2012-12-31
今年を振り返る
2012年も今日で終わりです。
ご愛読いただいていたみなさん、ありがとうございます。そして、来年も当ブログをよろしくお願いします。
さて、今年も本当にたくさんのことがありました。
「金貸しは、国家を相手に金を貸す」ブログでは正月企画として年明けから「新政権で2013年の日本どうなる?」を予定しています。
今年最後の今日は、その準備として、今年2012年を振り返ってみたいと思います。
大恐慌の足音・企業は生き残れるか? 第3回 〜ソニー〜

10月19日(ブルームバーグ):ソニー は約2000人の早期退職を募集し、岐阜県の工場を閉鎖する。1万人削減を柱とする今期(2013年3月期)のリストラ計画の一環。
19日の発表資料によると早期退職と工場閉鎖に伴うコストは、4月発表の計画に盛り込んだ750億円の構造改革費に含まれている。一連のリストラで、来期には年間約300億円の固定費削減を見込む。
早期退職の半分は本社を含む間接人員が対象。異動も合わせると本社人員は、今期中に2割減る見込みだとしている。
(Bloomberg ソニー:早期退職2000人、岐阜県の工場閉鎖−1万人削減の一環で
)
企業は大不況を生き残れるかを検証する今回のシリーズ、パナソニックとシャープ(その1、その2)を見てきました。第三回目の今回は同じ大手家電メーカーでも、金融や医療器具にも手を広げているソニーについてみていきたいと思います。
「お金」はどこから生まれたのか?:第1回プロローグ
マネー(お金)は日常生活に不可欠なものであり、われわれはマネーを毎日当たり前のものとして使っている。しかし、この当たり前のものの中に、驚くべき秘密が隠されている。
マネーとは何か?
今の世の中、たいていの人は、マネーを稼ぐために忙しく生きている。マネーが社会全体を貫く尺度・価値観になっている。それでも、実は、マネーの本質を理解している人は、極めて稀である。
(『マネー(お金) 〜地球を滅ぼす、人類最後の宗教①』より)
お金がなぜ普遍的に使われるようになったのでしょう?
それに対して、ほとんどの人は
便 利 だ か ら
と答えるでしょう。
確かに、何とでも交換できるので便利です。
お金があれば何でもできます。
しかし、逆に言えば、お金がなければ何もできません。いつしか「何をするにもお金がかかる社会」になってしまい、働くことの目的が「人の役に立つこと」から「お金を稼ぐこと」にスリ替わり、誰もがお金を稼ぐために必死になって働くようになりました。
そして、不景気になり職を失ったとたん、路頭に迷うことになります。
現在アメリカで起きている次の話を読むと、いったいどこが便利なのか、お金は人類を幸せにしたのか、甚だ疑問に感じます。
続きの前に
ありがとうございます
日本史から探る、脱市場の経済原理(6)〜民衆発の社会事業を興した僧侶:行基〜
これまで見てきたように、古代日本(7〜9世紀)の経済システムの原型は唐の律令制度ですが、唐と全く同じにはならず、日本固有の展開を見せます。
プロローグ
(1)奈良時代に至る背景(支配者の変遷)と諸外国との関係
(2)在地首長制をひきずった古代律令制度
(3)徴税制度から民間流通へ、市場・商人の誕生
(4)日本で貨幣が浸透しなかったのは
(5)奈良時代の庶民の暮らしとは
今回は、当時の日本の思想・宗教と経済の関係をみていきます。

