量によって制限されるために、金兌換化したドルは国際通貨としての信用を得ることができるというわけだ。

 

しかし、これで問題が解決したわけではなかった。金兌換は、あくまでも一時的な処理、国際貿易の決済通貨にするには額が少なすぎるのだ。

 

同時に中国の「人民元」が登場する。

 

人民元は2005年、ドルと通過バスケット制を始めた。円とユーロがドルと無制限スワップでドルの価値を維持したように、世界の工場となった中国が通貨バスケットでドルの価値維持に対処したわけだ。

ここで重要なのは、ドルと人民元は円やユーロのように無制限スワップではなく、中国政府による通過バスケット(管理フロート制)だったという点だ。

 

要するに、中国政府がドルの価値を保証するのは、ドル全体の一部。円やユーロは、平均してドルの価値を上げようとしたが、人民元は、ドルの一部、正確に言えば中国政府が外貨準備として保有しているドル200兆円分だけ「国際通貨」として受け入れるというきわめて限定的な保証なのだ。

 

話を整理すれば、この時点でドルは3種類あったことになる。一つは「闇の支配者」が無制限に刷る、アメリカ国内でしか通用しなくなった「ワシントンD.C.ドル」。次がBRICSなどアンチ・ナチス派の勢力が金保有で保証した金兌換ドル「BRICSドル」、そして中国政府が通貨バスケットで保障した「人民元ドル」である。

 

ワシントンD.C.ドルは、数は最も多いが、いつ紙くずになるか分からない非国際通貨、BRICSドルと人民元ドルは、国際通貨として決済でき、価値は額面どおり、保証されている。ドルが借金札ならば、その借金の担保、抵当がちゃんとついているからである。

 

この「価値を持ったドル」があったから、2008年、アメリカはリーマンショックの混乱を乗り切ることが出来たのであり、逆に言えば、それがアメリカ崩壊を決定付けたといっていい。

 

実際、2008年、中国政府はリーマンショックの対策のために「1ドル6.8元」で固定した。人民元を20%切り上げることでドルの価値を下支えしたのだ。

こうなれば、もはやアメリカ、「闇の支配者」の生殺与奪は「中国」のものとなる。中国政府が人民元の通貨バスケットからドルを解除すれば、その時点で、ワシントンD.C.ドルは崩壊する。「闇の支配者」に出来るのは、中国に泣きつき、出来るだけ多くのドルに人民元の保証をつけてもらうことだけとなる。中国とアメリカの力関係は、この時、逆転したのだ。もっといえば、通貨発行自体、中国の許可が必要となっているといっていい。

 

これが日本人の知らなかった、いや、見せないように隠された世界の実情だ。この事実を隠すために、前章で紹介した巧妙なネット洗脳が行なわれてきたのである。

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