2020-06-17

中国経済はコロナウイルスからのV字回復目指したが、厳しい状況

£¨Á½»á£©Ï°½üƽ¿´Íû²Î¼ÓÕþЭ»áÒéµÄ¾­¼Ã½çίԱ中国は全世界に先駆けてコロナウイルスの感染拡大を克服し、48日に武漢の封鎖を解除、いち早く経済回復を果たすと見られていましたが、予想以上に回復は遅れているようです。中国経済の状況を見てみました。

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武漢では、4月8日に封鎖が解除され、経済再開を聞いて多くの農民が出稼ぎに戻ってきましたが、仕事がなく4月下旬には仕事を失った人たちが、続々と故郷へ引き上げていく状況でした。5月中旬には通りを歩くと、「工場譲ります」と書かれた紙が、至るところに大量に貼られていたそうです。

そして、522日に開幕した全時代では、2020年の国内総生産(GDP)の成長率目標を設定ませんでした。成長率目標の見送りは、目標を公表し始めた1988年以降初めての事です。

最大の原因は、世界の経済回復の遅れで、世界の工場と言われた中国への発注が減っていることです。中国だけで経済が再開できるわけではなく、世界経済が落ち込んだままでは中国のV字回復は不可能でした。

加えて、中国国内の需要も冷え込んでいます。5月の主要経済統計によると、工業生産は4月に3・9%増で、4カ月ぶりに前年実績を上回っていた。一方、消費動向を示す小売売上高は2・8%減と、4月(7・5%減)からは持ち直したがマイナスが続く。飲食収入は18・9%減と4月からは改善したが、依然大幅な落ち込みだった。企業の設備投資を含む固定資産投資は、1~5月の累計で前年同期比6・3%減。1~4月(10・3%減)からは回復したもののマイナスが続いている。道路や鉄道などのインフラ投資は6・3%減だった。

そこに、さらに中国ではコロナ流行第2波の懸念も発生しています。首都北京の新発地市場でクラスターが発生し16日までに感染者は累計で130件を超えました。中国は首都・北京を封鎖せずに感染拡大をどう食い止めるか、綱渡りの対応を余儀なくされています。

 

■中国経済の現状と今後の見通し-新型コロナ禍に”新型インフラ”で応じる中国の出口戦略2020428

新型コロナが中国経済に与えた打撃の凄まじさが明らかになってきた。中国国家統計局が417日に公表した201-3月期の国内総生産(GDP)は前年比6.8%減だった。リーマンショック後にも急激な経済減速に見舞われたが、それを遥かに超える大打撃となった。

2.需要項目別に見ると、個人消費の代表指標である小売売上高は前年比19.0%減と19年通期の同8.0%増からマイナスに転じた。投資の代表指標である固定資産投資も前年比16.1%減と19年通期の同5.4%増からマイナスに転じた。製造業が同25.2%減、不動産開発投資が同7.7%減、インフラ投資が同19.7%減だった。輸出も前年比13.4%減と19年通期の同0.5%増から大きく落ち込んだ。

4.2020年の実質成長率は前年比2.4%増と予想している。1-3月期は前年比6.8%減と大幅なマイナスに落ち込み、4-6月期も防疫措置を維持し非接触型の出口戦略を採用しているため、実質成長率は前年比ゼロ近辺に留まると見ている。但し、5月下旬にも全人代が開催される見込みで、アフター社会変容の経済発展を支える新型インフラを打ち出すと見られるため、20年下半期にはV字回復するだろう。但し、新型コロナは予断を許さない状況にあるだけに、2が襲来して経済活動が停止しマイナス成長に陥る可能性も残る。

■中国全人代開幕、成長目標は見送り コロナ打撃 国防費は拡大19兆円2020523日

新型コロナウイルスの影響で延期されていた中国の第13期全国人民代表大会第3回会議が開幕した。李克強首相は政府活動報告で、2020年の国内総生産(GDP)の成長率目標を設定しなかった

成長率目標の見送りは、目標を公表し始めた1988年以降初めて。数値目標を設定すれば、地方政府が成果をアピールしようと無理な公共投資に走りかねないとの懸念もあったようだ。インフラ投資のための地方債発行額を20年は37500億元と前年から16千億元増やすと強調。1兆元の特別国債も発行すると述べた。新型コロナの影響で、失業率は6%前後と19年の55%前後より高めに見込んでおり、李氏は財政出動を拡大して雇用対策などを進める姿勢を強調した。

習指導部は当初、国内感染を早期に抑え込み、景気を回復させるシナリオを思い描いていたが、各国への感染拡大で計画が狂った。世界的な需要減でV字回復は見通せない状況だ。経済成長で豊かさをもたらしたことが共産党統治を正統化する根拠となってきただけに、失業の増加など社会不安が広がれば政権は土台から揺るぎかねない。李氏は政府活動報告で「雇用の安定と民生の保障に優先的に取り組む」と訴えた。集中的な雇用対策、総合的な金融政策、5千億元規模の減税・手数料削減-。矢継ぎ早の対策には習指導部の焦りもにじむ。

■中国経済について、習近平総書記が下した最新の判断と指示とは?2020524

習近平総書記は中国人民政治協商会議経済界委員合同グループ会議で重要談話を行い、新型コロナウイルス感染症の打撃と外部環境の変化に際し、中国経済の情勢はどうなるのか、そしてどのように対応するのかについて、最新の判断と指示を明らかにした。

中国国内について、経済発展の見通しは明るいが、その構造と体制、周期に関する問題が相互に入り混じり、困難と挑戦にも直面しており、さらには新型コロナウイルス感染症の打撃も加わり、やや大きなプレッシャーに直面しているとした。

中国国外について、世界経済の深刻な衰退と国際貿易及び投資の大幅な縮小、国際金融市場の変動、国際交流の制限、経済グローバル化の逆行、一部の国における保護主義と一国主義の盛り上がり、地政学的なリスクの上昇といった不利な局面に直面しているとした。

一方で、その有利な条件について「中国経済は潜在力が大きく、強靭性が高く、融通が利く可能性が大きく、政策ツールが多い」としている。同時に、社会主義基本経済制度は効率で公平、そして有機的な統一の促進と、共に豊かになることを実現し続けることにも役立つと強調した。

■この先の中国経済はどうなるのだろうか?(14新型コロナで貿易はズタズタに-2020610

今回は、昨今の中国の貿易について見てみましょう。貿易総額は中国の総産出額の12%ほどに当たります(2017年・・・これが最も新しいデータ)。

まず、相手先貿易です。台湾を除いてはマイナスです。昨年同期に比べて落ち込みが大きい相手はアメリカ、アフリカ、欧州です。うち、輸出の場合はアメリカ、欧州、輸入はアフリカ、北米の落ち込みが大きいですね。

次に品目別です。前年同期をまず輸出を比べますとほとんどマイナス、輸入はプラスとマイナスに分かれます。輸出のマイナス幅の大きなものは衣類、水産品、クルマ部品、携帯、プラスは石油、集積回路などがわずかに増えました。一方、輸入はマイナスがクルマ、プラスチック、クルマ部品、プラスは肉類、鉄鉱石、集積回路、農産物(肉類を含む)などとなっています。

以上二つの表から、貿易の回復が現れるのは、まだ先のようです。多くの製造業部品を海外に依存する日本にとっても困ります。

■中国、工業生産が2カ月連続のプラス 世界経済悪化で回復力に陰りも2020615日

中国国家統計局が15日発表した5月の主要経済統計によると、工業生産は前年同月比4・4%増だった。2カ月連続で前年実績を上回ったものの、これまでと比べて回復の勢いに陰りがみられた面もある。

工業生産は4月に3・9%増で、4カ月ぶりに前年実績を上回っていた。一方、消費動向を示す小売売上高は2・8%減と、4月(7・5%減)からは持ち直したがマイナスが続く。飲食収入は18・9%減と4月からは改善したが、依然大幅な落ち込みだった。企業の設備投資を含む固定資産投資は、1~5月の累計で前年同期比6・3%減。1~4月(10・3%減)からは回復したもののマイナスが続いている。道路や鉄道などのインフラ投資は6・3%減だった。

中国政府は当初、景気の「V字回復」を目指していたが、世界経済の悪化を受けて回復が思うように進んでいない。統計局は「経済はまだ正常な水準に戻っていない」と指摘。首都・北京での感染拡大も景気回復への懸念材料になる。

■農民工逆流 「世界の工場」中国の現場で何が?2020616

「世界の工場」と言われる南部、広東省では、失業の波が押し寄せていた。農村出身で「農民工」と呼ばれる出稼ぎ労働者たちが、仕事を失い故郷に引き揚げる逆流現象が発生。至るところに「工場譲ります」という紙が貼られた地区もあり、不満を訴える抗議活動も起きている。

中国政府が、製造業3000社を対象に行った4月の調査では、海外からの受注に関する指数は、前の月と比べて12.9ポイントも悪化。こうした受注の減少による打撃が、広東省の工場を直撃しているのだ。

4月下旬。「湖北村」の状況は悪化していた。午後8時、湖北省へ向かう長距離バスの停留所は、荷物を抱えた多くの人であふれかえっていた。仕事を失った人たちが、続々と故郷へ引き上げていく。

5月中旬。「湖北村」の町工場にも、変化が起きていた。通りを歩くと、「工場譲ります」と書かれた紙が、至るところに大量に貼られていた。

中国の生産現場に押し寄せる失業の波は、「湖北村」にとどまらず、広東省の各地に広がっている。世界的な感染拡大による受注の減少は、中国経済のV字回復どころか、働く人の生活の基盤そのものを脅かし、不安が広がっている

習近平指導部は5月、重要政策を決める全人代=全国人民代表大会を2か月遅れで開催したが、例年示してきた経済成長率の数値目標を示せなかった。世界的な感染拡大の影響が、読み切れなかったからだ。

■北京のコロナ感染、計137人に-首都封鎖回避したい中国は綱渡り2020617

新型コロナウイルスの再拡大による北京市の感染例が16日までに累計で130件を超えた。中国は首都・北京を封鎖せずに感染拡大をどう食い止めるか、綱渡りの対応を余儀なくされている。

17日からは全ての学校が閉鎖され、住宅地区では出入りする人々の検温や強制的な登録が実施されている。コロナ再拡大のきっかけとなった北京の新発地市場と接触歴がある人は市外に出ることが禁じられ、他の北京住民も市外に出る場合はコロナ検査で陰性証明が必要だ。

中国は北京発の新たな集団感染を受けて規制を強化しているが、武漢市や東北部で起きた感染拡大に比べれば対応は限定的だ。人口2000万人超を抱える政治・文化の中心である北京の当局者が迫られる難しいかじ取りを示している。

List    投稿者 dairinin | 2020-06-17 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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