2019-12-30

反グローバリズムの潮流(2019年振り返り:イギリスのEU離脱は実現、一方で新たなグローバリズム勢力が台頭)

2019振り返り

2019年は、1月にイギリス国会でメイ首相のEU離脱協定案が否決されるところから始まり、12月にジョンソン首相のEU離脱協定案が可決されて終わったことが象徴しているように、反グローバリズムの潮流が主流へと転換しつつあることを強く感じさせる1年でした。

EU議会選挙でも、イギリスではブレグジット党が第1党、フランスではマリーヌ・ル・ペン氏が率いる国民連合がマクロン大統領を破って第1党、イタリアではサルヴィーニ氏の極右政党・同盟が30%の得票率を確保、ハンガリーでは、反移民を掲げる与党の右派フィデス・ハンガリー市民連盟が52%と大勝し、ポーランドではEUとの対立を繰り返す政権与党が他党を圧倒、ドイツでも極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は11議席で4位となり、議席を増やし、スペインでも、極右のVOXは6.2%と5位だったが、前回ゼロから3議席を獲得しました。

他にも、「ドイツはついに景気後退にEU=グローバリズムの限界が露呈」、「フランスのマクロン大統領もグローバリズムから転換か?」「イタリアで親EU政権が成立したのは、国民の反EU 感情が高まった結果」に見られるように、EUの主要国でグローバリズムの限界が露呈し政策の転換をよぎなくされてきています。

しかし、従来の金融勢力が推進する自由経済を中心としたグローバリズム勢力が明らかに衰退する一方で、環境や人権、平和などを掲げてナショナリズムを否定し、グローバリズムを推進する勢力が登場し、反グローバリズム勢力をしのぐスピードで拡大しています。「ドイツのメルケル政権は崩壊の危機、環境政党との連立を模索?」「デンマークでは極右政党支持が半減、これはEUの転換点か?」「オーストリア総選挙、緑の党躍進は形を変えたグローバリズムか

緑の党に代表されるような環境政党は、グローバリズムとは無縁のように見えますが、もともと、地球温暖化説は環境保護を建前に、原子力発電や二酸化炭素排出権取引、環境にやさしい事を売りにした新製品などの、新市場拡大のためにグローバリズム勢力が仕組んだ動きでもあります。そして、多くの環境団体は労働組合運動などの低迷を受けて、旧左翼勢力が立ち上げたものがであることも良く知られていることです。

従来の政治勢力は、産業界=右翼・保守政党と、労働界=左翼・革新政党と言う分かりやすい対立構造がありましたが、いまそれが大きく崩れ再編成が進んでいる状況です。反グローバリズム側は、保守政党を中心に生産業界(農林漁業含む)と一般労働者、そしてグローバリズム側は、環境政党を中心に革新政党、金融業界、IT業界、マスコミ、高級官僚が集まって来ていると思われます。

今、EUでは加盟国28か国の内で21か国の政権が連立政権(ドイツ3政党、フランス3政党、イタリア2政党、ハンガリー2政党、ベルギー3政党、デンマーク3政党、フィンランド5政党、オランダ4政党、ポーランド3政党、スウェーデン2政党)になっているのも、従来の政党の枠組みが崩壊し再編の途中にあるからです。アメリカでも、イギリスでも従来グローバリズム(自由経済)を推進してきた保守政党(米共和党、英保守党)が反グローバリズムに、そしてグローバリズム(自由経済)を否定してきた革新政党(米民主党、英労働党)がグローバリズムに転換しているのも、この再編の動きの結果なのです。

これまでは、金融業界が力を失いグローバリズムの潮流は衰退の一方でしたが、環境政党に加え、マスコミ、IT業界が加わることで、勢力は大きく変化する事になるかもしれません。特にIT業界は、グローバリズムの恩恵を最大限に活用し、利益を独占し経済格差の拡大をもたらした中心勢力であり、今や金融、マスコミ、物流まで包摂し拡大を続けています。今年は反グローバリズムが躍進した年でしたが、来年はIT業界が環境政党を表に建てながらグローバリズムの復権を推し進める年になるのかもしれません。

 

以下に今年1年の記事をリンクします。

2019-01-17イギリス国会EU離脱協定案を否決、合意なき離脱に進む?

