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プーチン大統領はトランプ政権をどう見ているか

putin-trump-split-story [1]これまで3回にわたって、トランプ政権とロシア、中国の関係がどうなるのかを見てきました。

トランプ当選を受け、キッシンジャーが語った今後の米・露・中関係 [2]

トランプ政権後の米・露・中の関係 [3]

中国はトランプ政権をどう見ているのか [4]

 

今回は、ロシア=プーチン大統領がトランプ政権をどう評価し、どのような関係を築こうとしているのかです。

 

プーチン大統領にとってはアメリカとの関係以上に重要なのがEUとの関係。旧東欧諸国がEUに加盟すれば、ロシアは孤立してしまいます。ロシアにとってEUを分断させることが最重要課題なのです。

 

そこで、ロシアはシリア難民問題を悪化させるような軍事行動をとりつつ、EUの極右政権=ポピュリストを支援してきました。その結果、イギリスのEU離脱を皮切りに、EU諸国で極右政権を中心にしたEU離脱の動きが高まってきています。

 

トランプ大統領の誕生は、このようなナショナリズム、ポピュリストの台頭がEUだけではなく、世界的な時代潮流であることを象徴する現象であることを示す最高の材料になっており、EUの解体を加速する強力な武器となるのです。

 

「トランプとプーチンとポピュリストの枢軸」が来年、EUを殺す [5]

ヨーロッパでは、左派右派を問わずポピュリスト政党がリベラルな既存秩序に対抗し、巻き返しを図っている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の支援も得た欧州各国の反乱に、今やドナルド・トランプのアメリカが加わった。EUは早々にその「犠牲」になりかねない。

 

トランプ氏「賢い人」=ロシア大統領が評価 [6]

プーチン大統領は「トランプ氏は企業家だったが、世界の主要国の一つである米国の指導者になった」と指摘。トランプ氏を賢いと評した上で、「賢い人物なら、異なる水準の責任をすぐに自覚するだろう」と語った。

 

トランプはプーチンの操り人形? [7]

米民主党全国党大会の直前に、民主党内の分裂を示すメールが流出してヒラリー・クリントンの足を引っ張ったときは、ロシア政府系のハッカーの関与が指摘された。トランプとロシアの親密さは尋常ではない、ひょっとするとロシアの操り人形なのではないかという指摘は、瞬く間にあらゆる主流メディアに広がった。トランプのようなポピュリスト政治家の躍進に乗じ、ロシア政府がヨーロッパで繰り広げてきた「挑発行為」をアメリカ本土に拡大させてきた可能性もある。

 

プーチン色に染まる世界〜「偏狭なナショナリズム」が次々台頭する理由。トランプ現象と共鳴する新たな国際潮流 [8]

トランプ現象とも共鳴する形でと言うべきか、世界を見渡すと、新たな国際潮流のうねりが起きているように思える。それは、端的に言うなら、ロシアのプーチン大統領が世界を「自分色」に塗り替え始めているということだ。プーチン大統領が欧州のポピュリスト政党を援護射撃する形になっているのも異常な事態だ。難民危機は、極右政党や暴力的な反移民組織を勢いづかせ、社会・政治を不安定化させている。プーチン大統領のEU分断策は一定の効果を上げていると見るべきだろう。フランスの極右政党「国民戦線」の党首で、来年の大統領選への出馬が予想されるマリーヌ・ルペン党首もプーチン氏を称賛しているという。

 

プーチンは高笑い トランプ勝利で世界勢力図はこう変わる [9]http://www.nikkan- [9]

プーチン大統領はこの1年で2つの勝利を収めた。英国のEU離脱決定と米国のトランプ大統領誕生である。プーチン大統領のシナリオ通りになったわけだが、何が狙いなのか。米国と欧州の分断、G7の崩壊です。14年のクリミア危機を理由にG8から追い出されたプーチン大統領は恨みを募らせている。トランプ氏を自分側に引き込み、G7から抜けさせようともくろんでいるのです。

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