古墳時代〜奈良時代にかけて、日本には大陸から仏教が伝来し、古事記や日本書紀が編纂され、日本の宗教の原型がつくられました。そして、祭政一致の律令制のもとでは、遷都や寺社仏閣建設などの祭祀事業が国民経済の大きなウェイトを占めていました。
中でも、奈良の大仏の建立と、このプロジェクトに尽力した行基の働きは、当時の日本における、宗教と経済、官と民の関係を考える上で注目に値します。
いつも応援ありがとうございます。
日本史から探る、脱市場の経済原理(5)〜奈良時代の庶民の暮らしとは〜
(1)奈良時代に至る背景(支配者の変遷)と諸外国との関係
(2)在地首長制をひきずった古代律令制度
(3)徴税制度から民間流通へ、市場・商人の誕生
(4)日本で貨幣が浸透しなかったのは
これまで、古代日本の律令国家の諸制度や経済システムをみてきましたが、それでは当時の庶民の暮らしはどのようなものであったのでしょうか?律令制の導入により庶民の暮らしはどうなったのでしょうか?
今回は、奈良時代の庶民の暮らしをみていきます。
(転載引用図書、サイト)
日本の歴史 飛鳥・奈良時代 律令国家と万葉びと/鐘江宏之
万葉びとの「家族」誌 律令国家の衝撃/三浦佑之
日本の歴史をよみなおす/網野善彦
小・中学校のための学習教材の部屋 知識の泉
『世界経済の現状分析』【10】欧州経済の現状①(ファンダメンタルズ)
前回までは中国の経済状況、習近平政権の今後についてまとめました。
今回は、『世界経済の現状分析』【10】欧州経済の現状(ファンダメンタルズ)と題し、欧州の経済(主に近年)について追及していこうと思います。
欧州経済については9月以降、ユーロ危機はあまり騒がれなくなり、落ちついてきている感がありますが、果たしてユーロ危機は去ったと言えるのでしょうか?
日本経済、とりわけ国債が暴落するか否かの見通しに大きく関わる問題だと思われますので、あらためてEU経済の現状について調べてみたいと思います。
以下の3回シリーズで記事をお届けする予定です。
・EU経済の現状①(ファンダメンタルズ)
・EU経済の現状②(独・仏 VS PIIGS 格差問題の分析)
・EU経済政策の現状③(金貸しの戦略)
大恐慌の足音・企業は生き残れるか? 第2回 〜シャープ その2 救世主は現れるのか?〜
シャープの9月期決算で、その苦境がくっきり出てきました。
①メインバンクからの短期資金の調達、②堺液晶工場の切り離し、③大規模な人員削減、④建物等への担保設定が、9月期の有価証券報告書で確認できます。
続きはポチッとご協力お願いします
大恐慌の足音・企業は生き残れるか? 第2回 〜シャープ その1 なぜここまで落ち込んだのか?〜
前回、リーマンショック以来進んできた急激な市場縮小が、実体経済を崩壊させ始めた例としてパナソニックを扱いました。かつて日本経済を牽引していたパナソニックですら、自己資本比率が急落し、やもすれば2年以内に債務超過を引き起こしかねない状況であることが理解できました。
今の日本経済が直面する厳しさを物語っていると言えます。
さて、今回は同じ家電業界の「シャープ」を扱いたいと思います。
地上デジタル放送が終了する前に、薄型テレビ「アクオス」を従え、飛ぶ鳥を落とす勢いと見られたシャープが、ここまでの危機に陥った状況にショックを受けられた方も多いと思います。

シャープ 本社・亀山工場に抵当権 計1,500億円(2012.9.8)
シャープの本社(大阪市阿倍野区)と亀山工場(三重県亀山市)の土地建物に、追加融資の担保として計1500億円の根抵当権が設定されていたことが5日、分かった。国内の大手電機メーカーが本社と主力工場を担保に融資を受けるのは異例だ。
登記簿によると、抵当権は、主力取引銀行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行が、それぞれ750億円ずつを極度額(借金上限額)に設定。対象は、本社ビルと隣接する田辺ビルの土地建物(計約1万7千平方メートル)のほか、亀山工場の土地建物(約30万平方メートル)など。いずれも8月31日付で、提携する台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業との出資見直し協議が合意されるとみられた局面と重なる。
シャープはこれまで、主に社債やコマーシャルペーパー(CP)などを発行し、市場から直接資金を調達。銀行から融資を受ける場合も、信用力を背景に基本的に担保を差し入れてこなかった。
続きはポチッとご協力お願いします
日本史から探る、脱市場の経済原理(4)〜日本で貨幣が浸透しなかったのは〜
前回までは律令制度によって国家や市場はどのように発展していったかを探ってきました。
今回は貨幣、中でも和同開珎にスポットを当てて、登場の背景と帰結を探ります。

※参考図書 東野治之「貨幣の日本史」
世界経済の現状分析(9) 中国経済のまとめ
前回の記事では、中国の新しい指導者である習近平体制の分析について整理してみました。
いよいよ今回中国の最終回。習近平政権の船出に当たり、(経済的な)課題の分析を行い、中国の将来を考えてみたいと思います。
これまでの内容を頭に入れて読むと更にすっきりしますので『世界経済の現状分析』シリーズ過去記事は以下をご覧ください。
『世界経済の現状分析』【1】プロローグ
『世界経済の現状分析』【2】米国経済の現状(ファンダメンタルズ)
『世界経済の現状分析』【3】米大統領選の分析その1(両候補の政策の違い)
『世界経済の現状分析』【4】米大統領選の分析その2(両候補の支持層の違い)
『世界経済の現状分析』【5】米大統領選の分析その3(米大統領選の行方?)
『世界経済の現状分析』【6】中国経済の基礎知識
『世界経済の現状分析』【7】中国経済の現状(ファンダメンタルズ)
加えて応援よろしくお願いします!