2019-01-24イタリアで予算成立、ついにベーシックインカムが実現

2019-01-31イギリスのEU離脱、EUの本音はイギリスのEU離脱阻止か?

2019-02-08フランス暴動を巡り、反EU勢力が国を超えて共闘を開始

2019-02-15イギリスの合意なき離脱は大きな可能性かも

2019-03-08イギリスのEU離脱問題、まだ反EU側が優勢?

2019-03-14イギリス国会はEU離脱派が多数、離脱延期しEUの譲歩を迫る作戦か

2019-03-22イギリスのEU離脱、期限延長の長期化はEUの作戦では

2019-04-04イギリスのEU離脱、メイ首相の協定案3度目の否決、突破口は?

2019-05-09イタリアはEU離脱では無く、EU内部から切り崩す作戦

2019-05-16スペインの総選挙で、極右政党VOXが躍進

2019-05-23EU議会選挙が開幕、反EU派が勢力を伸ばし、親EUの中道系2大会派過半数割れ確実

2019-05-30EU議会選挙、EU懐疑派を含めて現状に批判的な勢力が躍進

2019-06-07ドイツのメルケル政権は崩壊の危機、環境政党との連立を模索?

2019-07-11イギリスのEU離脱、その後。合意なき離脱に向けて突き進む?

2019-07-18デンマークでは極右政党支持が半減、これはEUの転換点か?

2019-07-26イギリス首相選挙ボリス氏が勝利、安定よりわくわくする未来を選択?

2019-08-08ドイツのメルケル政権は、年内にも崩壊か

2019-08-15フランスのマクロン政権は今…

2019-08-22イタリアの反EU連立政権崩壊は何を意味しているのか

2019-08-29イギリスの国会を閉会。EU離脱は、秒読み体制?

2019-09-05イギリスのEU離脱は国会の巻き返しで停滞、総選挙に進む?

2019-09-12イタリアで親EU政権が成立したのは、国民の反EU 感情が高まった結果

2019-09-19スペインは総選挙後、政権が発足できず混乱が続く

2019-10-03ドイツはついに景気後退に、EU=グローバリズムの限界が露呈

2019-10-17イギリスのEU離脱、EUが離脱案に合意、何が起こったのか

2019-10-24フランスのマクロン大統領もグローバリズムから転換か?

2019-12-05オーストリア総選挙、緑の党躍進は形を変えたグローバリズムか

2019-12-20イギリス総選挙、保守党大勝利の要因とグローバリズム勢力の状況

2019-12-26スペインは4月に政権崩壊したまま、年を越す?

  投稿者 dairinin | 2019-12-30 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

反グローバリズムの潮流(スペインは4月に政権崩壊したまま、年を越す?)

 

_109604972_fc3f7eeb-a719-46ad-ba67-3bfd680dff36スペインでは、4月に総選挙が行われ、社会労働党が第1党を維持しましたが、連立政権が樹立できず、再度11月に総選挙が行われました。しかし、第1党の社会労働党は議席を3議席減らし、さらに苦しい状況に追い込まれました。現在、政権樹立に向けて連立協議を進めていますが、年内に新政権を樹立するのは難しい状況のようです。何が起こっているのでしょうか。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-12-26 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

国際情勢の大変動を見抜く!-44~原爆を恐怖し続けるアメリカ~

 

マッカーサー

戦後GHQによる支配は、日本人に自虐史観を植え付け、日本を精神的に立ち直れない国にする政策を展開したことは有名ですが、この政策の背景に、広島・長崎に原爆投下したアメリカに対する日本人の復讐への恐怖心があったからだとのことです。それはキリスト教思想故にとらわれる意識であると。

 

さらに言論統制政策の目的は、日本人を日本人でなくしてしまうこと、いわば無国籍人に改造してしまうこととのこと。その任務にあたった検閲官は英語のできるインテリ日本人を登用し、金貸しお得意の「分割統治」で日本人が日本人を検閲してきた。

 

次第に検閲官と非検閲者は共犯関係になり、互いに利権をむさぼるようになった。それは検閲政策が終了後も、かれらは各界の指導者或いは報道のプロとして蜜月関係を続けてきた。アメリカは彼らを利用して脈々と日本支配を続けているとのこと。

