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トランプ大統領とFBIの戦いの本質は、エリートと反エリートの戦い

donald-trump-james-comey-super-tease [1]FBIのコミー長官がトランプ大統領に解任されて以降、トランプ大統領へのバッシングが激しくなってきています。そこで特徴的なのが、米政府当局内部からと思われる情報の漏えい。トランプ大統領の問題発言についての情報が、マスコミにボロボロこぼれだしてきて、強力な反トランプ包囲網がつくりだされています。

本来、アメリカの官僚は、国民に選ばれた大統領の政策を推進するべく支援しなければなりません。たとえ自分の政治的信条と違う内容であっても、国民に選ばれた大統領の政策に従うのが大原則です。しかし、トランプ大統領就任後の状況を見ていると、明らかに官僚たちはトランプ大統領の足を引っ張ろうとしています。なぜ、トランプ大統領に対しては、そこまで反発するのでしょうか。

トランプ大統領の政策は、反グローバリズムを主張し軍事的にも産業の生産力でも強いアメリカを復活させるものです。これは、別の見方をすれば、アメリカの伝統である軍産複合体を重視している姿勢で保守派では当たり前ですが、重要なポイントは軍や産業の現場を重視していることです。

これに対して、グローバリズムが重視したのは投資市場でした。グローバリストは、国内の産業を育てるのではなく、安い労働力がある国に投資して金を儲けるという姿勢です。お金持ちで頭の良い一部のエリートだけが、汗をかかずに投資でぼろ儲けできる仕組みを作ったわけです。

グローバリズムで金融系の企業は儲かったでしょうが、アメリカの物づくり系企業や、そこで働く国民は、人件費の安い国から、安価な製品が大量に輸入されるのですから、たまったものではありません。

この問題を、グローバリズムとナショナリズムの対立と捉えると政策的な対立となりますが、エリート(グローバリズム)と反エリート(ナショナリズム)の対立と捉えると、身分対立となります。トランプ大統領は、単に政策的に反グローバリズムを訴えただけではなく、グローバリズムを推進してきた、エリート層を糾弾しています。(以下、大統領就任演説より抜粋)

『あまりにも長い間、ワシントンにいる一部の人たちだけが、政府から利益や恩恵を受けてきました。その代償を払ったのは国民です。ワシントンは繁栄しましたが、国民はその富を共有できませんでした。政治家は潤いましたが、職は失われ、工場は閉鎖されました。権力層は自分たちを守りましたが、アメリカ市民を守りませんでした。彼らの勝利は、皆さんの勝利ではありませんでした。彼らは首都ワシントンで祝福しましたが、アメリカ全土で苦しんでいる家族への祝福は、ほとんどありませんでした。』

トランプ大統領は、政策的にグローバリズムを否定するだけではなく、ワシントンのエリートたちに戦いを仕掛けているのです。今回、ホワイトハウスの官僚たちが、トランプ大統領に過剰に反発しているのは、政策的な問題ではなく、明らかに官僚身分に対する攻撃に対してだと思われます。単なる政策問題であれば、適当に対応してれば問題はありませんが、自分たちの身分が危ういとなれば、どんな汚い手を使ってでも自分の身分を守ろうとするのです。

トランプ大統領の行動は、あまりにレベルが低いという報道も良くありますが、一方で、米政府当局の官僚たちの情報リークのやり方は品が無い、薄汚いやり方だと感じます。その動機が、国を思った純粋な行動ではなく、自己保身のための薄汚い行動だからではないでしょうか。

 

■トランプ米大統領、コミーFBI長官を解任(5月10日) [2]

トランプ米大統領は9日、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任した。発表によると、トランプ氏はこの直前、コミー氏に「即刻解任する」との書簡を送った。セッションズ司法長官とローゼンスタイン司法副長官の勧告を受け、FBIを「有効に指揮する能力がない」との判断に至ったとしている。

■「F35、探知されずに日本上空を飛行」トランプ大統領(5月13日) [3]

トランプ米大統領は13日までに、マティス国防長官が2月に東京を訪問した際、35機の最新鋭ステルス戦闘機F35がレーダーに探知されずに日本上空を飛行していたとの認識を示した。ホワイトハウスで行われた米タイム誌とのインタビューで述べた。

■トランプ大統領が弾劾される可能性に現実味 96万5568人の署名が集まる(5月15日) [4]

ロシア政府が選挙結果に関与したとの疑惑は、ワシントンポスト紙が昨年12月9日に報道している。同紙は情報元を公表していないが、「CIA(米中央情報局)はロシア政府がトランプ勝利に関与したと結論づけた」と断定的に伝えた。ニューヨーク・タイムズ紙も同時期、ほぼ同じ内容の記事を掲載しており、CIAの関係者が両紙に情報をリークしたとみるのが妥当だろう。FBIやCIAを含めた諜報機関、メディア、そして連邦議会は捜査を続行させるだろう。

■トランプ氏支持率、40%割れ続々 共和党にも危険水域に(5月16日) [5]

ギャラップが15日発表した世論調査では、トランプ大統領の支持率は38%に低下し、4月1日以来で最低となった。NBCとウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が14日に発表した世論調査では支持率39%。トランプ大統領が連邦調査局(FBI)のコミー長官を解任する前に米キニピアック大学が実施した世論調査では、わずか36%だった。

■米大統領、イスラム国に関する機密情報をロシアに提供=当局者(5月16日) [6]

トランプ米大統領は先週、ホワイトハウスを訪問したロシアのラブロフ外相とキスリャク駐米大使に、過激派組織「イスラム国」に関する機密情報を漏らした。事情に詳しい米当局者2人が15日に明らかにした。

機密情報の提供については先に米紙ワシントンポストが報じた。ホワイトハウスは報道を否定している。

■捜査中止要請、トランプ氏「全面否定」で押し切りへ大統領の「犯罪」立証に壁(5月17日) [7]

トランプ米大統領がFBIのコミー長官(当時)に対してフリン前大統領補佐官への捜査をやめるよう求めた発言のメモをコミー氏が残していたとする報道は、事実であれば大統領の「司法妨害」を裏付ける重要な証言となり得る。しかし、問題の発言があった場にはトランプ氏とコミー氏しかおらず、トランプ政権は「そのような発言はなかった」と全面否定して押し切る構えを強めている。

■トランプ氏のロシア癒着疑惑捜査、特別検察官に元FBI長官(5月18日) [8]

米司法省は17日、2016年の米大統領選時のトランプ陣営とロシアとの癒着を巡る疑惑で、捜査を指揮する特別検察官にロバート・モラー元連邦捜査局(FBI)長官を任命したと明らかにした。司法省のロッド・ローゼンスタイン副長官は声明で「(特別検察官任命の)決定は、犯罪行為があった、もしくは、起訴が正当化されるとの結論ではない」とした上で「捜査結果に米国民が十分確信を持てるよう特別検察官が必要だと判断した」と説明した。

■トランプ陣営、選挙戦中にロシア政府関係者と18回接触=米政府筋(5月18日) [9]

昨年11月の米大統領選挙までの7カ月間に、フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)などのトランプ陣営が少なくとも18回、電話や電子メールでロシア政府関係者やロシア大統領府に関係がある人物と接触していたことが、明らかになった。現米政府関係者や政府OBが明らかにした

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