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CBCD(中銀デジタル通貨)、デジタル人民元による世界通貨体制への動き

FRBがテーパリングを開始、しかし、900兆円も積み上げたクズ資産をいまさらどうするのか?
目的は、バブルの過熱の舵取りと恒大に代表される社債市場の崩壊を防ぐため。
下図に見られるように、1回目にテーパリングをやった、しかしその後コロナで、資産を急増させている。
何かあればまた緩和を続けるだろう。つまり緩和するしか手がない。

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/usr/local/wp/kane/blog/wp content/uploads/2021/11/FRB 画像は日経新聞より

 

中央銀行が緩和すればするほど、株価は上がる。コロナバブルも中銀のバラマキの結果。

[2]

/usr/local/wp/kane/blog/wp content/uploads/2021/11/d67873 44 322031 0kabu

画像はリンク [3]より

欧米日の中央銀行が、コロナでの経済停滞を補うようにQEを増額してきた。金をバラまけば経済は良くなる(笑)。
一方で、中国や発展途上国の動きは、現在のドル体制を根底から覆す可能性が高い。

●アフリカ・中南米でのCBDC導入の動き

この10月 リンク [4]より

アフリカ1位のGDPを誇るナイジェリア連邦共和国で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)・eNairaの正式導入が決まりました。CBDCは2020年10月にバハマで導入された「Sand Dollar」が世界初の事例で、eNairaはアフリカでは初のCBDCとなります。

他に中米のエルサルバドル、アジアのバングラデシュなどCBDCを法定通貨とするための検討を進ており、通貨下落に悩む発展途上国・貧乏国の参入が増えそうだ。
※CBDCは、中央銀行の発行するデジタルカレンシー。ブロックチェーン技術を使う。

●途上国は、ドル需要の一翼を担ってきた
ドルがなぜ価値を保っているか?その理由の一つは、途上国の政府が発行する通貨の信用がないため、どんどん価値が下落する。価値が下落する自国通貨を持っているよりも、世界的に信頼のあるドルを持つほうが安心だからだ。
しかし、その位置にデジタル人民元が入りこもうとしている。

石油決済としてのドルは、アメリカの中東からの撤退で終わった、そして次に後進国のドル需要が切り崩されようとしている。残る基盤は日欧と金融バブルしかない。ドルの基盤は一つ一つ崩されていることに気づかなければならない。

デジタル人民元についての幾つかの記事

経済ビジネス [5]より
今、世界の経済を実質的にアメリカが支配しているのは、基軸通貨のドルとしての高いシェアによるところが大きい。
そのため、もし他国の軍事・政策の結果、アメリカの国力が損なわれそうであれば、経済制裁と称してドル口座の閉鎖というカードを持っている。
しかし、このデジタル人民元構想の行方次第で、ドルの代わりに貿易を含む経済活動の中で人民元を使う国が増えれば、その効果が薄れることになる。

むしろアメリカがドル口座を凍結すれば人民元を使えばいいや、とデジタル人民元ユーザー国を増やすことになる。
アメリカに敵対する国々はこぞって人民元を使うことになり、対アメリカの経済連合が自然とそこに生まれることになる。

東洋経済  [6]より
中国はとくにアフリカやアジア地域で幅広くビジネスを展開しています。巨額のお金が動くインフラ工事なども受注しています。そこで働く人なども含めたそのような巨大マーケットでデジタル人民元が使われるようになれば、それこそ一気に広まり、基軸通貨の順位が逆転していく可能性はあるでしょう。

ましてやアフリカでは先進国のように、銀行サービスのインフラが整備されていない地域もいまだに少なくありません。そのため現金で支払うよりも、ネットかつクラウド上で簡便に入出金や管理ができるデジタル通貨のほうが、利便性が高いのは明確です。

引用以上

※デジタル人民元は中国人民銀行が発行。2022年2月の北京冬季五輪で世界にお披露目することを目指し、発行準備を進めてる、 主要国では初めての中銀デジタル通貨。

●ドルの逆流が始まる時
ドルは、基軸通貨として世界中の取引需要があった。その信用を元に、発展途上国の通貨としても使われてきた。しかし、その基盤がひとづづつ崩されつつある。一帯一路の戦略も当然リンクしている。その時、必要なくなったドルが世界で売られ始め、アメリカに逆流する。溢れかえるドル・行き場のなくなったドルは大暴落する。バブル崩壊が引き延ばされているのもこの準備のため。
・・・緩和バブル崩壊・ドル崩壊、これらの動きが合流して、引き金が惹かれるのは2~3年後か?

by タロウ

 

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