 

恐るべき戦略だが、これは羊の群れの操る遊牧部族と同じ。金貸しは1000年以上前からこの方法で世界を動かしてきた。

彼らの洗脳支配から脱出するためには、自ら事実の追求と政治含め現実の社会問題を突破するために、自ら思考することしかない。

 

『知ってはいけない現代史の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■1945年 GHQによる日本占領

 

◇通説   :軍隊の解散、女性解放、農地改革、教育改革などの民主的改革を実施した。

◇歴史の真相:日本を弱体化するための社会主義化することを目的とした。

 

●民主化の名のもとに行われた占領政策

ポツダム宣言を受諾した日本に対して1945年10月、東京の有楽町にGHQ(General Headquarters,the Supreme Commander for the Allied Powers 連合国軍最高司令官総司令部)が設置されます。最高司令官(Supreme Commander for the Allied Powers SCAP)はダグラス・マッカーサーです。連合国軍とありますが、事実上アメリカ一国による軍事占領でした。

 

アメリカの最大の目的は、日本が強力な国家として再生することの阻止、でした。日本が二度と軍事強国とならないように徹底的に日本を抑えるための占領政策を展開していきました。占領政策は「民主化」の名のもとに行われていきます。

(さらに…)

ついに中国経済がバブル崩壊過程に入った。

中国の地方債がデフォルト!
連鎖で負のスパイラルが発生するのか?
世界経済を牽引する中国経済だが、博打好きの国民性で、バブルが目一杯膨れている事は誰もが知っている。
バブルは崩壊する事も万人が理解している。

しかし、中国はソフトランディングを行い、国民が納得させる必要は無い。
中国は共産党の独裁政治なので、半分はバブル崩壊して破綻しても、共産党の首脳たちが生き残れば良いという強硬政治が可能だ。ハードランディングでも中核の共産党一派が生き残れば良いという思想だ。

しかし、金儲けした力のある国民は共産党に収奪される前に海外に逃げ出している。
世界経済を牽引するだけの生産体制が国内に残るかが問題になるのかもしれない。

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中国、地方債がデフォルト、人民銀高官「連鎖反応」を警告

https://www.epochtimes.jp/p/2019/12/50097.html 大紀元より

中国内モンゴル自治区フフホト市政府の資金調達事業体は今月6日、発行した約156億円規模の債券がデフォルトに陥ったと発表した(GREG BAKER/AFP/Getty Images)
中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の馬駿委員は19日、地方政府が資金調達のために設立した投資会社(LGFV)の債務不履行(デフォルト)が国内市場に「連鎖反応」をもたらす恐れがあると警告した。12月6日、内モンゴル自治区フフホト市政府の投資会社が発行した都市建設債(城投債)がデフォルトとなった。

馬委員は、中国紙・証券日報のインタビューを受けた際、「中国各地にある1万社以上のLGFVのうち、数社がデフォルトを公表するだけで、『連鎖反応』が起きるかもしれない。地方政府に関する不履行は、中国の債券市場の信頼感を損ねる恐れがある」と述べた。

また同氏は、一部の学者の研究や推計では、中国地方政府の隠れ債務は明かになった債務の規模より数倍も多いことが分かったと述べた。「一部の地方政府のLGFVは長年、古い債務を返済するために新たな債務を発行するという方法をとってきた。一部のLGFVは銀行に対して、返済時期の先延ばしを要求した」と言う。

同氏は、景気低迷と不動産市場価格が下落している中、「債務返済の重要な資金源として、過剰に土地譲渡収入に依存するLGFVには、デフォルトのリスクがさらに大きくなるだろう」との見解を示した。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は19日の報道で、馬駿氏の発言は、LGFVの深刻な債務急増に対する中国最高指導部の危惧を反映していると指摘した。
いっぽう、中国では昨年8月からすでに3社のLGFVが不履行となった。直近では、内モンゴル自治区フフホト市政府のLGFV、フフホト経済技術開発区の投資会社が私募方法で発行した10億元(約156億円)規模の債券は12月6日、デフォルトに陥った。
中国メディアの報道によると、同社を所有するフフホト市政府が12月8日、6億元相当の債券を先に返済すると決めた。残りは今後3カ月内に支払うという。

