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緩和バブルの崩壊、金融危機の始まり

進む円安、株式市場の乱高下、先行して破綻に向かう英国・・・と市場の先行きがさらに不透明になってきた。
この50年の国債経済の清算に向かうのか?

日本の金融経済の経緯
・1970年~ 日本の市場拡大停止→国債経済で無理やり市場拡大
・1985~95年 日本バブル化→1991崩壊
・1998年 日本金融危機→ゼロ金利政策
・2000~2008年 米バブル→リーマンショック
・2012年~ アベノミクスと異次元緩和

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1998年の日本の金融危機以降、政府は財政破綻の危機へ →ゼロ金利政策で塩漬け。
さらに、2013年以降日銀が国債を買い入れ、政府の財政をファイナンスして持ちこたえ。

そして、2年半前のコロナ融資、これも42兆円ばら撒き。これも日銀の国債買い入れが原資。これまで累計547兆円日銀が買い取っている(政府の累計負債は約1300兆円)。この国債を担保に紙幣水増し。→通貨価値が下落するのはある意味当然。

★異次元緩和の目的
・事実上の中央銀行による国債の直接引き受け=財政ファイナンス。
※政府財政は、日銀からファイナンスされないと破綻していた(公務員への給料などの国家運営が破綻)。
・円安政策:アメリカを買い支え→安倍長期政権へ。円は70円台から一気に120円台へ下落。
・同時に、日銀・GPIF(年金運用機関)に株・不動産ETFを買い取らせて、市場をバブル化し、好景気を演出。株が下落すれば年金は焦げ付く(犯罪的行為)。

※異次元緩和マネーの異常さとは?
それまで、国民や企業の預金の運用として金融機関が国債を買い入れるのであれば、健全な範囲内と言える。しかし日銀当座預金の国債は、買い手がいないので日銀が買って、紙幣を水増し発行し、国家がばら撒くという構造。それが2000年以降の状態。
実質、政府財政は破綻しており、日本国債が不良化しているのが明白 →円安へ。
※リーマン以降、欧米先進各国は似たような状態だが、日本は相対的に財政破綻度が高い。

これまで、ゼロ金利・消費者物価も安定で均衡していたのは、国民の給料も消費も上がらなかったから。
しかし資源インフレと各国の金利上昇 →強烈な円安 →さらにインフレの悪循環へ入りつつある。日本は膨大な政府債務、通貨防衛のために金利を上げる政策が取れないため、さらに円安は続く。
ただし、日本は政府債務は大きいが、欧米は通貨防衛→金利を上げることによって、リーマンショック以来塩漬けにされてきた民間債務(デリバティブ爆弾)が爆裂、EUから始まり米に波及していく。

前代未聞?の金融危機に突入していく可能性が高い。

by タロウ

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