2013-10-30
中央銀行支配からの脱却(2)〜南米・中東・アジアのバーターシステム
2008年のリーマンショック以降、国家が銀行に借金をして穴埋めをするという矛盾した構造が明るみに出始め、それと同時に動いている中央銀行制度からの離脱の動きについて見ている。
前回の記事「中央銀行支配からの脱却(1)〜銀行を潰して復活したアイスランド」では、国家破綻後、ファンドや年金基金、金融機関や事業法人などの“プロ”の大口債券者からの借金を踏み倒し、復活を遂げたアイスランドの事例を扱った。
今回は、かつて自国の通貨が弱く貧しい国々がやむ得なく行っていたバーター取引が、ここ最近増えてきており、先進国でも中央銀行制度からの脱却の方法として取り組まれているという事例を紹介していきたい。
『素人にも分かる経済の真相』シリーズ〜リーマンショックで、なぜ世界経済は大打撃を受けたのか3〜
さて、今回のシリーズのフェーズもこれで最後になります。
前々回は、2008年のリーマンショックの仕組みとそれによって何故世界経済が大打撃を受けたのか?
前回は、リーマンショック以降のアメリカ経済は、果たしてどうなっているのか?
世界的な金融危機が去った現在を観てきました。
そこで今回は、金貸しの金儲けのためにつくられたシステムによらず、これにかわる新しいシステムを模索した結果、銀行を破綻させ、納税者を保護することで、かえって今は健全性を持つ経済成長を果たしつつあるというハンガリーの動きを紹介したいと思います。
【素人にも分かる経済の真相シリーズ】過去記事は以下を参照願います。
【1】経済学が役に立たないのは、なんで?
【2】金貸しって、何?
【3】お金を使う意味って何?
【4】金利って何?
【5】株って必要なの?
【6】貿易の自由化って必要?
【7】リーマンショックで、なぜ世界経済は大打撃だったのか?〜
【8】リーマンショックで、なぜ世界経済は大打撃を受けたのか2〜
その前に応援宜しくお願いします。
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支配されるエジプト
今回は、アラブの春以降、政情不安定なエジプトを取り上げてみたいと思います。
原油が高騰しているのはなんで?で取り上げた原油価格上昇とも関連しています。
【幕末維新の代理人】代理人認定#9 岩崎弥太郎 第3回 国賊への道を歩み始めた三菱
幕末明治の混乱期に、巨大な資本を手にした三菱。その後、戦争がある度に大儲けし、日本有数の財閥へと成長を遂げる。現在においても、防衛庁予算の1/3を引き受ける日本最大の軍事産業グループであり、政府(特に自民党)との密接な関係により、数々の優遇措置を受け続けている。政府と三菱の、癒着の歴史を、引き続き追いかける。
岩崎弥太郎銅像
中央銀行支配からの脱却(1)〜銀行を潰して復活したアイスランド
リーマンショックから5年経ったが、世界経済の不安定さは一向に収まる気配が無い。米国は再びデフォルト危機に見舞われ、表向き株価やGDPが上がったように見える先進国でも、財政破綻の懸念が強まっている。しかし、これは必然の構造である。
70年に先進国では既に市場拡大を停止してしまった。にも関わらず、先進国では、毎年膨大な国家資金をカンフル剤として市場に注入し、無理やり市場拡大を演出してきた。しかし、既に人々の物的欠乏は衰弱に入り、注入資金は新たな投資や消費には向かわず、株や土地に向かい、バブルを生んでは崩壊を繰り返した、挙句、遂には国を超えて飛び交う金融バクチ商品を生み出し、実体経済の数百倍の規模にまで膨張した末に破綻した。それが2008年の世界金融危機だった。

すると今度は、金融バブルの崩壊で空いた大穴を埋めるべく、国家財政の出動が余儀なくされた。国債発行は加速度的に増加し、中央銀行は無限の量的緩和でマネーを供給し続けている。結局、尻拭いは全て国家の借金に押し付けられていった。
そもそも、こうした破滅的事態を先導したのは、中央銀行を頂点とする金融勢力だ。にも関わらず、そのツケは国家が銀行に借金をして埋め合わせる。この構造が明らかになるにつれ、中央銀行支配に抗する新たな動きがリーマン・ショック以降登場している。
今回から数回、マスコミではほとんど報道されない、中央銀行支配からの脱却を試みている国や社会の動きを追ってみる。
1回目は、リーマンショックの翌々年に国家破綻し、その後見事に復活したアイスランドの事例を取り上げる。
『素人にも分かる経済の真相』シリーズ〜リーマンショックで、なぜ世界経済は大打撃を受けたのか2〜
前回のエントリーで、2008年のリーマンショックの仕組みと、それによってなぜ世界経済が大打撃を受けたのかを、紹介しました。
リーマンショックから派生してギリシャ危機など2008年以降は、世界経済が非常に不安定な状態が続きました。そして2013年の現在、ニュースを見る限り世界経済は小康状態を保ち、比較的安定しているようにも見受けます。
リーマンショック以降のアメリカ経済は、果たしてどうなのでしょうか?そこで今回は、こうした世界的な金融危機が去った現在を観て見たいと思います。
【幕末維新の代理人】代理人認定#8 岩崎弥太郎 第2回〜三菱の礎 いろは丸沈没事件の謎〜
西郷隆盛の弟である西郷従道が農商務卿に就いていた時、「三菱の暴富は国賊なり」と非難すると、弥太郎は「三菱が国賊だと言うならば三菱の船を全て焼き払ってもよいが、それでも政府は大丈夫なのか」と反論したという。
このエピソードが示すように、変動期の幕末〜維新において、国家の発展と一体で事業拡大してきた三菱とその創立者の弥太郎。“政商”とも揶揄される弥太郎は、どのように財をなし、三菱の礎を築きあげてきたのか?
数回に亘って、岩崎弥太郎の歩みと共に史実を取り上げて分析していく。
画像はこちらよりお借りしました