国内では昨年8月、新疆ウイグル自治区政府の「新疆生産建設兵団第六師国有資産経営公司」が、国内で発行した約5億2178万元(約81億3600万円)の債券について、期限内の利払いと元本返済ができなくなったと発表した。国内で初めてデフォルトに陥ったLGFVとなった。

また、青海省国有資産監督管理委員会が所管する青海省投資集団有限公司は、今年5月、投資会社である中泰信託有限責任公司を通して発行した4億8040万元(約75億円)の債券の支払いができなくなったと公表。
国内の報道によると、同債券に投資した112人の投資家は12月23日、上海で記者会見を行う予定。投資家らの話によると、デフォルトに陥ってから7カ月経った今も、青海省はまだ返済を行っていない。

今年に入ってから12月11日までに、中国では1202の発行体が、3592の銘柄の城投債を発行したと報じられた。金額規模は、昨年の2兆3000億元(約36兆円)を上回る3兆元(約47兆円)超である。また、現在の城投債の債務残高は8兆元(約125兆円)に達した。
2054の発行体が発行した9205の銘柄の城投債は今後返済をしなければならないという。
(翻訳編集・張哲)
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by猪飼野

  投稿者 dairinin | 2019-12-24 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

反グローバリズムの潮流(イギリス総選挙、保守党大勝利の要因とグローバリズム勢力の状況)

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イギリスのEU離脱の是非を国民に問う総選挙の結果は、EU離脱を公約に掲げたジョンソン首相率いる保守党が、過半数を大きく上回る365議席を獲得して圧倒的な勝利を納めました。1月31日のEU離脱はほぼ確実な状況です。保守党の大勝利をもたらした背景には労働党の歴史的敗北があり、その原因は本来大衆の代表である労働党が、大衆の支持を失った結果であるようです。なぜ、そこまで大衆の支持を失ったのでしょうか。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-12-20 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

国際情勢の大変動を見抜く!-43~ロンドンの銀行家:ロスチャイルドが戦後処理の大枠を決めていた~

ヤルタ会談

当ブログではすでにおなじみですが、十字軍から始まる争いごとは、全て金貸しが仕切っていた。当然第二次世界大戦も同様で、1814年のファンデルローの戦いから台頭したロスチャイルドのその後の戦争の仕掛け人。

金貸し勢力のスパイの証言(16)~ドイツ原爆は英国チャーチルを通じて米国アイゼンハワーに渡った~でも紹介したように、チャーチル、ルーズベルトは彼らの操り人形。ドイツの原爆をアメリカに横流しした。

当然彼らのシナリオには戦後処理も組み込まれており、それがヤルタ会談前の英米ソの3者会談でチャーチルから示されたロスチャイルドのメモ書き。敗戦国の領土や資産の配分が指示されていた。

これを当時スターリンの元通訳が暴露している。故に巷では有名な話。日本ではほとんど封印されている。

 

『知ってはいけない現代史の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■1945年 ヤルタ会談

◇通説   :チャーチル、ルーズベルト、スターリンが戦後処理を話し合った。

◇歴史の真相:これら三巨頭ではなくロンドンの銀行家が戦後処理の大枠を決めていた。

 

●スターリンの一人勝ちの意味

1945年2月のクリミアのヤルタで開催されたヤルタ会談が特によく知られていますが、1944年から翌年にかけて、イギリスのチャーチル首相、アメリカのルーズベルト大統領、ソ連の最高指導者スターリンの、いわゆる三国首脳が頻繁に交渉を行います。第二次世界大戦での連合国側の勝利はすでに見えていて、主にその戦後処理についての取り決めをするためにです。

 

戦後処理についての取り決めとはつまり、国境の更新が必要な場合同国境を引き直すか、どの地域・どの資産を連合国側のどの国がとるか、連合国のどの政治勢力がどの地域を納めるかなど、言ってしまえば縄張りを取り決めることです。

 

正統派の歴史観では、ヤルタ会談はスターリンの一人勝ちだった、とされています。事実として第二次世界大戦終結後、リトアニア、ラトビア、エストニアのバルト三国はソ連に編入され、ポーランドをはじめ東欧諸国も次々と共産化してソ連の衛星国となり、アジアにおいても中国、北朝鮮が共産化されました。

