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トランプ大統領、ロシアゲート疑惑その後-2

PN2017081301001077_-_-_CI0003 [1]ここしばらく、あまり報道されなくなったトランプ大統領のロシアゲート疑惑、9月にも一度状況をお知らせ [2]しましたが、さらにその後どうなっているのか調べてみました。前大統領補佐官が有罪を認めたという報道もありますが、一方でトランプ大統領は操作が間もなく終結すると確信を持っているとも報道されています。どんな状況でしょうか。

まず、12月1日に有罪を認めた フリン前大統領補佐官ですが、昨年12月29日に当時のキスリャク駐米ロシア大使と接触したにもかかわらず、今年1月の政権発足直後に行われたFBIの事情聴取でこうした事実を否定する虚偽の供述を行ったとして、今回、訴追されました。

ここで重要なのが、ロシア大使と会って何を話したかです。大統領選挙の情報操作を依頼していれば、疑惑が証明されることになるのですが、話した内容は全く違い、オバマ前政権による対露制裁を受け、ロシア側に対抗措置などで状況を悪化させないよう求めることが狙いだったそうです。ロシアゲート疑惑とは殆ど関係が無い内容です。

今回訴追されたフリン氏に、ロシア大使との接触を指示した幹部について、トランプ氏の娘婿クシュナー大統領上級顧問とシンガポール大使への指名承認待ちのマクファーランド前副補佐官の名前が挙がっているそうです。しかし、これが事実だとしても、指示した目的が大統領選挙の情報操作の依頼でなければ、とても疑惑が解明されたとは言えません。

一方で、ロシアゲート疑惑の発端となった、「スティール文書」が民主党のヒラリー・クリントン陣営などの委託で作成されていたことが判明したり、オバマ政権でヒラリー・クリントン氏が国務長官だった当時、ロシア企業がアメリカのウラニウム鉱山を所有する企業を買収するのを積極的に支援したと言う疑惑も噴出して来ています。

ロシアゲート疑惑は、最初からマスコミ主導のから騒ぎと言う印象が強い疑惑でしたが、これで幕引きされるのであれば、本当にトランプ政権を打倒することを目指した動きだったのか、FBIは勝ち目も無いのに捜査に乗り出すほど愚かなのか、他に何か目的があったのではないかと疑ってしまいます。

■発端は米民主党? ロシア疑惑の風向きが変わってきた2017年11月11日 [3]

疑惑の発端といえる秘密文書が実は民主党側のヒラリー・クリントン陣営などの委託で作成されていたことが判明したのだ。同文書はイギリス政府諜報機関の元工作員のクリス・スティール氏によって書かれ、「スティール文書」とも呼ばれてきた。

その内容はトランプ氏がモスクワのホテルで売春婦と乱交や放尿という騒ぎをした光景をロシア政府機関に記録され、脅されてクリントン候補打倒のための不当選挙操作をロシア側と共謀して実行したという骨子だった。トランプ選対幹部がロシア政府関係者とチェコのプラハで密会し、秘密協力を誓ったとの記述もあった。

このスティール文書は大統領選挙中の昨年夏から概要がうわさされたが、トランプ氏の大統領就任直前の1月上旬にネットメディアの「バズフィード」やCNNテレビが合計35ページの同文書のほぼ全容を事実のような扱いで報道した。

スティール文書はGPS社が昨年4月にクリントン選対と民主党全国委員会に雇われたパーキンス・コール法律事務所から委託され、作成した。トランプ氏の弱点や欠点をあばくことが目的だった。以上の新展開は当事者たちが事実として認め、主要メディアも一斉に報道した。トランプ大統領も「この調査の結果、『ロシア疑惑』は民主党の捏造(ねつぞう)による陰謀だと証明された」とツイッター発信し、反撃の構えを強め始めた。

■トランプ大統領の「ロシア・ゲート問題」よりクリントン夫妻の「ロシア疑惑」の方が深刻なスキャンダルだ!2017年11月15日 [4]

新たに発覚したクリントン夫妻の「ロシア・ゲート問題」は、ウォーターゲート事件などが比較にならないほど、深刻な政治腐敗といえる。オバマ政権でヒラリー・クリントン氏が国務長官だった当時、カナダの「ウラニウム・ワン」という企業を、ロシア政府の原子力機関「ロサトム」が買収した。買収には米国政府の許可が必要だった。ヒラリー氏はこの買収を積極的に推進し、「ウラニウム・ワン」はロシア政府の傘下企業となった。

米国の世界戦略における最大のライバルであるロシアにウラン鉱脈を売り渡すことは、誰が考えても米国の安全保障を損なう。ロシアのプーチン大統領は、世界のウラン・マーケットで独占的な地位を確立するために、この買収を行ったのだ。

■フリン氏が有罪認め、捜査に協力 政権移行チーム幹部が露側との接触指示2017年12月2日 [5]

ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官により、駐米ロシア大使との接触に関して連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をしたとして訴追されたトランプ政権のフリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は1日、首都ワシントンの裁判所に出廷し、有罪を認めた。フリン氏が政権移行チーム幹部から接触を指示されていたことも新たに判明した。

これに対して、ホワイトハウス法律顧問のコブ弁護士は声明で他の高官らへの影響はないとしているが、政権移行チーム幹部の指示が明らかになったことで、捜査がトランプ氏周辺に及ぶ可能性がある。

AP通信は1日、フリン氏に指示した幹部について、トランプ氏の娘婿クシュナー大統領上級顧問とシンガポール大使への指名承認待ちのマクファーランド前副補佐官だと報じた。

モラー氏側が裁判所に提出した書面によると、昨年12月29日、大統領補佐官への就任が決まっていたフリン氏は政権移行チーム幹部の指示を受けて当時のキスリャク駐米ロシア大使と接触した。オバマ前政権による対露制裁を受け、ロシア側に対抗措置などで状況を悪化させないよう求めることが狙いだった。

しかし、フリン氏は今年1月の政権発足直後に行われたFBIの事情聴取でこうした事実を否定する虚偽の供述を行ったとして、今回、訴追された

■シンガポール大使承認凍結 前米高官、虚偽説明か2017年12月6日 [6]

米上院外交委員会のコーカー委員長(共和党)は5日、トランプ大統領がシンガポール大使に指名したマクファーランド前大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)の人事承認手続きを凍結していると明らかにした。

米CNNテレビはロシアとトランプ陣営の不透明な関係を問題視する野党民主党が手続きの停止を要請したと報道。マクファーランド氏は、フリン前大統領補佐官と駐米ロシア大使の接触について1月の政権発足前に協議したことがあるかどうか委員会で問われ「承知していない」と回答。フリン氏の訴追資料にはマクファーランド氏とみられる政権移行チーム幹部とフリン氏がロシア側との接触について詳細な打ち合わせをした事実が記載されていた。

■ロシア疑惑の捜査官、大統領選中にトランプ氏を馬鹿呼ばわり FBIの中立性、追及も2017年12月14日 [7]

ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官のチームにいた連邦捜査局(FBI)のベテラン捜査官らが大統領選候補だったトランプ大統領を「ばか」「忌まわしい人物」と呼ぶメールをやり取りしていたことが判明し、その中立性に疑問を生じさせている。共和党は13日、民主党候補のクリントン元国務長官に肩入れした疑いがあるとし、下院司法委員会でFBIを統括する司法省を追及した。

モラー氏は今夏、ストラック氏をチームから外した。しかし、FBIが私用メール問題でクリントン氏の訴追を見送る一方、トランプ陣営のロシア疑惑に関する捜査を続けたことを批判してきた共和党にとっては政治的偏向の証しだ。トランプ氏はツイッターで「FBIの評判はぼろぼろになった」と指摘した。

■モラー特別検察官がトランプ大統領の弁護士と面会へ トランプ氏は無実証明を楽観視か2017年12月19日 [8]

ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官が今週、トランプ大統領の弁護士と面会する見通しとなり、米CNNテレビは18日、トランプ氏が周辺に、モラー氏側から文書で無実を証明されるなどと楽観的な見方を示していると伝えた。

ロシア疑惑ではフリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)ら4人が起訴され、政権移行期の駐米ロシア大使との接触に関して連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をしたことで有罪を認めたフリン氏ら2人が捜査に協力している。

だが、トランプ氏が大統領選の陣営幹部らにロシア側と接触を図るように直接指示した事実は明らかになっておらず、モラー氏はコミー前FBI長官を解任したことなどが「司法妨害」に当たるかを中心に調べているもようだ。

CNNによると、トランプ氏は周辺に「ロシアに関する全ての事柄はすぐに終結する」と語り、自らに関する捜査の終結に自信を示した。トランプ氏は、モラー氏から自らの無実を伝える書簡を受け取ることを確信していると周辺に伝えているという。

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