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反金貸しのオーストリア、クルツ首相は、コロナも跳ね返し安定した政権運営)

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オーストリアはEUの移民政策に反対する国民党が第1党で、ヨーロッパを代表する反金貸し政権 [2]でした。 しかし2019年に内閣不信任案が可決し政権は崩壊、総選挙でクルツ首相率いる国民党は第1党を維持したものの緑の党が躍進しました。オーストリアでは金貸しが勢力を巻き返したのか [3]、コロナの影響も含めて、その後の状況を調べてみました。

まず、オーストリアの政権ですが、クルツ首相率いる反金貸しの国民党と、躍進した緑の党が連立政権を組んで、クルツ首相は政権を維持しました。緑の党は環境だけではなく、人権も重視していますので、移民に反対する国民党との連立は成立しないと思われていたのです。しかし、緑の党はクルツ首相に環境政策を認めさせる代わりに、クルツ首相の反移民政策は認めて連立政権が成立しました。

緑の党は金貸し勢力の隠れ蓑ではないかと疑っていたのですが、ドイツのところでも分析したように [4] 緑の党は市場拡大そのものを否定する、反金貸し勢力である可能性が高そうです。

コロナの前までは、反金貸し勢力が世界的に優勢でしたが、コロナ下で、アメリカ、イギリス、イタリアでは金貸し勢力が優勢に転換しています。反金貸しの急先鋒であったオーストリアのクルツ政権も同じように劣勢に転じたのではないかと思いましたが、コロナ対応もしっかり行い政権は安定しています。

オーストリアが他の国と大きく違うのは、コロナワクチンで中国製、ロシア製の使用も辞さないと言う構えを見せたところ。コロナが蔓延した後も中国との関係を継続し、最近になって中国製の電車を購入することを決定しています。

経済も、ワクチン供給もEU=金貸しに依存する比率が小さく、反金貸し勢力が安定して政権を維持できているようです。

 

■オーストリア首相にクルツ氏返り咲き 緑の党と連立202018 [5]

オーストリアで7日、中道右派の国民党と環境政党の緑の党による連立政権が発足した。クルツ元首相が、9月の解散総選挙での勝利を経て、再び首相の座に返り咲いた。反移民政策を進めてきた国民党と人権重視の立場からこれに反発してきた緑の党はいわば水と油だ。

初めて政権に参加する緑の党は連立合意に、気候変動を抑えるための航空券への課税や40年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロにする目標を盛り込んだ。一方で国民党は14歳以下の少女への学校でのスカーフ着用禁止などを押し通した。クルツ氏は「気候と国境の両方を守ることは可能」というが、政権の持続性への懸念もくすぶる。

■クルツ首相の一般教書演説、新型コロナ対策と経済立て直しを重視202094 [6]

クルツ首相は828日、一般教書演説で秋に向けた政府の主な政策を発表した。政策は新型コロナウイルス対策と経済立て直しに重点を置いたものとなっている。経済:積極的な外国投資誘致策でオーストリアの事業拠点としての魅力を高める。「オーストリア・リミテッド」という新しい法人形態の導入で起業を簡略化する。EU復興基金:EU復興基金を利用して、グリーンやデジタル化などの戦略的業種を強化する。危機・安全法:政府や関連機関がパンデミック、サイバー攻撃、テロなどのあらゆる脅威に対応できるようにするための法律を導入する。

■オーストリアはロシアや中国のワクチンを国内で生産する意向 2021210 [7]

クルツ首相は、「ロシアや中国で開発された新型コロナワクチンがヨーロッパでの使用が許可された場合、ワクチンをオーストリアで生産する体制を整えたい。重要なのは、できるだけ多くの安全なワクチンを早く手に入れることだ」と述べました。クルツ首相は、欧州医薬品庁(EMA)がワクチン承認に関して「官僚的で遅い」と非難し、EU圏外の国や地域ではワクチンの承認がはるかに早いと指摘しています。

■欧州理事会、オーストリアの「イスラム地図」に警告2021531 [8]

オーストリアで政府がムスリムが所有する機関をデジタル地図によってブラックリストに掲載したあと、ザルツブルクにあるモスクに人種差別攻撃が行われ、モスクの窓に「ヒトラー復活」と書かれている。

■オーストリア首相、EU加盟国は「裏取引」でワクチン調達と主張2021年3月13日 [9]

クルツ首相は12日、欧州の一部の国は、EUの規定で定められた量よりも多くのワクチンを受け取るため、ワクチン製造会社と「裏取引」をしている可能性があると主張した。

1人当たりのワクチン量で比べると、今年7月末までにマルタはブルガリアの3倍の量のワクチンを確保し、6月末までにオランダはドイツより多いばかりか、クロアチアの2倍近い量のワクチンを確保することを例に挙げ、「これはEUの政治指針とは明らかに矛盾している」と述べた。しかし、EU側は、クルツ首相が主張するような水面下での取引は行われていないと一蹴。

■失注が一転「中国製」欧州向け電車、突如登場の謎2021/06/10 [10]

61日、中国メディアは世界最大の鉄道メーカー、中国中車(CRRC)の子会社である中車株州電力機車有限公司(CRRC ZELC)が、オーストリアの民間鉄道会社ウェストバーン向けの新型2階建て電車を完成させ、輸出すると報じたのだ。

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