 

後のポツダム会談を含めスターリンの一人勝ちに見えることについて正統派の歴史学者たちは、「秘密主義のスターリンに騙された」「ルーズベルトは病気だった」「ルーズベルトの後継者トルーマンが未熟だった」等と理屈にならない理屈をつけます。考えてみれば簡単にわかることですが、会談に同行したルーズベルトやトルーマンのアメリカ代表団は、国務長官はじめ政府高官レベルの錚々たるメンバーです。イギリスもソ連も同様政府高官が同行していました。このような上体の下では、誰かが一方的に他方をだますなどといったことは考えられません。同行したメンバーが文書のひとつひとつを入念にチェックするわけですから、不利な条件を見逃すはずはないのです。

 

こうした一方的な結果は、騙されたり見逃されたのではなく、どこか「裏」からの指示に従わざるを得ない事情があったと考えるのが常識というものです。現に、ヤルタ会談でルーズベルトに常に付き添って歓談中に耳打ちしたりメモを入れていたのは、ハリー・ホプキンス補佐官と国務省職員のアルジャー・ヒスだったことが明らかになっています。ホプキンスは共産主義者のユダヤ人で、ヒスは後にソ連のスパイとして訴追されました。彼らの耳打ちやメモは誰の指示で行われていたのでしょうか。その裏の支持者は誰かについて、スターリンの通訳者が真相を暴露しています。  (さらに…)

  投稿者 tasog | 2019-12-17 | Posted in 07.新・世界秩序とは?, 08.金融資本家の戦略No Comments » 

安倍首相のイラン接触は、アメリカの伝書鳩役だ。

トランプは来年の選挙に向けて、イランに最大限の恫喝している。

イランは、制裁解除してくれないなら核を持つぞと牽制。
イスラエルはイランが核を持てば、軍事バランスが崩れて国家存続が危ういと感じている。
トランプの支援者にイスラエル系のアメリカ人は多い。だから選挙に向けてイランを絶対に許さないぞ!!いざとなったら戦争だ!!と大騒ぎしている。

しかし、本心は金がかかり見返りの少ない中東での戦争などやる気はない。中東から撤退したいのが本心。

だから、恫喝のアクセルを目一杯に踏みながら、一方で安倍首相に伝書鳩役でブレーキを踏む活動を指示している。
「本当は戦争やりたくないんだ」などを語らせて、均衡バランスを取りながら、選挙を迎える作戦だ。

日本のマスコミでは、安倍首相が長年の日本イランの信頼関係から、和解に役立つように働きかけているなどの見解がかかれているが、残念ながらそんなことはあり得ない。

残念ながら現在の日本政府はアメリカの子分でしかない。よって、アメリカが喧嘩をしているイランと日本が自主的に接触できる事は無い。

アメリカのメッセンジャーでしなないと、きちっと判断しておくべきだ。

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■イラン大統領、20日に19年ぶり来日 2019/12/17 https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3259825.html news goo.より

いあ
イラン議会で演説するハッサン・ロウハニ大統領(2019年12月8日撮影、資料写真)。(c)STR / AFP

【AFP=時事】イランの国営イラン通信は16日、同国のハッサン・ロウハニ大統領が20日に日本を初訪問すると報じた。イラン大統領の来日は19年ぶり。

IRNAはアッバス・アラグチ外務次官の話として、訪問は1日のみの日程で行われ、「非常に集中的」なものになると報道。今回の訪問は、イランが米国から最大限の圧力をかけられ、国際社会からイランを孤立させようとする多くの策略に直面する中で実施されると伝えた。

イラン政府のアリ・ラビイー報道官はこれに先立つ記者会見で、来日時の協議では2か国の「経済関係拡大」が焦点になると説明。「ロウハニ師の訪日は米国との交渉などの問題とは関係がない」とし、訪日の焦点が2国間関係にあることを強調しながらも「ただ、日本の友人らからは通常、メッセージやイニシアチブの伝達があり、われわれはそれを歓迎し、(中略)真剣に検討する」と述べた。

イラン大統領の来日は2000年以来。ロウハニ師は安倍晋三首相と会談する見通し。安倍首相は今年6月、ペルシャ湾での米国とイランの緊張緩和を目指しイランを訪問していた。

