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スウェーデンのコロナ対策:科学的事実を無視してスウェーデン方式が圧殺されつつある。

magperi201222_Sweden-thumb-720xauto-229133 [1]12月に入りコロナの第2波がヨーロッパで拡大する中で、ロックダウンをしないスウェーデン独自のコロナ対策に対する批判が急激に高まっています。スウェーデン方式は本当に失敗したのか、なぜ、今になって急激に批判が高まっているのか考えてみました。

まず、スウェーデン方式を失敗としている根拠をひとつづつ検証していきたいと思います。

一つ目が、感染者の死者数の拡大です。これはスウェーデン国王が他国と比べて死者数が多すぎ「失敗したと思う」と発言したことで一気に批判が高まりました。その根拠は、近隣のノルウェーやフィンランドと比べた場合です。確かに人口当たりの感染率で隣国に比べると5倍ぐらいの高倍率になっています。しかし、世界でも感染率や死者数が多くロックダウン政策を行った英、仏、伊、スペイン、アメリカを下回っています。この結果を見るかぎり、ロックダウンの効果は限定的であると判断するのが科学的であると思われます。

二つ目が、スウェーデンの医療崩壊です。これはマスコミが様々な事例を報道していますが、その報道をよく見ると根拠があいまいです。スウェーデンのICUが満杯になり近隣国に支援を求めているような報道がありましたが、よく読むと、フィンランド政府は何かあったら支援すると言っているだけで、スウェーデン政府は支援を求めていないし、医療に十分な能力があると回答しています。直近でも、大病院がコロナ患者を集中的に受け入れ、他の病院が通常診療を引き受けるなど、柔軟に対応することで医療崩壊は起きていないと言う報道も見つけることができました。

三つ目が、スウェーデンがマスクを推奨しないことに対する批判です。スウェーデンはマスクの効果に科学的裏付けがとれていないと発信しています。これに対してマスコミは、科学的根拠ではなく、世界中でマスクを推奨しない先進国はスウェーデンだけという異端視で攻撃しています。どちらが科学的でしょうか。

ちなみに、スウェーデンのマスク着用率は11月20日時点で15%だったそうです。それに対してアメリカでも80%を超えていると、マスコミはスウェーデンを攻撃するわけです。しかし、よく考えてみてください。マスク着用率15%のスウェーデンの方がマスク着用率80%を超えるアメリカよりも感染率、死者数とも下回っています。この結果を見る限り、マスクの効果に科学的根拠はないというスウェーデンの主張は正しいと思われます。

では、なぜ、マスコミは一斉にスウェーデンを攻撃しているのでしょうか。それは、ロックダウンしないでも大丈夫な事例があっては困るからとしか思えません。では、なぜ困るのか。マスコミの狙いがコロナ対策ではなく、ロックダウンの実施にあるからです。なぜ、ロックダウンを実施する必要があるのか、その理由は二通り考えられます。一つは、現在開発中のコロナウイルスワクチンを確実に使わせるためです。ワクチンの副作用に対する拒否感は非常に強く、このままでは、開発されたワクチンが使われない可能性もあります。

そして、もう一つが、コロナウイルス騒動の目的が、経済破局を引き起こすことにあると言う理由です。ワクチンを使わせるのに必ずしもロックダウンは必要ないですが、経済破局を起こすにはロックダウンは必須です。このままでは、日本も含めて、世界中が再度ロックダウンに進む可能性が高く、経済破局に突き進んでいるように思われます。

 

■「集団免疫はいずこ」都市封鎖避けたスウェーデン 首都のICU病床使用率99%に 米国並みの感染爆発2020年12月14日 [2]

人口100万人当たりの新型コロナウイルス新規感染者数(7日平均)を見てみましょう。スウェーデンのグラフは見事なまでにアメリカと重なっていることが分かります。12月12日時点でアメリカ639人、スウェーデン583人。フランスは10月17日から夜間外出禁止、同月30日から全土で都市封鎖(11月27日まで)を再実施した結果、新規感染者数を823人から155人にまで減らしました。アメリカでも世論調査会社ユーガブの調査によるとマスク着用率は80%に達しているのに、スウェーデンは11月20日時点で15%止まり。人口100万人当たりの死者は――。アメリカ923人、フランス886人、スウェーデン742人、日本20人

■ICU病床はほぼ満杯? スウェーデンに近隣諸国は緊急医療支援を用意2020年12月16日 [3]

ノルウェーとフィンランドの当局は週末にかけて、スウェーデン政府から要請があれば医療支援を提供する用意があると述べた。フィンランドの政府関係者は「支援の正式な要請は受けていませんが、わたしたちは日々、病院の状況を評価していて、もちろんスウェーデンを支援する用意があります」と話している。

スウェーデン社会庁のヨハンナ・サンドバル(Johanna Sandwall)氏は、「そのような計画は、現時点ではありません。今は、医療に必要な十分な能力がわたしたちにはあります」とサンドバル氏は話している。

■スウェーデン、コロナ対策失敗 国王「死者多過ぎる」2020年12月18日 [4]

スウェーデンのカール16世グスタフ国王は、他の欧州諸国と違い厳しいロックダウン(都市封鎖)を伴わずに進めてきたスウェーデンの新型コロナウイルス対策について「失敗したと思う」と述べた。

新型コロナによるスウェーデンの死者は8000人近い。他の北欧諸国に比べ突出して多い。ただ、人口比で見た場合、厳しいロックダウンを導入した英仏伊やスペインよりは少ない。

■スウェーデン、コロナ対策転換 マスク推奨、会食4人以下2020年12月20日 [5]

新型コロナウイルス対策の独自路線で注目されてきたスウェーデン政府が、方針転換を図っている。ロベーン首相は18日、公共交通機関での混雑時のマスク着用を初めて推奨。

これまで8人までに制限されていた飲食店での会食も4人までとする。午後8時以降の酒類提供も禁止する。高校では来年1月24日までオンライン授業を行う。店舗やスポーツジムなどでは利用人数の上限を設けるが、首相は「これで期待された効果が得られなければ、一時閉鎖も検討する」と述べた。

■コロナ独自路線のスウェーデンが失敗、欠けていたのはロックダウンではなく……2020年12月22日 [6]

11月に入ると、感染の再拡大を受けて商業活動の禁止措置を発表。レストランやバーの営業時間を午後10時30分までに制限した。この結果、国民への勧告だけでは感染拡大を防げないことがはっきりした──スウェーデンの新型コロナ対策に批判的な国外の論者は、そう考えている。

政府が国民に示す指針に問題があったため、指針が十分に守られなかった。まず、買い物や食事の仕方に始まり、教会での礼拝の形式に至るまで、ガイドラインの数があまりに多過ぎた。

ロベーン首相とテグネルの発するメッセージの食い違いも、混乱に拍車を掛けた(憲法の規定により、公衆衛生庁は政権からの独立性が確保されている)。感染拡大が始まった頃は、公衆衛生庁が対策を取り仕切っていたが、政府の新型コロナ対策への批判が高まるようになると、政府は公衆衛生庁への相談なしに行動し始めた。

■第2波で躓いたスウェーデンの大変な「その後」2020年12月22日 [7]

春の感染拡大で他国がロックダウンに突入していく中、スウェーデンは同様の行動規制には踏み出さなかった。人々を家の中に閉じ込めれば、うつや自殺、治療の先延ばし、失業など、子どもと大人の双方に長期的な悪影響が広がる懸念がある、という判断だ。

今やスウェーデンのコロナ対策では政治家の関与が強まり、テグネル氏率いる公衆衛生局はコロナ対策で全面的に采配を振るうことは許されなくなっている。感染者数と死者数は10月以降、ともに増加が続いている。パンデミックが始まってからの累計感染者数は15日時点で32万人を突破。これに対し隣国フィンランドの人口はスウェーデンの約半分だが、累計感染者数は3万1110人とスウェーデンの10分の1未満にとどまっている。

マスクが使用されない現状にも、いら立ちの声があがる。「世界では170を超える国がマスクの着用を推奨している。それでも、この国の当局はマスクの効果は科学的に十分に証明されていないと言う。ばかげていますよ

■病床少なくても医療崩壊回避 スウェーデンの現状は? 2020年12月27日 [8]

新型コロナウイルスの感染者が急増しているスウェーデンでは、12月下旬時点で人口当たりの感染者数が日本の20~30倍近くに上る。だが人口当たりの病床数は日本の4分の1にもかかわらず医療崩壊は起きていない。大病院がコロナ患者を集中的に受け入れ、他の病院が通常診療を引き受けるなど、柔軟に対応しているからだ。

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