- 金貸しは、国家を相手に金を貸す - http://www.kanekashi.com/blog -

連載!『中国は誰が動かしているのか?』5 欧米の闇勢力と中国内部派閥の関係は?

%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%9C%89%E5%8A%9B%E8%80%85.jpg

%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%9C%89%E5%8A%9B%E8%80%85%EF%BC%91.jpg

前回までは、中国国内の共産党体制・軍事体制・国家体制と、国際金融資本が描く中国のシナリオを見てきました。
今回は、中国国内の派閥の現状を押さえ、その派閥と国際金融資本がどう繋がっているのか?図解をもとに、追求していきます。
写真は、
上段(北京閥・団派系)左から、鄧小平、胡錦涛、温家宝、李克強。
下段(上海閥・太子党系)左から、江沢民、曽慶紅、習金平。
今までの記事はこちらです
連載開始!『中国は誰が動かしているのか?』 1 — プロローグ— [1]
連載!『中国は誰が動かしているのか?』2.中国ってどんな国1 [2]
連載!『中国は誰が動かしているのか?』3.中国ってどんな国2 [3]
連載!『中国は誰が動かしているのか?』4 欧米の闇勢力による対中国シナリオは? [4]
いつものブログランキング応援もよろしくお願いします。


%E5%A4%AA%E5%AD%90%E5%85%9A%E5%9B%A3%E6%B4%BE%E6%9C%80%E6%96%B0%E5%9B%B3.jpg [5]

●鄧小平とロスチャイルド

鄧小平は16歳でフランスに留学しロスチャ系のルノーで働いていました。1922年に中国少年共産党に入党し、その後、中国共産党ヨーロッパ支部の指導者となります。しかし、フランス政府に危険分子と見なされ、警察に国外追放令を出されます。この時、ソ連への逃亡の手助けをしたのがロスチャイルドと関連のなるルノーの重役であり、彼がその後のロスチャイルドと鄧小平とのパイプ役となります。
鄧小平は、毛沢東時代に文化大革命により何度か追われて逃げ、毛沢東の死後、国家主席となり改革・開放路線を走り始めます。経済特区を作り、工業生産を発展させた裏にはロスチャイルド系の支援がありました。

現在中国国内は、この鄧小平からの流れである団派(共産主義青年団)と太子党との闘いになっています。

この団派、太子党とは何なのか?

●団派(共青団)とは?
団派は故鄧小平が育てたインテリ層です。共青団という組織を上り詰めて、現行の執行部を担っています。胡錦濤や温家宝のように、この団派の段階で次期トップが決定されます。現在の第5世代である胡錦涛(共産党総書記・中央軍事委員会主席、国家主席)は、すでに鄧小平が決めていました。
団派としては胡錦涛の次は、李克強を次期国家主席とする予定でした。

中国共産主義青年団 以下るいネット「中国の権力派閥の1つ「団派」」 [6]より、抜粋引用。

団派は、青年が共産主義を学習する学校として機能しており、実質中国共産党の予備軍である。直接中国共産党に入党することも可能であるが、将来共産党高級幹部を目指すためには先ず共青団に入団し、共産党に入党するのがエリートコースとされている。
この中で次の総書記・国家主席も決められる。(以下、一部省略)
・胡錦涛(1984年12月-1985年11月)- 第4世代→現在の国家主席
・李克強(1993年05月-1998年06月)- 第5世代→現在の常務副総理。
・周強 (1998年06月-2006年11月) – 第6世代
・胡春華(2006年11月-2008年05月) – 第6世代
・陸昊(2008年05月-) – 第6世代

●上海閥とは? 
鄧小平は、1989年の天安門事件で失脚した趙紫陽に代わり、当時上海市長の江沢民を総書記に抜擢します。天安門事件時の反民主化の長老達からの圧力をかわすため、まったく天安門事件に関係のない江沢民を、仕方なく総書記としました。
当時、江沢民は中央に権力基盤がないため、上海市党委員会副書記の曽慶紅を呼びます。
曽慶紅は、太子党(革命長老の二世)であり長老グループとの関係を円滑に処理できました。また天安門事件の時は上海での混乱を未然に防いだ経験も持っていました。
江沢民はその後5年間で、上海市のトップ呉邦国、黄菊等を呼び寄せ、「上海閥」を形成し、国家主席となり、中央での権力基盤を確立します。
江沢民や曽慶紅は、軍での力も持ち、後の胡錦涛政権時にも軍は江沢民・曽慶紅を向いていました。
2002年、鄧小平が決めた任期もあり、江沢民は総書記を退き、2004年に中央軍事委員会主席を胡錦涛へ譲ります。
●上海閥とロックフェラー(以下、副島隆彦氏 世界権力者・人物図鑑より)

江沢民、曽慶紅ら上海閥は、裏側で巨額の冨と私服を肥やすためには何でもする人達だ。裏で大きくアメリカのロックフェラー家の支援を受けてきたし、自分達自身が「石油党」でもあり、大きな資金を隠し持っているだろう。それゆえになかなか強力である。

石油党は曽慶紅が中心なりエネルギーを支配していきます。また彼らは、軍への影響力も強く、米・軍産複合体・D.ロックフェラー系との関係が強いと思われます。
胡錦涛時代、上海閥は力を弱めていきますが、豊富な資金力と太子党の力で巻き返しを図ります。
●太子党とは?
太子党とは、江沢民氏の周りに集まっている上海閥を中心とした共産党幹部実力者の子弟です。親の七光りで党の要職を占め、コネを生かして企業経営等に関わる階層です。
曽慶紅(江沢民時代の副主席)や習近平(次期国家主席)は、その中でも実力者です。
太子党は地位も名誉も財産も持っており、その既得権益を守ることを第一とします。
●団派と太子党との闘い
団派と太子党が2012年の胡錦濤後の覇権をめぐって熾烈な争いを行いました。先月18日に終了した第17期党中央委員会第5回全体会議(5中全会)で、胡錦濤の後任は、太子党の「習近平」になることが決まりました。具体的には、習近平が中央軍事委副主席になることが採択されました。
中国共産党では軍の力が最も強く、今回、中央軍事委副主席になれば2012年には主席となり、党総書記・国家主席にもなるというストーリーです。
今回負けた団派は、次期首相として第5世代の「李克強」を据える方針です。
また、李克強は学生時代、小沢一郎宅に同居しており、2人は非常に親しい。
9月に起こった尖閣諸島問題も、この団派と太子党の闘いに日本が巻き込まれたと考えられます。太子党が仕掛けて、中国国内世論を刺激し(演出し)、本来穏和な現政権に対して揺さぶりを掛け、党内人事を習近平優位に持っていったのでしょう。
●まとめ
ロスチャイルド系は、北京閥・団派系とつながり、中国への外資企業の進出や中国商工銀行等の設立を支援してきたと思われます。ゴールドマン・サックスや、最近、香港に本拠地を戻したHSCB(香港上海銀行)がバックで動いています。
D.ロックフェラー系は、上海閥・太子党系とつながり、軍事産業の拡大や石油のエネルギー覇権を後押ししていると考えられます。また、D.ロックフェラーにとって、既得権益を守り周辺国と敵対する太子党は非常に都合がいい。
●今後の追求ポイント
・華僑や青パン・赤パンの位置は?各時代で、都合のいい派閥にくっついていたのか?
・中国共産党最大のスパイ組織「中国特務機関」とは?
・ロスチャイルドの中国進出の目的はなにか?低所得者を対象とした第二のサブプライムローン
 を仕掛け、中国共産党と結託し、金融マフィアとして動くという説もあるが・・・
*次回からは。中国の歴史構造を中心に国際金融資本の動きを見ていきます。
  引き続きお楽しみに・・・・・

[7] [8] [9]