以上引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
by猪飼野

  投稿者 dairinin | 2019-12-17 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

トランプ大統領のウクライナ疑惑、民主党はなぜ弾劾に踏み切ったのか。

1600x-1アメリカ民主党は、トランプ大統領の弾劾訴追を決定、早ければ13日にも可決される見込みだそうです。民主党が多数派を占める下院では可決されることはほぼ間違いありません。しかし、ここで採決されるのは訴追だけです。訴追された弾劾の裁判権を持つのは共和党が多数を占める上院ですから、弾劾裁判の結果は無罪となり、トランプ大統領が罷免される可能性もありません。それがわかっていて、なぜ民主党は弾劾に踏み切ったのでしょうか。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-12-13 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

国際情勢の大変動を見抜く!-42~金貸しの逆鱗に触れたヒトラー~

ヒトラー

表題のようにヒトラーは、金貸しの資金援助を受けて政権をとったが、金貸しが最も恐れる政策をとって金貸しの逆鱗に触れ、第二次世界大戦に巻き込まれていった。

 

その政策が、バーター貿易と中央銀行の国有化だった。

ハイパー・インフレーションによって疲弊した経済を立て直すために行ったのがバーター貿易だった。これは互いの国家に必要な物資を交換することで双方が債務を負うことなく行える貿易、つまり、国際銀行家が発行する通貨を使用しない貿易だ。

 

中央銀行の国有化と合せて、ドイツヒトラーは国際銀行家から借金をしないことを決意した。それによって、短期間のうちにドイツをヨーロッパでもっとも豊かな国に躍進させ、ヒトラーはドイツ国民の絶大な支持を集めた。

 

この政策は、国際金融勢力が営々として築き上げてきた「負債によって機能する金融制度」への挑戦を意味するもの。だからこそヒトラーは、その誕生に力を貸したはずの国際金融勢力から目の敵にされるようになった。

 

同様に中央銀行の国有化に踏み切ったリンカーンは、金貸しによって暗殺されてしまう。

 

今また金貸しの傀儡政権となったドイツは莫大な借金を抱えている。ヒトラーのように果敢に金貸しに挑戦する指導者が現れなければ、ドイツ発の世界金融崩壊を止めることはできない。

 

『知ってはいけない現代史の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■1941年 独ソ戦開始

◇通説   :ドイツが独ソ不可侵条約を破って奇襲をかけた。

◇歴史の真相:ヒトラーは戦争をけしかけた勢力に踊らされていた

 

●ちぐはぐだったヒトラーの作戦

日本の真珠湾攻撃の半年前、1941年6月の独ソ戦は、第二次世界大戦の重要なターニングポイントとなる出来事でした。ナチスドイツは1939年に独ソ不可侵条約を結んでいます。ヒトラーはポーランド侵攻を視野に入れていましたから、イギリス・フランスと戦争状態に入ることを前提に、地理的にその背後に控えているソ連を敵には回したくなかったからだとされています。

 

しかし、情勢からみてソ連とドイツが戦争状態になるのは時間の問題だと見られていました。1941年6月、ナチスドイツはバルバロッサ作戦の名の下、ソ連に奇襲を掛けます。英仏はソ連を支持しました。当時はまだドイツにも日本にも宣戦布告しておらず中立の立場にいたアメリカはソ連に対して武器貸与法を適用し、事実上ソ連と同盟関係となります。教科書的な正統派の歴史観では、ここにおいて第二次世界大戦が明らかに「ファシズム対反ファシズム」の戦いとなったとされています。

(さらに…)

反グローバリズムの潮流(オーストリア総選挙、緑の党躍進は形を変えたグローバリズムか)

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1年ほど前にオーストリアで30歳台の若いクルツ首相率いる保守系の国民党と極右政党の自由党が連立政権が誕生したことを伝えました。ところがこの連立政権は短期間で崩壊、内閣不信任案が可決され、総選挙が行われました。そして極右勢力が大敗を喫し、緑の党が躍進する結果となりました。第一党の国民党は緑の党との連立協議を進めているそうです。欧州全体で緑の党の党勢が強まっていますが、これは何を意味しているのでしょうか。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-12-05 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments »