2012-01-19
北朝鮮、これからどうなる?3 〜北朝鮮の実態〜
金正日(キムジョンイル)が2011年12月17日に死去し、三男の金正恩 (キムジョンウン) が最高指導者の地位を継承しました。正恩は過去1998年〜2000年にスイスの公立学校に通うなど、西側文化を経験しているため、対外関係において開放的な態度を期待する声が上がっています。しかし、すでに国営メディアを通じて軍優先の「先軍政治」を継承し、外交面でも政策に変更が無いことが宣言されました。まだ28歳と若く、権力基盤が固まっていないので、当分は身内と側近が国家運営を支え、父親が生前敷いたレールを走っていくことになりそうです。
はたして正恩体制はうまくいくでしょうか?
外交政策や経済政策の失敗、国内の暴動、さらにはクーデターなど、不安材料は非常に多くあります。食料難や電力難の解消、住民向け配給物資の調達が急がれますが、現在のような封鎖的政策では改善すらおぼつきません。そうなれば民心離反は加速し、長期的には体制維持の脅威となります。
そういうわけで、『北朝鮮、これからどうなる?』シリーズの第3回では、北朝鮮の今後を占なう上で重要な判断材料となりそうな、
・経済の現状〜GDP
・食糧事情
・エネルギー事情
・軍事
について、順番に整理していきたいと思います。
※シリーズの過去記事
第1回:『傀儡政権として出発した金日成が、権力を掌握していく過程』
第2回:『国際関係—瀬戸際外交』
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